ゴールデンウィークに関西で海釣りをしても意外と釣れない理由

春霞みでぼんやり見える明石海峡大橋
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ゴールデンウィーク付近になると花粉の飛散が終息して気温も上昇し、アウトドアの趣味に走りたい気分が一気に高まります。

釣りに関しても、いよいよ海釣りのシーズンインという雰囲気になってくる時期です。ゴールデンウィークから釣りを再開する人は多いでしょうし、この機会に初めて釣りに挑戦するという人もたくさんいることでしょう。

でもちょっと待ってください。

ゴールデンウィークぐらいの時期って、海釣りでは意外と魚が釣れないのです。少なくとも関西、大阪湾では、釣り場が混雑する割にはみんな魚が釣れてない。

そこには明確な理由がありました。

緊急事態宣言が発令されている中で釣りをすること

とその前に。

この記事自体は新型コロナが対岸の火事のような雰囲気の時に書いたのですが、数か月ですっかり状況が変わってしまいました。このセクションは2020年のゴールデンウィーク直前に追記したものです。

2020年のゴールデンウィークが過ぎ去った今では意味のない内容かもしれませんが、記録として残したいと思います。もしこれを読んでいるときが新型コロナ終息後であれば読み飛ばしてください。

この状況でゴールデンウィークに釣りをしてもいいのか?

2020年のゴールデンウィーク。やはりコロナの影響に触れないわけにはいきません。

緊急事態宣言が発令されている中、他府県への移動やいわゆる三密を避けるよう要請が出ています。果たしてこれに釣りが該当するのかという議論は釣り人の間で日々繰り返され、意見の対立からネット上ではギスギスした雰囲気を感じるようになりました。

「釣り場では人と人の間隔をとっているから三密にあたらない」「いやいや釣り場へ移動すること自体がだめだ」。意見やスタンスは真っ二つ。どちらもそれぞれ正しいと思う「自分の物差し」を振りかざしては、それからはみ出すものを間違っていると断罪する嫌な雰囲気が蔓延しています。それこそウイルスかよっていう。とくにTwitter界隈。

私個人の感情としては率直に「どっちもうるせえ!」です。長さも形も違う自作の物差しでチャンバラをしても決着がつくはずない。不毛だ。話が通じない宇宙人も紛れている。怖い!

Stay Home&Don’t Move

しかし、生物の細胞でしか生きられないウイルスに対して、人と人との接触を避けることが現段階で最大の効果を発揮するということは明らか。「Stay Home」というメッセージはシンプルで明確です。

植物には水をあげないと枯れてしまいますが、天然の魚は私たちが放っておいても勝手に生きていきます。エサを撒かなくてもまた大きな群れになって私たちのもとに帰ってきます。

この先なにがどうなるのかさっぱり分かりませんし不安だらけです。でもゴールデンウィークなんてたった数日のこと。そもそもこの記事の趣旨はタイトルの通り「ゴールデンウィークは意外と魚が釣れないんだぜ」です。

ちょっと我慢してもっと確実に魚が釣れる秋に時間もお金も投資した方が有意義じゃない?後ろめたさを感じながら、非難を受けながら無理して行くことないんじゃない?

最終的に皆さんそれぞれの考えで判断して行動すればいいと思いますが、もう答えは見えてるはず。Stay Home。そしてゴールデンウィークはDon’t Move。(METAFIVEのMV超カッコいい)

METAFIVE – Don’t Move -Studio Live Version-

大丈夫。魚は僕らを待っている。

そもそも多くの釣り公園はGW中に臨時休業、各地の堤防や漁港もGW中は釣り禁止の措置をとっているところが数多くあります。釣り場の近隣駐車場も軒並み閉鎖してる。行っても無駄足になる可能性が高いです。行くなという権限は私にありませんがそれでも行く?

続きましてはこの記事の本題。

ゴールデンウィークに釣りへ行きたくなくなるような、ネガティブなことを書いていきます。期待するほど釣れないんだ、ゴールデンウィークは。特に初心者向けの釣りは残念な結果になる可能性が高いのだ。

ゴールデンウィークはまだ水温が低くて魚が少ない

水温が低いと魚の活性が低くて釣れない

ゴールデンウィークに海釣りをしても意外と魚が釣れない最大の理由、それは水温の低さにあります。

水温の高さと魚の活性の高さは比例しています。

水温が低い冬は活性が低くてエサもろくに食べず、じっとしている。水温が高くなるにつれて活発にエサを求めるようになり、よく釣れるようになる。すべての魚に当てはまるわけではありませんが、変温動物である魚はこのような活性のパターンがあります。魚を飼育したことがある人なら分かるはず。

この時期、アジやサバなどの回遊魚は、水温が高い南の海や海の深いところに居ることが多く、そもそも堤防や釣り公園などの沿岸にはほとんど回遊してきません。だからそれを捕食する大型魚も少ない。

5月末ぐらいになれば大阪湾沿岸で続々と回遊魚が釣れだすので、もうすでに爆発寸前という時期ではあるのですが、まだちょっとだけ早いのです。キス釣りなんかにもちょっとだけ早い。導火線に火は点いているのですが…ちょっとだけ早い!

ゴールデンウィークの海水温は12月並み

ではここで1年間の海水温がどのように変化するのか見てみましょう。

これは2017年における須磨海づり公園の水温変化をグラフ化したものです。

須磨海づり公園の水温推移(2017年)

ゴールデンウィークの水温はまだまだ低い

データ出典:大阪湾水質定点自動観測データ配信システム

この年の西日本は記録的な寒さで、低い気温によって下がり続けた海水温が2月の終わりから3月の初めにかけて10度を下回りました。

その後の気温上昇にともなって右肩上がりに上がっていきますが、ゴールデンウィークあたりでもまだ15度。実はこれ、冬の始まりである12月と同じぐらいの海水温。

ゴールデンウィークになると半袖でも過ごせるぐらい気温が上がる日もありますが、海水温は気温と比べると遅れて上昇するとされています。だから海の中はようやく春を迎えようとしているぐらいの水温といえます。

人間だってある程度気温が上がらないと外で活動しようなんて思わないし、まだ低い水温じゃ魚も活発に動かないのは仕方ない。

ゴールデンウィークの釣りはこんな感じになる

ではゴールデンウィークに釣りをすると実際どんな感じになるのか。大阪湾での釣りを例にして解説します。

海釣りで最も人気がある釣りといえばサビキ釣り。ゴールデンウィークの釣り場を見渡すと、多くの人がサビキ釣りをしています。

初心者の方でも、秋の連休にアジやサバが大漁でいい思いをした人も多いでしょう。あの時の楽しさをまた味わいたいということでゴールデンウィークにサビキをしたらどうなるか。

この時期に釣れるサビキの対象魚といえばカタクチイワシぐらい。アジやサバにはまだ時期が早い。しかも群れが小さく回遊がまばら。群れが回遊してきた10分程度の間にバタバタと釣れて、それからあとは長い沈黙が続きます。

潮通しの良い明石海峡付近なら、低水温に強いスズメダイがまとめて釣れるぐらい。

スズメダイなら遊んでくれます

スズメダイなら遊んでくれます

回遊魚が少ないと、それを捕食する大型魚もなかなか釣れません。

海底に注目すれば、この時期はまだ花見ガレイが狙えますが、そうホイホイと釣れるものではありません。足元にシラサエビなどをエサにして仕掛けを垂らせばガシラなどが釣れますが、日中はサイズも小さくてほぼリリース。

やっぱりキビシイ。秋のような海の賑やかさには程遠い。

ゴールデンウィークは年間で最も釣り欲が高まる時期

「釣り欲」を可視化する

あまり釣れないことは分かってもらえたでしょうか。ここでちょっと面白いデータがあるので紹介します。

長いこと海釣りのブログをやっていますが、ゴールデンウィーク付近になると一気にアクセス数が増えます。なにもこれは私のブログに限ったことではなく、世間的に「海釣り」に関する意欲が急上昇するからです。

ではなぜそう判断できるのか、データを見てみましょう。

これはGoogleトレンドという、Google検索で特定のキーワードがどの時期にどれだけたくさん検索されたかというデータを確認できるサービスの画面です。「海釣り」というキーワードで過去5年間の検索状況を調べてみました。

Googleトレンドで海釣りを検索した結果

年間で最も「海釣り」が検索されるのがゴールデンウィーク

出典:Googleトレンド

折れ線グラフでその年ごとに急上昇するタイミングがあります。これがゴールデンンウィークの時期です。年間で飛びぬけて高いし、なにより上昇率がすごい。

冬場は海釣りが出来なかったというフラストレーションが、一気に解放されている様がグラフに表れています。本当によく釣れるのは秋だと釣り人は知っているのに、釣り人はそれを抑えきれないのです。

でも釣れないんだなこれが。

ゴールデンウィークにおすすめする釣り

このように意外と釣れないゴールデンウィークですが、気候もいいしやっぱり釣りに行きたいもの。釣れなくたって外で太陽の光を浴びれば元気になる!

ということでゴールデンウィークにおすすめな釣りを紹介します。

でもとりあえず2020年はおすすめしないぞ!ここから書いていることは来年以降検討してみてほしい。

それでもサビキ釣りをしてみよう

あれだけサビキは釣れないと言っておいてから、サビキをオススメするなんて。カタクチイワシしか釣れないと言っておいてから、サビキをオススメするなんて。

いやしかし、この時期に大阪湾沿岸で釣れるカタクチイワシは価値があります。

産卵を控えて接岸するのか、卵や白子を抱えた個体が多く、太って脂がのっています。サイズに関しても、カタクチイワシにしては大きいサイズが釣れます。

丸々と太ったカタクチイワシ

丸々と太ったカタクチイワシ

この時期のカタクチイワシは美味い!ぜひ刺身で食べてみてください。脂がのった濃厚な味が楽しめます。ウロコを取ったら皮つきのままで食べられますよ。

回遊魚が少ないこの時期に遊んでくれるスズメダイもサビキで釣れます。そしてこの時期のスズメダイも脂がのっていて美味い!いやマジで。

歩留まりは悪いですが、ぜひ刺身で食べてほしい。

スズメダイの炙り刺し

スズメダイの炙り刺し

今まで即リリースしていたのなら、なんてもったいないことをしてたんだと後悔するはずです。

関西でも、和歌山や淡路島の南部ならサビキの釣果に恵まれるので、ちょっと旅行がてら釣りというのも良いと思います。

管理釣り場でのニジマス釣り

この時期おすすめなのは管理釣り場でのニジマス釣り。

魚が少ないこの時期、目の前に放流してくれるから、そこに必ず魚がいる!なんて有難いんだ。

放流してくれるから高い確率で釣れる

放流してくれるから高い確率で釣れる

いやいや海釣りと違うじゃないか!という意見は真摯に受け止めますが、釣って食べる派のあなたには本気でおすすめしたいのです。

淡水魚なのに、安全に刺身にして食べられます。

気候もいいので、BBQと兼ねた家族のレクリエーションとして最高におすすめです。