放置で育つ!屋外メダカビオトープの水草入門

屋外に設置した水槽でメダカを飼うビオトープ。

美しい改良メダカブームと連動し、広く一般的な趣味になりつつあります。お庭や玄関先にちょっとした空きスペースがあれば始められる趣味なのでとてもお手軽。陶器製の睡蓮鉢を使ったり、園芸用のプランターを使ったり、建築資材用のプラ舟を使ったり、水槽の選択肢が多いことも楽しみのひとつ。

ビオトープは「メダカを飼う」という本来の目的もさることながら、「水草を育てる」という楽しみ方も持ち合わせています。花が咲く水草だったり、かわいい浮草だったり、和の趣を演出する水草だったり。メダカや水槽と同じく選択肢が豊富です。

そんな水草ですが、ビオトープを始めたばかりの初心者でもかんたんで扱いやすい、入門用のおすすめ水草を紹介します。放っておいても勝手に増えるし、そうそう枯れたりしないものばかり選びました。

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ビオトープにおける水草の役割

そもそもビオトープに水草を入れる目的は何なのか。どのような役割を果たしているのか。

具体的な水草を紹介する前にそこを整理しておきたいと思います。理解することで安定したメダカ飼育と水草栽培に繋がります。

鑑賞目的の単なる飾りじゃないんです。メダカの飼育環境を整えるための理由があるんです。

ビオトープの水草がもたらす6つの効果

ビオトープにおける水草の役割についてポイントをあげてみます。こんなポジティブな効果が期待できます。

ビオトープにおける水草の役割
  • 鑑賞用としてビオトープに彩りをそえる
  • 水を浄化して環境を整える
  • 光合成をして酸素を供給する
  • 日陰を作って水温上昇をおさえる
  • メダカの産卵床になる
  • メダカの隠れ家になる

見た目を楽しむための観賞用という以外にも、実はいろいろな役割があります。

観賞用としてビオトープに彩りを添える

ビオトープは日本の四季を反映する鏡のようなもの。

寒さに震える冬はビオトープ内のほとんどの水草が枯れるか休眠状態になり寂しい見た目になります。やがて春になると休眠状態の水草が目を覚まし新緑鮮やかな新芽を出し始めます。高い気温と日差しをうけて生長が旺盛な夏は植物の強い生命力に元気を分けてもらえます。日に日に気温が下がっていく秋は葉を減らすなど冬支度を始める水草に冬の気配を感じます。

水草の中には花を咲かせるものも多く、特に夏場は多くの水草にとって開花の最盛期となります。確実に花を咲かせるのがちょっとだけ難しいのでこの記事ではとりあげませんが、睡蓮の花が楽しめるのもビオトープならでは。

真夏に花を咲かせた姫睡蓮
真夏に花を咲かせた姫睡蓮

花が咲かずとも水草には見た目がユニークなものが多いので、いろいろな楽しみ方ができます。

水を浄化して環境を整える

メダカが食べたエサは糞として排出されます。その糞を微生物が分解することでアンモニアが発生します。

アンモニアはメダカにとって有毒な物質。エサの食べ残しや枯れた水草も同様にアンモニアの発生源。そのまま水中にアンモニアが蓄積されていくと水が汚れてメダカの死因となります。

勘のいい人は「あっ、水草がアンモニアを吸収して肥料にするんだな。牛糞とか畑に撒くし。」と思うかもしれません。それは半分正解ですが厳密には間違いです。

水草はそのままアンモニアを吸収できません。水中に生息するろ過バクテリアがアンモニアを亜硝酸塩という物質に変えたのち、また別のろ過バクテリアによって硝酸塩に変えることでようやく水草が吸収できるようになります。

アンモニアと比べれば低いとはいえ硝酸塩にも多少の毒性が残ります。しかしこれを肥料として水草が吸収することで水の浄化サイクルが成立します。

これまでの説明を図にまとめます。

水草が無い場合、定期的に水換えをすることで硝酸塩を減らす必要があります。しかし水草があればその頻度を減らすことができる。

さらに水草の生長が旺盛な屋外であれば、肥料として必然的に硝酸塩の消費も多くなります。その結果、ほとんど水換え不要な浄化サイクルを成立させることができます。

屋外で水草がふんだんに配置されていれば水換えが不要になる
屋外で水草がふんだんに配置されていれば水換えが不要になる

光合成をして酸素を供給する

当たり前ですが、水草は植物なので光合成をして酸素を排出します。

たとえばマツモやウォーターバコパの水中葉など葉が完全に水中にあるタイプの水草であれば、それをとても分かりやすい形で確認することができます。天気のいい日に水中の水草を見ると、小さな酸素の気泡をプツプツプツと葉から出している様子が観察できるはず。

酸素の気泡をつけたグリーンロタラ
てっぺんに大きな酸素の気泡をつけたグリーンロタラ

一方でメダカは生物なので酸素を必要とします。その酸素は水面から水中に溶け込むと同時に、水草からも供給されるわけです。

とはいえ水草を入れておけば酸素について万全かというと、あまり過剰な期待をしない方がいいと思います。日光の当たらなくなった夜はむしろ水草が水中の酸素を消費しますし、浮草が水面を覆いつくすと水面から取り込める酸素量も減ります。

水草による酸素供給はあくまで副産物的なもの、おまけと考えておいた方がいいでしょう。ビオトープであれば水面からの自然な酸素取り込みを主体とし、それで足りないようならエアレーションを検討すべき。

日陰を作って水温上昇を抑える

メダカはかなり高水温に強い魚で、40度近いお風呂のような水温でもなんとか生き抜いていくことができます。

40度近く?嘘やろ?と思うかもしれませんが、実際に遮光をおろそかにしてやらかしてしまったことがあります。一緒に飼ってるエビは大半が死んで茹でエビのように赤くなっていましたが、メダカは水面近くをパクパクして苦しそうなものの生存しました。

しかし高温がメダカにダメージを与えるのは確実。真夏は水温の上昇を防いでやる必要があります。小さなビオトープだとなおさら水温が上がりやすく、昼間はなんらかの形で直射日光を遮らなければ一気に全滅するおそれもあります。

園芸用の遮光ネットを使ったり、すだれをつかったりして皆さんいろいろと工夫をされますが、水面に茂った水草にも日光を遮る効果が期待できます。

最も効果が高い水草は、水面に浮いて増殖することで直射日光を遮るタイプの浮草。ホテイアオイやアマゾンフロッグビットなどが人気です。これらは夏場の日光と高水温でみるみる繁殖してあっという間に水面を覆ってしまい、増え過ぎて捨てる手間が大変なほどに。冗談抜きで数日放っておけば2倍になってたりします。

水面に浮く葉は直射日光を遮ってくれる
水面に浮く葉は直射日光を遮ってくれる

水槽の設置場所によっては水草だけに遮光を任せるのは不安があるので、直射日光が一日中あたり続けるような場合はすだれなどと併用するのが安心です。

水草とすだれで水温上昇対策を
水草とすだれで水温上昇対策を

メダカの産卵床になる

例えば関西地方平野部の気温だと早ければ3月ぐらい、遅くとも5月頃にはメダカが産卵を始めます。

お腹にたくさんの卵をぶら下げたメスのメダカは、水槽内の水草などに卵を擦り付けるようにして産卵を行います。マツモなど水中に沈む水草の葉だったり、水面から下に垂れ下がるホテイアオイの根っこだったり。

ホテイアオイの根っこに産み付けられたメダカの卵
ホテイアオイの根っこに産み付けられたメダカの卵

そのまま卵を放置すると高確率で親が食べてしまいます。かろうじて孵化してもやはり親にパクっと食べられたり。そこでこれらの水草を回収して稚魚専用の水槽を用意してやれば、メダカをかんたんに繁殖させることが可能です。

稚魚が孵化して卵が無くなった水草はまた親の水槽に戻して、卵が付けばまた稚魚水槽に戻して…というローテーションを繰り返せばじゃんじゃん増やせます。後述しますが、この産卵ローテーションに最も適した水草がホテイアオイです。

水草を使わない場合、こういった人工の産卵床も便利です。

こんな人工物でもしっかり産卵してくれます。

メダカの隠れ家になる

異なる大きさのメダカを同じ水槽で飼った場合、小さなメダカが大きなメダカに追い掛け回されるという光景をよく見ます。生まれたてのごく小さなメダカが大きなメダカに追われた結果、パクっと食べられてしまう共食いもメダカ界では日常茶飯事。平気で親が子を食う世界。

同じような大きさのメダカであっても、どういう理由か追う側追われる側という関係性が出来てしまう場合があり、メダカ界にもいじめがあるという悲しい事実を知ることに。

観察しているとよく分かりますが、メダカのいじめはかなりしつこいです。のび太的なメダカがジャイアン的なメダカの視界に入ればすぐさま体当たり攻撃をされ、見えなくなるまで執拗に追い掛け回されます。結果としてじゅうぶんに餌が食べられなかったりストレスで弱る場合も。これがメダカの学校のリアル…

こういった既製品の隠れ家を用意することで、いじめられっ子の逃げ場をつくることができます。

水草もこれと同じ役目を担うことができ、例えばホテイアオイは水面に浮いた葉から長い根っこが伸びることでそれが隠れ家となります。バコパやロタラで森を作るのもいい。水草を植える小さな鉢やプランターも意外と隠れ家の機能を発揮します。

森のように茂った水草は隠れ家になる
森のように茂った水草は隠れ家になる

メダカ同士以外でも、空から鳥に狙われにくくなったりします。

水草に迷ったらまずはこの2種だけでOK!

この記事では何種類かの水草を紹介しますが、そんなにたくさんおすすめされても選ぶのが面倒という場合もあるはずです。

分かるぞ。みんな言うことバラバラだから。ネットによくある”メダカのおすすめ水草ランキング20選”って何目線で誰に対してのランキングだよって感じです。

今やメダカ専門のコンテンツは世に溢れています。サイトもYouTube動画もたくさん。アクアリウム出身だと思われる方々は、水草について水のpHがどうとか水温がどうとかCO2の添加とか専門的な内容を添えて説明してくれることがあります。

でも細かいことを考えず誰でもかんたんに安定した飼育をできるのがビオトープの魅力だと私は思います。だから難しいことを言いません。とりあえず日当たりさえ良ければいいんですよ!本当に。

というわけでビオトープを始めるならまずはこれだけで大丈夫という水草を2種類だけ先に紹介します。この2種を入れておくだけで屋外のメダカ飼育安定に貢献します。それがこちら。

とりあえずこの2つの水草さえあれば安心
  1. ホテイアオイ
  2. マツモ

なぜ初心者におすすめかというとこういう理由があるからです。

買ってきた水草をそのまま水に放り込んでおくだけでいいから

いずれもほとんど手入れをする必要がなく、買ってきたそのまま水に浮かべたり沈めたりしておくだけ。土に植える必要もなし。増え過ぎたら間引きする、それ以外は放置でOKのズボラ栽培が可能。

ビオトープ界の万能水草「ホテイアオイ」

まずはホテイアオイ。

メダカビオトープの水草としては定番中の定番です。

ビオトープの定番ホテイアオイ 夏に花が咲くことも
ビオトープの定番ホテイアオイ 夏に花が咲くことも

ビオトープにおける水草としての能力が高い

葉っぱが水面より上にあるため酸素供給にはほぼ貢献しません。しかしそれ以外は先ほど挙げた水草の役割をすべて果たします。

青々とした健康的で肉厚な葉と夏に咲く青い花で観賞価値が高い。生長が早く養分の吸収も旺盛だから水質の浄化に大きく貢献。水面を覆うようにどんどん増えるので直射日光を遮ることができ水温の上昇を防ぐ。下に長く伸びた根はメダカの産卵床になると共に隠れ家としても機能。

なるほど万能な水草です。

産卵床として一番使いやすい水草

長く伸びた根がメダカの産卵にとっては好都合で、産卵のピークになると子持ち昆布のごとくびっしりと卵が付いていることがあります。

卵が付いたホテイアオイをそのまま稚魚専用水槽に移動して浮かべておけば、夏場なら10日ほどで孵化して稚魚が生まれます。すっかり孵化して卵がなくなればまた親用水槽に戻して卵を回収。そしてまた稚魚用水槽に戻して…という通称ホテイローテーションを繰り返していくうちにメダカが爆増。

産卵床としての使い勝手は水草の中で一番高く、その視点で見れば、葉っぱがまるで取っ手として機能してるかのようにさえ思えてきます。葉っぱを掴んでひょいっと持ち上げ卵チェック、そのまま稚魚専用水槽へドボン。この間全く手が汚れず濡れず。

放っておいても爆増!お手入れもカンタン

太陽さえ当てていれば勝手にどんどん増える手軽さで、春に一株買っておけば夏には捨てるほど増えていることでしょう。

捨てるほど増えたホテイアオイを捨てるところ
捨てるほど増えたホテイアオイを捨てるところ

増やし方はかんたん。

春以降の生長期にはランナーという長い枝のようなものを伸ばして、その先に子株をつけます。ある程度子株が生長したら、手でぶちっとランナーを千切るだけで株分け完了という簡単さ。ひと月ほど経てばその子株からまた子株が伸びてきます。

根っこが伸びすぎて邪魔になるようなら、これも手で適当にブチブチ切ってトリミングすればOK。

寒さには弱いため冬場はほぼ枯れてしまいますが、中心部にほんの少しでも緑色の部分を残して春を迎えれば、またそこから再生していきます。私はずっと同じ株で増えたホテイアオイを使っていてもう何年も買い足していません。

ホテイアオイに限らず、冬を越せる水草は一回買えばずっと買い足さずに増やしていけます。

安くてどこでも買える

値段は一株100円程度と安く、メダカの取り扱いがあるならどこのホームセンターやペットショップでも取り扱いがあるはず。

出回り始める時期は4月ぐらいからゴールデンンウィーク前後。ちょうどメダカが育てやすい季節なので、メダカと一緒に購入しておけば必ず役に立つ水草です。

ゴールデンウィーク以降ならすぐに爆増するので、一株だけ買っておけば事足ります。

千切って沈めて爆増する「マツモ」

もうひとつおすすめなのがマツモ。

繊細で涼し気な見た目のマツモ
繊細で涼し気な見た目のマツモ

生長早きこと神のごとし

その名の通り、松の葉を思わせるような細く繊細な葉が特徴です。金魚用の水草としてもポピュラー。

季節を問わず売られていて、大体はビニールに密閉されてたり透明のプラカップに入ってます。数本入って200〜300円程度。勝手にどんどん増えるので最初に数本あれば大丈夫です。

これも先ほどあげた水草の役割を全て満たします。増やし方もカンタンで適当に千切って水に放り込んでおくだけ。これだけで初夏以降は爆増していきます。爆増するということは栄養分の吸収も旺盛ということで、水の浄化にも力を発揮します。ネット界隈では通称「マツモ神」とも呼ばれ、その能力の高さを神のごとく称えられています。

マツモの解説記事などを見ると増やし方について何節目から先をとか脇芽をどうとか言われますが、何も考えずに好きな長さに千切って沈めておけば勝手に増えてます。それぐらい適当な扱いで問題なし。

根っこがないから扱いやすい

もう一つの特徴として根っこがないことがあげられます。ただただ水中を漂っている水草です。

見た目が同じタイプの水草としてアナカリスという水草がありますが、そちらは根があって底に定着することがあります。増えて間引こうとすると根が底の土や沈殿物を巻き上げて水が濁ったするのですが、マツモならその心配もありません。

根無しゆえ固定できないというデメリットはありますが、水の流れがほとんどないビオトープならさほど問題になりません。

環境の変化にはちょっと弱い

マツモは丈夫な水草なんですが、環境の変化、特に水質の変化にはちょっと弱いところがあります。

買ってきたばかりのマツモを水槽に移すと細かな葉がバラバラと溶けたりすることも。水槽の水を全交換するような水替え時も弱りやすい。どうやら酸性の水質がちょっと苦手のようです。底土に赤玉土をつかった場合、当初は酸性の水に傾きやすいので注意しましょう。酸性の環境はメダカやビオトープ全体にとってあまりよくないので、マツモの状態はそれを知るバロメーターとしても機能します。

ただ、そのうち水も落ち着いて水中の栄養分をどんどん吸収しながら爆増するはずです。

ビオトープで使える水草を勝手に分類する

さて、この記事では水草をひとまとめにして「水草」と呼んできました。たぶんその表現が一番わかりやすいだろうと思ったからです。

水草は大きなくくりで水生植物と呼ばれ、その生態や生えている場所によって沈水性や抽水性などのカテゴリーに分類されます。本来ならそのような用語を使うべきですが、これがいまいち覚えにくい。なのでここでは私が勝手に分類した4タイプに分けて水草を紹介します。

その4タイプがこちら。

水草を4タイプに分類
  1. 水面にプカプカと浮くタイプの水草
  2. 水中にユラユラと漂うタイプの水草
  3. 水面ギリギリの土に植えるタイプの水草
  4. 土に植えて完全に沈めるタイプの水草

ほとんどの水草はこの4タイプに分類できます。

というわけでお待たせしました。初心者におすすめなビオトープ用水草を紹介します。いずれも入手がカンタンで手入れもカンタン、ほぼ放置で勝手に生長して増えるお手軽な水草ばかりです。

水面に浮くタイプの水草

水草の中でも一般的には「浮草」として知られている水草。水面下に根っこがあるものの通常は底に定着せず、風の吹くまま水面をプカプカと浮いています。

いちばんのメリットは増やすのがかんたんなこと。

春以降に太陽光さえ受けるようにしておけばクローンが増殖するかのように倍々に増えるのが特徴です。水面を覆うように増えるので直射日光を遮って水温上昇を防ぐ効果が期待でき、産卵床としての使える水草も多い。初心者が最も扱いやすい水草といえます。

デメリットはかんたんに増えすぎるから夏場は定期的な間引きが必要なこと。一方で寒さに弱く、日本の冬を超えられるかどうかが微妙なものが多いのもデメリット。

ホテイアオイ

すでに解説したメダカ用水草の大定番。もう言う事なしの万能選手。

爆増したホテイアオイ
爆増したホテイアオイ

最初はとりあえずホテイアオイ。迷ったらとりあずホテイアオイ。それでいい。

屋外で冬が超えられるかというと地方によって微妙なところ。条件が整えば僅かな緑色の部分を春まで残し、そこから再生します。なお関西地方平地の我が家では毎年なんとか冬が超えられることが多いです。

アマゾンフロッグビット

「アマゾン」という名前のおどろおどろしさとは違い小ぶりで円形の葉が可愛い浮草。

アマフロの愛称でも知られています。フロッグビット(BIT)なのかフロッグピット(PIT)なのか曖昧で私は正解が分かりません。どっちでも意味が通りそうで売ってる側も結構バラバラなんです。

水面を覆うアマゾンフロッグビット
水面を覆うアマゾンフロッグビット

ホテイアオイと比べるとビジュアル的に控えめで高さもなく、他の水草と組み合わせても馴染みやすい見た目をしています。

真夏の直射日光に当たると色あせるという性質が商品説明として書かれれていることがあり、実際8月ぐらいはちょっと元気が無く見えたりします。それでも特に生育に問題は無く真夏にどんどん増えていきます。

そして秋を迎えて他の浮草の元気がなくなっていく中、意外としぶとく緑色の葉を絶やさないのもアマゾンフロッグビット。いかにも熱帯出身っぽいアマゾンの名を冠しているのに寒さに強く、ホテイアオイより高確率で冬を越せます。

オオサンショウモ

言われてみれば山椒の葉に似ているような似ていないような。2つ折りになったような形の葉と、そこに生えたやたら撥水性のある毛が特徴的な浮草です。

水面をびっしり覆うオオサンショウモ
水面をびっしり覆うオオサンショウモ

アマゾンフロッグビットよりさらに細かい葉で、こちらも他の水草と組み合わせやすい水草です。夏の厳しい暑さにはちょっと弱い印象。寒さにも弱く冬場はほぼ枯れてしまいますが、他の水草と密集して育てていたりするとわずかに冬を越せる場合があります。

水中に漂うタイプの水草

たぶん水草と聞けば多くの人はこのタイプを思い出すんじゃないかと思われる、水中に漂う細長い水草。都会の汚い用水路でもびっしり生えていたりするタフなやつも多いです。用水路の水草はほとんどが外来種という現実もありますが。

ホテイアオイと同じくこのタイプの水草も産卵床としての役割を果たしますが、浮草に比べたら扱いが面倒。いちいち水槽に手を突っ込んで回収しないといけないし、卵の取れ高も低い。

水質浄化とメダカの隠れ家としては貢献するので、1種類は入れておいたほうがいいと思います。

マツモ

初心者におすすめの2種としてすでに紹介したマツモ。

脇芽がたくさん出ているマツモ
脇芽がたくさん出ているマツモ

もう一つの定番水草として知られるアナカリス(オオカナダモ)より繊細で和の雰囲気があるので、個人的に大好きな水草です。水質の変化で溶ける場合がある以外は比較的丈夫な水草で、氷が張るような地域でも冬を越せます。冬場は葉を畳み水底に沈んで春を待ちます。

同じタイプのバリエーションとしてアナカリスやカボンバも紹介すべきところですが、やはりマツモの特徴である「根っこがない」というのは扱いやすく初心者でも安心。この1種の紹介のみにとどめたいと思います。

水面ギリギリの土に植えるタイプの水草

日本の原種メダカであるミナミメダカの学名は「Oryzias latipes」。学名の意味は『稲の周りにいる足(鰭)の広い』とのこと(Wikipediaより)。

水田と深い関わりあいのある魚というわけです。それなら稲のように根元の部分が水に浸かっていて葉の部分が水上に出ているタイプの植物と相性がいいのは当然。

稲に似たような植生の水草が市販されています。

シラサギカヤツリ

水面からまっすぐに伸びた細長い葉と白い花が特徴的なシラサギカヤツリ。

見た目が涼し気なシラサギカヤツリ
見た目が涼し気なシラサギカヤツリ

花びらに見える白い部分、実際これは葉です。花はその中心にあります。

春から晩秋まで次々と新しい花芽が伸びてくるので、メダカのオンシーズンは絶えず花が楽しめます。花自体は枯れても花のように見える白い葉は数週間程度もつので、見た目上の開花が途切れることはありません。水草の中では特に背が高いタイプなので、後景としてビオトープの奥の方に置くと全体のバランスが引き締まります。

小さなポットで土に植えられた状態で売られていますが、とりあえずはそれをそのままビオトープに沈めればいいのでカンタンです。

稲と同じ分けつというかたちで株が増え、さらにクローバーのような地下茎でもどんどん株が広がります。増えた株を分割することで容易に増やしていけます。植え替えとか難しそうと身構えるかもしれませんが、適当なポットや植木鉢に赤玉土の小粒を入れてそこに株を植えるだけです。ビオトープなら肥料を足す必要もありません。

冬は水上に出ている葉が枯れて一見死んだように見えますが、水面下の根や茎はしっかり残っていて冬を超えられます。冬を超えた株は、株元から10センチほど残して枯れた部分をバッサリ切って植え付けるといいでしょう。切り過ぎると枯れたり芽吹きが遅くなるので注意。

稲を植えることも可能だけど…

稲っぽい水草を望むのなら、文字通り稲を植えたらいいのでは?

そう思い立って実際にやったことがあります。たまたま手元に稲の栽培キットがあったので。本来は「バケツで育てよう」という趣旨の栽培キットでした。

結果どうなったかというと、ちゃんと育ってお米を収穫できるところまでやり遂げることができました。これがそのときの様子です。

小さなビオトープには大きすぎた稲
小さなビオトープには大きすぎた稲

確かにお米の穂が実っていますがアンバランスですよね。

そう、玄関先の小さなビオトープにとって稲は大きすぎたのです。背も高くなりすぎた。長大な根っこを受け止め切れる土の量でもなかった。

ビオトープの底土に直接ではなく植木鉢に入れた土で育てていたので、風の強い日などは倒れてしまったりと苦労しました。少なくとも家庭の小さなビオトープでやるものではないというのが私の出した結論です。本気の広大なビオトープでやるべきです。

鑑賞用の稲自体は存在するのですが小さなものでも50センチと、家庭のビオトープに植えるにはやはり背が高過ぎます。ビオトープ用にミニ稲みたいな品種があったら面白いし人気も出ると思うのですが。

土に植えて完全に沈めるタイプの水草

土に植えてかつ葉が完全に水中にあるタイプの水草。アクアリウムの経験がない人にとっては水草の中で一番馴染みのないタイプかもしれません。

葉が水中にあるといっても水中と水上どっちでも対応できる種類が多いので、あまり気にせず適当にすればいいです。水中で成長する水中葉、水面から上で成長する水上葉があり、それぞれ少し葉の形が異なります。

水中から水面に立ち上がって生えるので森のような景観を作り出すことができます。

ウォーターバコパとグリーンロタラの森を泳ぐメダカ
ウォーターバコパとグリーンロタラの森を泳ぐメダカ

こちらも土に植わっているタイプなので難しそうに感じるかもしれませんが、まずはポットに入って売られている状態のものをそのまま沈めるだけで大丈夫。生長して増えてくれば株分けや差し戻しなどの方法で増やすことができます。

差し戻しというのは、生長して伸びた茎を途中で切り取って土に植え戻す増やし方。バコパやロタラなら、茎の途中から根っこが生えてきてまた土に定着します。差し戻しを繰り返してモサモサの森を作ろう!

もさもさの森
モサモサの森(これは植えすぎ)

ウォーターバコパ

肉厚の小さな葉がかわいいウォーターバコパ。

肉厚の葉が可愛いウォーターバコパ
肉厚の葉が可愛いウォーターバコパ

夏から秋にかけて小さな紫の花を咲かせます。

茎頂から2~3節下の目立たない場所につぼみを付け、たった一日で花が落ちてしまう意外と可憐な花。

差し戻しでどんどん増やせるので、かんたんに森の景観を作り出すことができます。

冬場は水面上に出た葉が枯れてしまいますが、水面下にある葉は緑色を保って冬を越せます。

グリーンロタラ

春に小さくて白い花をつけるグリーンロタラ。

花の穂が伸びたグリーンロタラ
花の穂が伸びたグリーンロタラ

ウォータバコパと葉の形が似ているので一見すると見分けがつきにくいですが、花の形が全く異なります。これも差し戻しを繰り返せばモサモサの森にできます。

上の花が咲いた状態から2カ月ほど差し戻しを繰り返したのち、真夏を迎えたグリーンロタラがこちら。

2カ月ほど差し戻しを繰り返した結果

水面から葉が溢れてモッサモサになりました。この間、肥料は一切与えていません。メダカの糞などがバクテリアの作用によって分解され生成された養分。それだけでここまで育ちます。

こちらもウォーターバコパと同じく越冬が可能です。水上の葉が枯れたように見えても、水面下の葉は生きています。

ビオトープの水草について知っておきたいこと

ビオトープの水草について、周辺の豆知識を列挙します。

メダカ用の水草はホームセンターで買える

屋外園芸コーナーを狙おう

ペットショップやアクアリウムショップ、ホームセンターなど、メダカを取り扱っているお店であればメダカ用の水草も取り扱っています。

中でも最近はホームセンターでの品揃えが充実しています。もともと大規模な店舗であれば屋外の園芸コーナーがあるはずなので、その延長線上でメダカ用の水草コーナーが設置されています。近年はメダカブームの煽りを受け、どんどん売り場が拡張されている傾向。

ホームセンターの屋外園芸コーナーにあるメダカ用水草コーナー
ホームセンターの屋外園芸コーナーにあるメダカ用水草コーナー

ここまでで紹介した水草もすべてホームセンターで手に入れたものです。

一方、室内に置いた小さな容器で水草と魚を飼うアクアテリアというジャンルがあります。

これは屋内のスペースに売り場が展開されていることが多く、そこでも水草が売られています。いかにも屋内用という体裁で小さな水草が並べられていますが、暖かい季節であれば屋外環境に適用できるものがほとんど。屋外で育てればすぐに生長して増えるので、ここで安く買って増やすのもアリ。

販売期間が限定的

ただしホームセンターでは販売期間が限定的。

早いところで4月ぐらいから売り場が開設されますが、夏の終わりぐらいには値下げが開始されて規模が縮小していきます。秋には葉が落ちた休眠株を捨て値で売ってたり。屋外飼育は四季の移り変わりと連動するので仕方がないですね。

葉が落ちていてもまた春を迎えれば芽吹いてくる水草がほとんどなので、秋はお得に水草を揃えられる絶好の機会だったりします。

関西に限ったことかもしれませんが、ホームセンターで売られている水草のほとんどが京都の水生植物専門店である杜若園芸の製品。

ビオトープをやるなら実用的かつ親しみやすい内容のYouTubeも必見です。

ほとんどが外来種だから放流は厳禁

例えば、ホテイアオイ、シラサギカヤツリ、オオサンショウモ。

名前だけ聞くと和の響きを感じるので日本の植物だと思いがち。でもこれらはすべて外来種。本来日本の自然下には生息していない、してはいけない植物です。

それを近所の川や池などに放流してしまうと、あっという間に増殖して在来の植物や動物を駆逐してしまう可能性があります。秋ぐらいになると河川やダム湖などでホテイアオイが大増殖して被害が出ているというニュースを毎年のように聞きます。

日本の冬は越せないとされているものも多いですが、私のビオトープでは毎年僅かな株が生き残って春には復活します。温暖化のせいかもしれませんが、自然下で同じことが起こっていても不思議ではない。

アナカリスなんてずいぶん昔からあちこちの用水路に生えていて、もう数十年前から日本の在来種のような顔をして日本の環境に溶け込んでしまっています。

この記事では手間なしで簡単に増える水草を紹介しましたが、裏を返すとビオトープ外に出しても容易に増えて被害をもたらす可能性があると考えるべき。

栽培すること自体が悪いわけではありません。だけど、捨てるときはしっかり乾燥させてから燃えるゴミの日に出す、水換えなどで水を流すときは側溝などに植物が流れないよう注意するなどの対策が望まれます。

たとえ在来種であっても本来の生息地と違ったり改良が加えられている場合もあるので、いずれにせよ購入した植物を自然下に捨てるのはやめましょう。もちろんメダカ自体も。

夏場は増えすぎに注意する

ビオトープに様々なメリットをもたらす水草ですが、増えすぎてしまった場合は悪影響を及ぼす可能性があります。

酸素供給と成長の阻害になる可能性が

水面を塞いでしまい水中への酸素供給を妨げてしまうことが悪影響のひとつ。水面を覆わずとも、日光を受けない夜間は水草が酸素を消費してしまいます。

ふたつめはメダカの行動範囲を狭めてしまう可能性があること。メダカは器用に避けて泳ぎますが、水草で埋め尽くされた水中は窮屈で成長スピードにも悪影響を与えます。

また、増えすぎた水草が枯れて腐ってしまうと水を汚す原因となります。時々ビオトープの中をチェックして、枯れてどろどろになった水草があれば除去する用意しましょう。

増えすぎたホテイアオイをまとめて回収
増えすぎたホテイアオイをまとめて回収

せっかく買ったのにもったいないと思うかもしれませんが、放っておいてもどんどん増えます。躊躇せず間引きして捨てましょう。

先ほども書きましたが、増えすぎた水草を捨てる際は自然下に流出しないよう気をつけてください。私はビオトープ横に放置してカラカラに乾燥させてから燃えるゴミに出しています。

どんな土に植えたらいい?

土に根っこを張るタイプの水草は土に植えないといけません。どんな土が使えるでしょうか?

水生植物専用土が安心

まず水生植物専用の土というものが売られており、さしあたりこれを選んでおくと間違いありません。

今までこの土でウォーターバコパから姫睡蓮までいろいろな水草を育ててきましたが、特に問題なく成長して花を咲かせることもできました。栄養分が少ないのでメダカに悪影響を与えることもありません。

メダカ用として売られているソイルも水草の土として使えます。

赤玉土小粒が安くて万能

ただ実際のところ、赤玉土の「小粒」さえあれば十分。これだけであらゆる水草が育てられます。

値段も5リットル200円台という低価格で手に入るから超リーズナブル。そしてこの赤玉土小粒はメダカビオトープの底土としても定番。余っても無駄になりません。

個人的な経験の範疇でしかありませんが、睡蓮も赤玉土小粒をそのまま使って問題なく花を咲かせるところまでもっていけます。睡蓮なら赤玉土を練って泥状にする過程が紹介されていることもありますが、汚れるし面倒なので私は一度もその作業をしたことがありません。

ただ、赤玉土は養分を一切含まない土であるということは留意しておいたほうがいいでしょう。また、植物の肥料として欠かせないリン酸を吸着して植物が利用することができない状態にしてしまうという性質も持っています。

とにかく植物を元気に育てたい、植物をメインにしたビオトープにしたい。そのような目的においてベストな選択とは言えないかもしれません。植物がメインなら田んぼの土、荒木田土などのほうが生育が良いと思われます。

とはいえ赤玉土だと目に見えて植物の育ちが悪いということも経験上ありません。同条件で他の土と比較すれば差が出るのでしょうが、通常は問題なく使えます。

苗用の小さなポットに植えるのがおすすめ

水草はビオトープの底に敷いた赤玉土などの底床に直接水草を植えることもできます。しかし管理の容易さを考慮すると苗用の小さなポットに植えるのがおすすめです。

春先に植え替えた直後の水草たち
ポットに植え替えた直後の水草たち

底床だと一度植え付けたら水草を動かしにくいですが、ポットであれば植物の配置変更も自由自在。また、ポットの大きさ以上には生え広がりにくいので、ある程度は生長をコントロールできます。

ホームセンターの園芸売場であればだいたい10個セット100円台で売ってるのでリーズナブル。

植え替え直後はポットが丸見えで見映えが悪いのですが、気温が上がって水草が繁り始めると気にならなくなります。上のポットが映ってる写真から2カ月足らずでこんな感じになります。

もはやどこにポットがあるか分からない状態になる

肥料を与える必要はない

植物だから定期的に肥料をやらなければいけないのでは?めんどくさそう…

肥料成分は自然に供給される

安心してください。肥料は勝手に供給されます。そう、肥料の主な原料はメダカの糞。バクテリアの働きで糞が分解されて肥料となります。

土に植えるタイプの水草は追加で肥料をやれば確実に生長が旺盛になりますが、水質の安定や浄化を期待するなら基本は不要で構いません。肥料が水を汚すこともあるので下手なことはしないほうがメダカにとっても安全。

さきほども掲載したこの水草もりもりのビオトープ、確実に花を咲かせたい睡蓮以外は肥料を一切与えていません。それでも夏にはこんなに繁ります。

肥料なしでもモリモリ

肥料を使うならマグァンプK中粒がおすすめ

ただ、睡蓮の花を確実に咲かせたいと言う目的なら肥料は必要です。

その際はゆっくり効いて水を汚しにくい緩効性の肥料を使うと安心。私はビオトープに睡蓮も入れていますが、植え替えの際にこのマグァンプという緩効性肥料を土に混ぜ込んで使っています。

ビオトープに使う肥料としては定番で、これを使ってメダカが死んでしまったという経験はありません。油かすなどでは気になる匂いもマグァンプなら全くなし。

元肥と呼ばれる植え付け時に使うタイプの肥料なので、しっかり土に混ぜ込んで使ってください。表面にパラパラ撒く程度ではほとんど意味がありません。植物の根から出る酸、根酸で溶けだす成分が多く含まれるので、根っこに直接あたっても大丈夫。

多くの水草は冬を超えられる

夏場は青々としていた水草も気温が下がるにつれ元気がなくなり、12月に入るぐらいになると枯れる葉っぱも出てきます。水面が凍るような寒い日もあるでしょう。

氷に覆われた睡蓮鉢
氷に覆われた睡蓮鉢

ビオトープの水草はこのままで大丈夫なのでしょうか?冬を超えられるのでしょうか?

関東以南の平野部であればたぶん越冬可能

その年の寒さやお住まいの地域によって条件が違うのではっきり言い切れませんが、水面下に根っこが沈んでいるタイプの水草であれば基本的にそのまま放置で大丈夫です。関東以南の平野部であれば水面が凍る日もそう多くないので冬を超えられる水草は多いはず。

水面の上に出ている葉は枯れたり溶けたり赤茶けた色に変わったりしますが、水面下で小さな葉をつけたまま休眠状態になる水草がほとんど。株元に少しでも緑色の部分が残っていれば生きていると考えていいでしょう。

水面から出た葉は枯れているが水面下の葉は緑色を保つ
冬場は水面から出た葉が枯れるが水面下の葉は緑色を保つ

冬を超えて生き残った水草は、春に植え替えや株分けをすることでまた元気に生長してくれます。つまり翌年は再利用できるわけです。毎年新たに買いたす必要はありません。

ほとんどの浮草は寒さに弱い

ホテイアオイなどの浮草は一般的に寒さに弱く、冬を超えられず枯れてしまうものが多い。それでもわずかに緑色の部分残して春を迎えれば、そこから再生させていくことができます。西日本の平地にある我が家のビオトープではなんとかホテイアオイの一部が生き残って春にまた再生します。もう何年も買い足していません。

わずかに緑色の部分を残して枯れた冬のホテイアオイ
ごくわずかに緑色の部分を残して枯れた冬のホテイアオイ

どんな水草にせよ、枯れてドロドロになってしまっては水を汚す原因になるので、その部分は切り取るなどして取り除いておいた方がいいでしょう。どうせまた春に伸びてくるので大胆にバッサリやっちゃって構いません。

川や池で採取した水草を使っても大丈夫?

例えばアナカリス、つまりオオカナダモ。これはそこらじゅうの川や池に生えています。ドブみたいな川にも生えてます。

外来種ではあるものの特定外来生物には指定されていないので、持って帰ってビオトープに入れることは法律上問題ありません。無料で取り放題です。

付着物には注意が必要

注意したいのは、雑菌や寄生虫、モノアラガイなどのスネール類(小さな貝類)、水生昆虫、謎の生物の卵などが付いている可能性があること。

可能性と書きましたがほぼ間違いなく何かがついてます。ちょっと洗ったぐらいでは落ちません。それがビオトープに悪影響を及ぼす可能性があるということは頭に入れておく必要があります。いったん入り込んでしまった小さな生物類の除去は極めて困難です。

水草についている貝類を除去できるとされている薬品があるので、気になるならそれを使ってみるのもいいでしょう。農薬も落とせるとされています。

この手の薬品、成分はアルカリ性の消石灰らしく、これを使うと水に油膜が浮きます。何かしらの成分が溶け落ちているのは分かります。果たしてこれが汚れなのか、貝類や水草の細胞組織が溶けたものなのかは分かりません。農薬が落ちているのかも正直言って半信半疑。スネール類が一網打尽に出来るかというと…自分は無理でした。

水草その前にを使うと油膜が浮いてくる
水草その前にを使うと油膜が浮いてくる

なので基本的に水草はお店で買った方が良いと思います。ちゃんと無農薬と銘打った水草が売られているはず。それでもスネールとかはついてきたりするんですが…

採ってはいけない水草もある

水草の中には特定外来生物に指定されて栽培・保管・運搬が禁止されているものもあります。かつてウォーターレタスとして売られていたボタンウキクサや、近年日本各地で繁殖しているのが見つかって「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれているナガエツルノゲイトウなどです。許可なくこれらを持って帰ると罪に問われる可能性があることは知っておくべき。

もちろん貴重な天然記念物も採取してはいけませんし、採取が禁止されているエリアがあるかもしれません。そうでなくても数が少ないものを持って帰るのは十分に慎重にならなくてはいけない。

いずれにせよ野生の水草を利用する場合はしっかり知識をつけ、必要な情報を仕入れてからにしましょう。

好きな水草選んで自分だけのビオトープを

ここで紹介した以外にも、ビオトープに使える水草はたくさん。

まずはカンタンなものから始めてみて、徐々にステップアップしていけばいいのではないでしょうか。例えば姫睡蓮の花を開花させることができると達成感と満足感があります。

ビオトープは、メダカの飼育と園芸が同時に楽しめる飼育環境。

メダカの繁殖に慣れれば新しいメダカを買い足さずとも数十匹百匹単位で増やしていくことができます。水草一も回買えばどんどん増やしていけるのでほとんど買い足す必要がありません。軌道に乗ればお金もかからず飼育に必要な場所もコンパクトなので、現代の生活事情にあった趣味だと思います。

メダカの飼育に慣れたら水草の飼育にも挑戦してみてください。きっと新しい扉が開きます。四季を通して日々の楽しみが増えます。生活に張りがでます。花が咲く幸せを味わえます。

屋外でのメダカ飼育全般についてはこちらに詳しくまとめています。ぜひご参考に。