観光地のレジャー施設や体験施設には、アトラクションの一環としてマスの釣り堀が設置されていたりします。また、マス釣り専用の管理釣り場と呼ばれる釣り堀も日本各地にあります。
そこで釣れるマスはほとんどがニジマス。養殖場で育てられたものが釣り堀に放流されています。
施設によっては釣ったその場で唐揚げや塩焼きなどにしてくれるサービスがありますが、希望すれば持ち帰ることができる場合も。
持って帰ったマスは自分で調理するわけですが、ニジマスを食べるのが初めてなら、おすすめしたい食べ方はムニエル。魚が苦手な人や子どもでも美味しく食べることができるメニューです。
魚の臭みが苦手ならムニエルがおすすめ
あなたが釣ったニジマスは養殖場で安全な餌を食べ健康に育ったニジマス。
淡水魚だから抵抗があるかもしれませんが、養殖されたニジマスは寄生虫の心配がないため刺身で食べることすら可能なんです。
最終的に釣った場所にもよりますが、本来は生で食べても臭みがない魚です。
とはいえ魚が苦手な人はちょっとの臭みでも気になってしまうはず。しかしムニエルなら牛乳で臭みを消すことができるため、魚が苦手な人でも美味しく食べられます。
マス釣りは親子で楽しまれることが多いので、お子さんが自分で釣ったニジマスを食べたいと言うこともあるでしょう。今回紹介するムニエルのレシピは骨も気にならないので、小さな子どもでも美味しく食べられます。
ニジマスの下処理 下ごしらえ
レシピを紹介する前に、ニジマスの基本的な下処理方法を説明します。美味しく食べるには早めの下処理が重要です。
下処理はその日のうちに
面倒ですが、持ち帰ったらその日のうちに下処理をしてしまいましょう。実際に調理するのは後日でも問題ないですが迅速な下処理は大事。
しっかりと下処理をすれば数日は冷蔵庫で保存できます。調理まで2~3日置いても大丈夫。
- ウロコとヌメリをとる
- 内臓を取り除く
- 水分を拭き取る
順を追って説明します。
ウロコとヌメリをとる
ウロコ取りがなければペットボトルのフタで代用できます。尾から頭の方向へこすってウロコを取りましょう。ペットボトルのフタをウロコ取りに使う場合、ヒレが鋭い魚だと指をさして怪我をする場合がありますが、ニジマスはヒレが柔らかいので不意に手を刺して怪我をする心配もありません。
最終的に油で揚げることになりますので、ウロコが完全に取りきれていなくてもあまり問題ありません。神経質にならずざっくりとやって大丈夫。
釣った時に実感したと思いますが、ニジマスは魚の中でもかなりヌルヌルした魚です。ウロコを取ると同時に多少ヌメリも取れますが、完全に取るのは大変なのでこちらもざっくりとやればOK。
どうしてもヌメリが気になるのなら、酢を使うという方法もあります。
内蔵を取り除く
ニジマスの内臓は食べられませんし、放っておくと臭みや食中毒の原因となってしまいます。
どういう食べ方をするにせよ、できるだけ早めに取り除いておいたほうが美味しく安全に食べられます。
つぼ抜きといって割り箸を使って簡単に内蔵を取り除く方法もありますが、今回は包丁かキッチンバサミでお腹を開いてエラと内蔵を取り除いてください。背骨の下にくっついている赤黒い塊、血合いの除去も忘れずに。
水分を拭き取る
調理を翌日以降にする場合は、表面の水分をキッチンペーパーなどでできるだけ取り除いてから冷蔵保存します。内臓を抜いてしっかり水分を取り除いておくことで日持ちするようになります。2~3日は冷蔵保存で大丈夫です。
すぐに調理に入る場合はざっと水分を切るぐらいで構いません。
ニジマスのムニエルのレシピ
下処理ができたら、ニジマスのムニエルを作っていきましょう。
ニジマスのムニエルのレシピ
大まかな手順は以下のとおりです。
- 身を三枚におろす
- 牛乳につけて臭みを抜く
- 下味をつける
- 小麦粉をまぶす
- 身を焼いていく
- 仕上げにバターを溶かし入れる
ちょっと工程が多いように思いますが、失敗することも少なく簡単なのでまずはやってみましょう。
身を三枚におろす
まずは下処理したニジマスを包丁で三枚におろします。ニジマスは特に変わった体の作りをしていませんので、アジやサバのように基本的な三枚おろしができれば問題ありません。
おろした身には腹骨がついています。内臓を囲んでいた櫛みたいに細い骨です。腹骨は取っておいたほうが食感が良くなり、子どもでも食べやすくなります。最初のうちはちょっと難しいかもしれませんが、包丁でなるべく薄くすきとりましょう。
皮はそのままで構いません。皮がついていたほうがパリッと美味しく仕上がります。
牛乳に漬けて臭みを抜く
腹骨が処理出来たらしばらく牛乳に漬けておきましょう。くさみが抜けて食べやすくなります。また牛乳の風味も加わってふんわり優しい味になります。
30分もつけておけば十分。
臭みが苦手でなければこの工程は省略してもOKです。
牛乳から出したニジマスの身は、ザルに上げて水分を落としてください。あらかた水分た落ちたら、キッチンペーパーなどで水分を拭き取りましょう。
下味をつける
身についた水分を拭き取ったら下味をつけます。塩コショウでもいいですし、クレイジーソルトやハーブ塩を使うものいいです。
ひっくり返して両面に下味をつけましょう。
小麦粉をまぶす
下味がついたら小麦粉をまぶします。
小麦粉がなければ片栗粉でも問題ありません。
ビニール袋にニジマスの身と粉を入れてシャカシャカと振るのも、お手軽かつ洗い物が減るのでおすすめ。
身を焼いていく
フライパンに多めの油をひき、ニジマスの身を焼いていきます。
三枚におろした身は薄いのですぐに火が通ります。片面が焼けたらひっくり返して両面焼いていきましょう。
仕上げにバターを溶かし入れる
両面を焼いて最後にバターを溶かし入れます。最初からバターを入れると焦げやすくなりますし、風味も飛んでしまいますので、仕上げの段階で溶かし入れるのがオススメ。
高温で皮面をパリッと焼いたら完成。
身はホクホク皮はパリパリ。バターの優しい風味と、淡白だけど旨味のあるニジマスの身。たとえ魚嫌いの子どもでも、自分で釣った魚なら美味しく食べてくれるはず。
お召し上がりの際にレモン汁などをかけると、さっぱり美味しく味わうことができます。