釣り堀やレジャー施設で釣りをして楽しかったから、今度は自分で道具やエサを用意して釣りをしてみたい。
そんなあなたに、初めての釣りとしておすすめしたいのが海でやる「サビキ釣り」です。サビキ釣りは初心者がやる釣りの代名詞的な存在。
「サビキ」という名前の魚がいてそれを釣るわけではありません。仕掛けの名前、そしてその釣り方を称してのサビキ釣り。この釣りを簡潔に言葉で表すなら「食べて美味しい魚を効率よく確実にたくさん釣る」釣りといえます。
この記事では釣りの入門として最適なサビキ釣りを解説します。
サビキ釣りとはどんな釣りなのか?
サビキは美味しい魚を効率よく釣る釣り
誤解を恐れずに言いましょう。
サビキ釣りは「撒きエサで魚の群れを集めてから、疑似餌がついた複数の針でその群れを一網打尽に釣り上げる釣り」です。
いや、一網打尽は言い過ぎました。でも一度に何匹もまとめて釣れます。針がたくさん付いた仕掛けなので、最大でその針の数ぶん釣れます。6匹とか10匹とかをいっぺんに。
釣れる魚は基本的に5センチぐらいから20センチ台までの小魚。実際はもっと大きな魚も釣れる釣り方ではありますが、まずはそんなサイズの魚が釣れる釣りだとイメージしてください。
ゲームより漁に近いかも
世の中にはいろいろな釣りがありまして、釣りあげるまでの過程のみを楽しんで釣った魚を即リリースするような釣りは「ゲーム」に例えられます。ルアーを使ったブラックバス釣りなんてその最たるものです。
対してサビキ釣りは食べるための魚を釣る「漁」に近い。あるいは食料確保のための「作業」かもしれません。しかし作業だからといって楽しくないかというと私は楽しんでやってます。もう何年も何十回もやってるのに。毎年同じパターンの繰り返しなのに。
ここでちょっとまとめましょう。サビキ釣りを端的に言えばこうなります。
異論はあるかもしれませんが、これが私の考えるサビキ釣りです。
現代の釣りは選択肢が多すぎるから
川と海を含め日本に生息する魚は3000種以上に及ぶと言われており(※水産庁のウェブサイトより)、その魚の釣り方も多種多様。選択肢は膨大です。例えばルアーでブラックバスを釣りたいとか、この魚をこう釣りたいんだと明確に決まってる人は釣具屋に行ってその思いと予算を店員さんに伝えればいいです。そしたら必要な道具をみつくろって釣れる場所も教えてくれるでしょう。
でも確固たる目的は無く、とにかく「何でもいいから魚を釣りたい」という人も多いはず。私もそうでした。だからといって「何でもいい」という動機で釣具屋に行っても、圧倒的な商品数と選択肢を前に戦意喪失してしまうでしょう。釣具屋はドンキホーテにも負けないぐらいの圧縮陳列が普通です。竿1本選ぶにしても種類が多すぎる。何から手をつければいいのやら。
そんな「何でもいいから魚を釣りたい」あなたへ。まず最初の釣りとしておすすめしたいのが、海で小魚を狙う「サビキ釣り」です。
初めての釣りにサビキ釣りをオススメする理由
初心者にサビキ釣りをオススメしたい理由はこちらです。
- 場所と時期さえ間違えなければ釣れる確立が高いから
- 食卓でお馴染みの美味しい大衆魚が釣れるから
- テクニックの習得が必要無いから
- 生きたエサを触らなくていいから
- 何が釣れるか分からないワクワク感があるから
ひとつずつ見ていきましょう。
【理由1】場所と時期さえ間違えなければ釣れる確立が高いから
何を釣るにせよ初めての釣りは1匹でもいいから確実に魚を釣ってほしい。これは私の願いであり今後も釣りを続ける上で重要なポイントだと思います。
そのうえで釣りをする場所として川(湖や池を含む淡水)か海かを選択できる環境にあるなら、迷わず海を選択すべきです。川より海のほうが釣れ易いのは確実。
そして時期。釣りをするにおいて大変重要な要素です。冬の寒い時期は何を釣るにしても難しい。反対に暖かい時期、具体的に言うなら6月から10月ぐらいまでなら何かしらの魚が簡単に釣れる。
サビキ釣りはこの「場所」と「時期」の選択さえ間違えなければ非常に高い確率で魚が釣れる釣りです。
【理由2】食卓でお馴染みの美味しい大衆魚が釣れるから
サビキで釣れる代表的な魚はアジ、サバ、イワシの3種。
食卓でもお馴染みの魚たち。いわゆる大衆魚です。今までこの3種の魚を食べずに生きてきた人なんてほぼいないでしょう。大衆魚ゆえ、生で、焼いて、煮て、干して、あらゆる調理法が確立されています。レシピを調べたら迷うほどたくさん出てくるはず。
防波堤からのサビキ釣りで釣れるこの3種は、ふだん食べるサイズと比べると小さいかもしれません。でも新鮮さは桁違い。なんせついさっきまで生きていた魚を調理するのだから。
【理由3】テクニックの習得が必要無いから
サビキ釣りはカゴに撒きエサを詰め、仕掛けを沈めて魚が掛かるのを待つだけ。魚は自動的に針に掛かります。後は仕掛けを巻き上げて魚を針から外すだけ。ほらカンタン。
釣りの方法や対象魚によっては魚に針を掛ける「アワセ」という動作に絶妙なタイミングが必要な場合があります。例えばタチウオをウキ釣りで釣る場合、ウキが沈んだからといって即座に竿を振り上げてアワセの動作をしてもまず針に掛かりません。じっくり待ってエサを飲み込むタイミングを見計らわないといけない。
その点サビキは自動的に針に掛かるからカンタンなのです。もちろんテクニックや経験による判断が必要な状況もあるんですが、基本はほっといても魚が掛かるもの。
【理由4】生きたエサを触らなくていいから
釣りのエサと聞くと何を思い浮かべますか?
生きたエビ?それともニョロニョロ動くミミズみたいなやつ?これが触れないから釣りをしたくないという人って結構多いんじゃないでしょうか?確かに気持ちのいいモンじゃないですよね。
サビキは生きたエサを使いません。針に疑似餌が付いているからエサを針に付ける必要すらない。基本は魚を寄せるための撒き餌としてアミエビというエサを使いますが、それ無しでも釣れることがあるのがサビキ釣り。
【理由5】何が釣れるか分からないワクワク感があるから
先ほどサビキで釣れる魚としてアジ、サバ、イワシを挙げました。
それら3種が同時に釣れることもあれば、今日はサバばっかりという日もあります。仕掛けを入れて回収するまでその日は何が当たるかわからない。私はこれにワクワクを感じます。
そしてサビキで釣れる魚はその3種だけじゃありません。例えば鯛。あのピンク色のマダイも小さいサイズならサビキで釣れる。寿司ネタでお馴染みのブリ。その小さいサイズ、関西でいうところの「ツバス」なら陸からのサビキで釣れることがあります。いわゆる根魚と呼ばれる「ガシラ」や「メバル」なんかも釣れます。その他にもあらゆる魚が掛かります。
船ならまだしも陸から釣るなら大きなサイズはなかなか望めませんが、食卓や寿司屋でお馴染みの魚が釣れる可能性も秘めているわけです。この宝探し感覚、何が出てくるか分からないワクワクがサビキ釣りにはあります。
サビキ釣りのデメリットもある
簡単でいいことずくめのサビキ釣りですが、もちろんネガティブな要素もあります。
仕掛けが複雑なのでトラブルになりやすい
針がたくさん付いているから、海面近くから海底付近まで上下の広い範囲を簡単に狙えるのがサビキ釣り。釣りの世界では、魚が泳いでる深さのことを「タナ」と呼ぶのですが、広い範囲を狙えるので初心者でも魚が釣れる確率が高まります。
その反面、仕掛けが長く複雑なため絡みやすいのも事実。針に掛かった何匹かの魚が横や下の一方向に泳ぐのなら問題ないのですが、魚はそんなこと知ったこっちゃありません。針から逃れようと別の針に掛かった魚がそれぞれ縦横無尽に海中を泳ぎ回り、結果としてサビキ仕掛けが修復不能なほどぐちゃぐちゃに絡まることがよくあります。
こんな風に。
横方向に猛スピードで泳ぐサバはその代表格。
絡んだ仕掛けはなんとかほどいて元に戻すこともできる場合がありますが、修復不能な場合は諦めて新しい仕掛けに交換する必要がでてきます。
慣れてないと仕掛けをパッケージから出す時点で上手くいかず絡ませてしまうこともあります。もう釣りをする前に帰りたくなる…
しかし仕掛けを張り気味にすることに気をつければその頻度は下げられます。あとは慣れ。
とにかく汚れるしエサが臭い
サビキ釣りに必要不可欠なアミエビという撒きエサ。
このアミエビには、魚を寄せる、魚の群れを一箇所にとどめる、煙幕を作って魚の警戒心を解き針掛かりしやすくさせるなどの優秀な効果があります。なくても問題なく釣れるという日もありますが、基本的にはサビキ釣りに必要不可欠なもの。
しかしこのアミエビ、釣りに使うエサの中では最高ランクでクサイ。暑い時期に時間が経って傷んでくると特にクサイ。どこからともなくハエが現れてブンブンとたかるほどクサイ。
釣りに夢中になっているといつの間にか爪の間や服にこびり付いてます。知らず知らずのうちに足で踏んで靴底にベッタリ付いてることも。特に暑い時期、そのまま車に乗り込んだ翌日には車内が悪臭で地獄絵図。余ってもったいないから持ち帰ろうと車に積んでうっかりこぼしたらならば車の内張り張替えコースです。いやホントに。
そして大量に魚が釣れる釣りなので、釣れた魚をつかんでいるうち魚の粘液で手がネトネトになります。特にサバなんてヌルヌルです。
とはいえ、かなりの割合で臭いが消せる方法もありますので、よろしければこちらの記事をどうぞ。
サビキ釣りはどのシーズンに出来る釣り?
サビキに限らず釣りは季節と密接に関わっています。
釣れる時期はじゃんじゃん釣れるし、釣れない時期は気配すらない。人間だって活発に動きたい季節と家にこもりたい季節があるじゃないですか。それと同じです。
寒い時期は釣れないので避ける
どのシーズンに出来る釣りか説明する前に、この時期だけは外して欲しいというシーズンを先に教えておきます。
それは1月から4月の4ヶ月間。
地域に寄り条件は異なりますが、少なくとも大阪湾周辺でこの時期にサビキをするのはオススメできません。 なぜならこの時期は水温が低く魚が少なくて釣れないから。いや別に全く釣れないというわけではありませんし場合によっては爆釣できることもあります。ですがそれは釣れる場所と釣れる時間がピッタリ合ったタイミングに限る。そもそも寒いし子連れの初心者にはおすすめしません。
4月だったら暖かい日も多いし水温も高いのでは?と思うかもしれませんが、4月の海はまだまだ冬の終わりを引きずっている状態です。もうちょっとだけ、せめてゴールデンウィークまで待ちましょう。5月になったらスタートしよう。
実際のところゴールデンウィークでもまだ早いんですけど。
春から夏 暑くなるにつれたくさん釣れるように
大阪湾における5月以降のサビキについて順を追ってざっくりと流れを追ってみます。
ゴールデンウィーク付近になるとまず先陣を切って「カタクチイワシ」が釣れ始めます。比較的型も良くて脂がのった群れが回遊することが多いのですが、群れが小さくまばらなので運が悪いと全く釣れないことも。ですが日を追うごとに群れは大きくなってたくさん釣れるようになっていきます。
梅雨入りする時期ぐらいからカタクチイワシの群れの中に他の魚が混ざりはじめます。代表的なものはサバ、サッパ、そしてイワシの中でもカタクチイワシと少し違うウルメイワシやマイワシなど。これも気温と水温が上がるにつれ群れが大きくなり釣れ易くなります。
そして6月後半ぐらいになると、サビキで一番人気のターゲットといえるアジが釣れ始めます。サイズは10センチ未満で豆アジと呼ばれますが、小さくとも美味。人気の理由はこれ。
秋は間違いなくサビキ釣りに最高のシーズン
その調子のまま7月8月と夏を過ぎ、秋を迎えるころにはサビキ釣りには最高のシーズンが到来。今まで釣れていた魚のほとんどがサイズアップしてきますし、魚の活性が高いのであらゆる魚がサビキ仕掛けに食いついて来ます。まさにこの時期はおさかな天国。10月がピークです。
その後気温が下がるにつれ水温も下がり、徐々に魚は減っていきます。ですが魚のサイズは大きく脂がのってくるので11月はまだまだねらい目。
さすがに12月に入って気温が一桁台になる頃にはちょっと厳しい。日の出前後と日の入り前後のわずか15分ぐらいだけパタパタっと釣れてあとは沈黙みたいな日が多くなる時期です。
年が明けたら基本的には終了。マイワシなどがピンポイントな場所で釣れないこともないですが、ここでは省略いたします。
どんな場所でサビキ釣りをすればいい?
釣り人が集まるところサビキの釣果あり
サビキ釣りはアミエビというエサを撒くことで魚を集め、群れをその場にとどまらせることが重要な釣りです。そのためにアミエビはじゃんじゃん撒かれているほうがいい。
どこにそんな場所があるのかというと、サビキ釣りをしている人がたくさんいる釣り場です。サビキ釣りはファミリーフィッシングの代名詞的な釣りであり、文字通り親子連れがよくやっている釣り。そんな親子連れがどこで釣りをするかというと、やはり第一の選択肢となるのは釣り公園です。
関西では須磨海釣り公園や平磯海釣り公園が有名。
その他無料釣り場で選ぶならアジュール舞子や、南芦屋浜ベランダなどがサビキ釣りのメッカといえます。
サビキ釣りに必要な道具
サビキ釣りにはどんな道具が必要なんでしょうか?
海釣り公園で釣りをするのであれば、必要な道具を一式レンタルするという手段があります。ですが管理されていない漁港や海辺の公園で釣りをするなら全て自分で揃えなくてはいけません。初めてなら何が必要か、何を選べばいいかわからなくて当然。
まず竿とリール…いやその前に一番大事なサビキ仕掛けから。
【必須】サビキ仕掛けは針のサイズに注意して予備必須
釣具屋でサビキ仕掛けのコーナーを覗いたなら、その数の多さに眩暈がするかもしれません。なんでこんなにいろんな製品があるの?
迷ったらまずは店員さんに「釣る場所と時期」そして可能であれば「何を釣りたいか」を伝えましょう。まともな釣具店員なら適当な答えが返ってくると思います。
サビキのバリエーションは大きく分けて「疑似餌のタイプ」と「針のサイズ」のバリエーションです。
疑似餌に使われる素材はいろいろあるのですが、まずは「ピンクスキン」と「ハゲ皮」の2バリエーションがあればいろいろな状況に対応できるはずです。
素材よりも肝心なのが針のサイズ。
そのときに釣れている魚のサイズに合わせてやる必要があります。って言ってもそんなの釣り場に行かないと分からないですよね。一応このサイズがいいという目安は数をこなして身につけるか店員さんに聞くなどしてください。そしてそれより小さいものと大きいものも用意しておきましょう。4号が目安というのであれば、念のため3号と5号も買っておくとか。
さらにややこしいことを言うと、同じ3号でも針の種類が違えば大きさが異なる場合があります。もうこれは経験と知識を積んでいくしかない。
また魚が暴れるなどしてサビキ仕掛けがぐちゃぐちゃに絡んだり切れたりして使えなくことは多々あるので、予備の仕掛けも数セット用意しておくと安心です。
【必須】竿とリールはまずリーズナブルなものから
とりあえずサビキ釣りをしたいというなら、釣具屋の入り口とかに陳列してある「サビ釣りセット」的な竿とリールのセットでも構いません。 こういうやつ。
しかしこの手の製品は耐久力がなくて数回使うとボロがでてきます。具体的にガイドが外れたりリールが巻けなくなったり。趣味として釣りを続けるならもうちょっとだけいいものを買ったほうがいい。
そこで安い釣具を使うことをモットーとする当ブログが、安くて使えるおすすめの竿とリールを紹介します。
ちなみ私、そして当ブログは「安く釣って美味しくいただく」をモットーにしています。それにのっとった竿とリールを紹介します。
詳しくはこの記事を読んでいただくとして、この記事で紹介している竿はサビキだけではなくその他の釣りにも使える万能竿と思ってもらえれば。サビキ釣り以外に興味を持ってもある程度応用が利く竿です。
続いてリールはこちら。 シマノのアリビオ2500。実売価格はだいたい3,000円前後。
こちらも詳しくまとめています。
釣具屋に行けばこれより安い1000円台のリールもたくさんあります。ですがこのリールのコストパフォーマンスに勝るものはなかなかありません。
性能が一定以上の水準に達していないリールは、上手く使わないと糸が絡んだりしてトラブルの元になりかねません。かといって性能を追い求めると高価になってしまう。このリールは価格と性能のバランスがとれた初心者に最適なリールです。
【必須】クーラーボックスで鮮度を保つ
クーラーボックスはレジャー用、釣り用とタイプもいろいろ。でも基本は「ボックス内の温度を保つ」製品なので、レジャー用であっても釣りに使えます。既にクーラーボックスをお持ちであればまずはそれを使う方向で。もちろん魚を入れるので臭いが付いたりするのが嫌であれば釣り専用に買ったほうがいいです。
釣り用のクーラーボックスは蓋を開けずに小魚が投入できる投入口があったり、釣り用の専用オプションが用意されていたり、釣りに使うということに対して利便性が高く作られています。釣りに慣れてきて本格的に趣味にしようと思ったら買うべき。
ではクーラーの容量はどれぐらいあればいいのかというところですが、1日で食べきれる分を釣るということであれば10リットル程度で事足りると思います。
季節が進むにつれ魚は大きくなりますので、10リットルでは心もとないこともあります。サビキとタチウオ釣り程度の釣りスタイルであれば15リットルの容量があると安心です。
同じ容量でも値段がピンキリですが、それは断熱材の差、つまり保冷力の差ととらえてもらえれば。ここも迷いどこですが、半日程度の釣りで魚はすぐに調理するということであれば一番ランクが下の発泡スチロールを断熱材に使ったもので十分です。
クーラーボックスを使うことで鮮度を保持できるわけですが、それは同時に食中毒防止のためでもあります。特に夏場は気をつけましょう。
中に入れる保冷材は板氷がおすすめです。季節にもよりますが2キロぐらいのを買えば一日もつと思います。安上がりにしたいのであれば板氷より保冷力は落ちますが、ペットボトルに水をいれて凍らせたものも十分使えます。
サビキで釣れる小魚を鮮度保持したまま持ち帰る具体的な方法をこの記事で解説しています。
【必須】水汲みバケツで「洗う」「掃除する」「活かす」
サビキ釣りはとにかく汚れる釣りです。自分自身も釣り場も汚れます。
最も大きな汚れの原因は撒きエサとして使うアミエビ。ほんとこれ臭いですし、どんなに注意しても多少は地面にこぼしてしまいます。放っておくとさらに臭くなる。そして釣り場は公共の場なのでそのまま放置は感心しません。
なので釣りが終わったら地面を掃除しましょう。といってもほうきで掃いてちりとりで集めるなんてしなくていいです。水でジャバーッっと海に流してしまいましょう。抵抗があるかもしれませんが、マナー的にそれでオッケーです。
そこで必要になってくるのが海水をくみ上げる水汲みバケツ。
値段はピンキリですが、釣具店オリジナルのものであれば500円ぐらいから買えます。まずはそんな安モンでいいと思います。
このバケツで汲み上げた海水はアミエビで汚れた手を洗うのに使えますし、魚を入れれば短時間に限って活かすことができます。
持ち帰るかリリースするか迷ったとき、とりあえずバケツに入れておいて後で決めるという使い方ができます。
魚がジャンジャンつれるタイミング、つまり「時合い」というものが到来したとき、いちいちクーラーを開け閉めして魚を入れていては効率が悪いです。だからとりあえずバケツに放り込んで、後でまとめてクーラーに入れるという使い方もします。
大き目の魚が釣れたら血抜きに使ったり、汚れた道具を洗ったり、水汲みバケツは本当に有能な道具。必須としたいアイテムです。
【必須】その他必ず用意すべきもの
その他、これだけは必要というものをダイジェストで。
- ハサミ…釣り糸を切るため。さしあたり100均のでもいいので小さなハサミを。
- タオル…サビキ釣りはとにかく手が汚れるので拭き取り用。着古しのTシャツとかボロキレでもいいので必ず用意。
- 暑さ対策アイテム…サビキ釣りは基本は暑い時期の釣り。日焼け止めや帽子などの日差し対策、飲み物の用意も忘れずに。
ファミリーには「アミエビを撒く勺」も必須としたい
意外と持ってる人が少ないのですが、エサを撒く勺も用意して欲しいです。安いのでいい、100円か200円ぐらいで買えるから。
これを何に使うかというと、海面に近いエリアに魚の群れが泳いでいる場合これで直接アミエビを撒いて魚を寄せるために使います。海面付近で群れているときはいちいちカゴにアミエビを詰めるのがまどろっこしいので、これでアミエビをすくってヒョイッと海面へ。魚影が濃いときはバシャバシャと水しぶきがあがるレベルで魚が湧いてきます。
それに小さな子どもはアミエビを撒くのが大好き。これは自分の子どももそうだったし、釣り場でいろいろなファミリーを見てきた経験上間違いない。
子連れで動物園に行ったらエサやり体験をせがまれませんか?100円で野菜とかペレットとか買わされて。あれと同じ感覚。
アミエビは臭くて靴や服にこびりつくので何かと面倒ですが、勺があればだいぶ軽減できます。アミエビを買ったときについてくるスコップ(Fマックスで買うと付いてくるオレンジのやつとか)で子どもがアミエビを撒こうとしているのを良く見ますが、長さが足りなくてほぼ例外なく海ではなく足元の地面にボロボロ落としてます。そしたら釣り場も汚しちゃうし靴も汚れちゃうし。ゆえに子連れ釣行ではマストアイテムとしたい。それ以外でも。
その他にあれば便利なアイテム
魚を掴む道具があると、手が汚れ難いしヒレが刺さってケガをすることも避けられます。釣具屋に行くと高いのから安いのまでいろいろあると思いますが、子どもと共有するという観点で私がおすすめしたいのは第一精工の「ワニグリップミニ」です。
このアイテムについては別途詳しくまとめておりますでこちらをご覧ください。
サビキ釣りに必要なエサ
針にエサを付ける必要はないぞ!
サビキ釣りは針につけられた装飾がエサの替わりになります。いわゆる疑似餌というやつ。なので針にエサを付ける必要はありません。
釣れにくいときのテクニックとしてサビキの針にオキアミなどのエサをつけるということもありますが、通常は必要ないです。
アミエビの販売形態いろいろ
針につけて食わせるエサは必要ないのですが、魚を寄せるための撒き餌として「アミエビ」というエサを使います。
アミエビは全長1センチ程度の小さな小さなエビ。アミエビという商品名で売られていますが実際はアキアミという種類のエビで、海に生息する比較的身近なエビといえます。ちりめんじゃこによく混じってますし、そのまま乾燥させたものも食用として売られています。
販売形態がいろいろあるのですが、基本は冷凍された状態で冷凍庫に入れて売られています。もしくは常温でパック詰めされたもの。
コストパフォーマンスがいいのは冷凍されてブロック状に切り出された、いわゆる「アミエビレンガ」と呼ばれるアミエビ。1キロあたりだいたい200円台です。その他お店によってはオリジナルパッケージで売られていたりして、関西ではフィッシングマックスの取手付きパックが有名ですね。高いけど。
常温タイプはこんなやつ。
保存がききますが、冷凍ものに比べると品質が良くなかったりします。アミエビの形がつぶれていて汁っぽかったり。
私個人としては安上がりで品質の高いアミエビレンガを使うのをおすすめします。
アミエビレンガの解凍方法
お店によってはアミエビを半解凍したものを用意してくれている場合がありますが、基本はカチカチに冷凍されています。これは解凍して使う必要があります。
解凍の方法…の前に注意事項。簡易なビニールに入ったアミエビは溶けてくると高確率で汁漏れします。丁寧な釣具屋では買ったときに袋を2重にしてくれたりしますが、それでも何故か染み出してきます。ですので、私は必ず水汲みバケツの中にアミエビブロックを入れて釣り場まで移動します。これなら大丈夫。
暑い時期なら移動中にいくらか溶けていると思いますが、釣り場に着いたらまず解凍作業に入りましょう。水汲みバケツに海水を汲んでそのままそこにビニール袋ごとアミエビを入れておけばオッケーです。時期にもよりますが、意外と海水は温かい。これでじわじわ溶けていきます。
とはいえ気温が低い時期はなかなか溶けず釣りが始められないので、前日に買っておいて解凍しておくなどの手間が必要になります。
覚えておきたいサビキのあれこれ
結び方は「クリンチノット」さえ覚えておけば大丈夫!
釣り初心者が釣りに対して抵抗を感じるものの一つが糸の結び方。
釣りを始めようと釣り入門ガイド的な本を読んだなら糸の結び方についての種類の多さや複雑さに心が折れたかもしれません。これ全部覚えないといけないの?って。
大丈夫です。とりあえず1種類だけ覚えればしばらくそれだけで戦えます。その結び方とはクリンチノット。
クリンチノットは、「サルカン」と呼ばれる糸と糸との連結金具のリングに結びつける方法です。これさえ覚えればサビキ釣りに関しては大丈夫。現に私は必要に迫られるまでこの結び方だけで乗り切ってきました。
決して難しいものではないので、是非最初に覚えておきましょう。
サビキ仕掛けは再利用しよう!
数百円とはいえサビキ仕掛けを毎回買うのはもったいない。そこで綺麗な状態であれば洗って乾かして再利用しましょう。
こちらは別途詳しくまとめています。
せこい?いいんです!
準備が整ったらとりあえず釣り場へ
何故初心者にサビキがおすすめなのか、そして何を用意する必要があるのかをまとめました。
あとは実際に釣り場に行って竿を出すだけです。釣り場で何をどうすべきか分からなくなるかもしれませんが大丈夫。落ち着いて周りを見てください。あなたの他にもたくさんサビキ釣りをしている人がいるはずです。
釣りというものをどう楽しむかは人それぞれですが、サビキ釣りはみんなでワイワイガヤガヤ楽しんでいい釣りだと思います。分からないことがあったら周囲の人に聞けばいいと思います。自分だけ釣れないのなら釣れてる人の真似をしてみるとか。
あれこれ考えずまずは釣り場に足を運びましょう。そこからいろんなことが広がってくるはずです。