キビナゴを塩締めしてタチウオ釣りのエサを自作しよう

タチウオは肉食魚、フィッシュイーター。

その習性を利用してエサ釣りには様々なものが使われます。波止釣りだとサンマやサバなどの身を短冊状に切ったもの、船釣りだとイワシを丸ごと使ったものがポピュラー。関西では引き釣りという波止の釣り方でドジョウが使われたりします。

そんな中、最も安価でお手軽なエサといえるのがキビナゴ。

釣具屋の冷凍エサコーナーでパックに入れて販売され、数百円で20匹ぐらい入っています。中でもエサ持ちが良いように硬く加工されたものが使いやすい。水分を抜いて身が締まっているので、多少遠投するなどしても針から外れにくくできています。

実は身を硬くするこの加工、ご家庭でもかんたんに再現が可能です。生のキビナゴさえ手に入れば。皆さんも自作してみませんか?

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キビナゴの塩締めに必要なアイテム

実際にキビナゴの塩締めを作っていく手順を紹介します。単純にいえば塩を振りかけて水分を抜くだけ。カンタンです。

塩締めに必要なアイテム

まず当然ですがキビナゴが必要です。スーパーや魚屋で見つけてきてください。

当然と言えば当然ですがキビナゴの旬の時期に入荷が多いようで、よく見かけるのは5月6月あたりの初夏、そしてタチウオ釣りの最盛期とかぶる9月から11月あたりの秋。

釣りエサとして売っている冷凍キビナゴを解凍したものでも作ることができますが、一度解凍したものは身が崩れやすい。やはり生のキビナゴを加工するのがオススメです。

閉店間際のスーパーで半額になっていた生キビナゴ

閉店間際のスーパーで半額になっていた生キビナゴ

キビナゴの他に用意しておきたいアイテムがこちら。

キビナゴの塩締めに必要なアイテム

キビナゴの塩締めに必要なアイテム

加工するからといって特別なものは必要ありません。塩、キッチンペーパー、チラシや新聞紙、そして保存用のタッパ。どこのご家庭にもあるものばかりです。

塩に関しては味がいい粗塩や天然塩を使う必要はありません。1キロ100円で売ってるような安い精製塩でOK。むしろそっちのほうがサラサラで使いやすい。

キビナゴを入れる容器。水分が落ちやすいようにザルやステンレスのバットでもいいですが、オススメは密閉できるタッパです。身から出た水分をこぼさず受けることができるし、そのまま蓋をして冷蔵庫に入れれば匂いも漏れないので便利です。

新聞紙やチラシなどの紙、そしてキッチンペーパー。これはスノコの代わりにしたり水分を吸収する素材となります。食べずにエサとして使うので、紙だったらなんでもいいです。捨てる予定のようなもので構いません。

ここまでで必要なアイテムをいったんまとめます。

  • 生のキビナゴ
  • 食塩
  • チラシや新聞紙
  • キッチンペーパー
  • タッパ

特別な薬品などは必要なく、どれも一般家庭にあるものばかり。

キビナゴの塩締めを作る手順

では塩締めを作る手順をひとつずつ見ていきましょう。といっても塩をかけて水分を抜くだけ。

【手順1】新聞紙やチラシをクシャクシャにして底に敷く

まずは手ごろなサイズのタッパをご用意ください。

水分を抜く目的なのでザルやバットなんかを使うのもいいですが、タッパならそのままフタをして冷蔵庫で保管できるのでお手軽です。うっかり汁を漏らすこともありません。塩締めしたキビナゴは匂いがきついのですがそれも漏れません。ご家族で冷蔵庫を使う場合はタッパの使用を強く推奨します。

次に新聞やチラシなど要らない紙を用意してください。水分を吸いそうな普通の紙ならなんでもいいです。これをおもむろに丸めてクシャクシャにします。

紙をくしゃくしゃにする

紙をくしゃくしゃにする

そしたらそれを軽く広げてタッパの底にふわっと敷きます。タッパの大きさにもよりますが1枚あれば十分です。

タッパの底にフワッと敷く

タッパの底にフワッと敷く

これにどういう意味や目的があるかというと、キビナゴから出た水分を吸い取ると同時に底上げすることでキビナゴ自体に水分が戻らないようにする工夫です。吸水剤とスノコの役割を兼ねます。

キッチンペーパーだけでは水分吸収が追いつかないのでこうして底上げしておくとしっかり水分が抜けます。後ほど仕上がったらこの紙は捨てるだけ。

【手順2】キッチンペーパーを敷いて塩を敷きつめる

先ほど底に敷いたくしゃくしゃの紙の上にキッチンペーパーを被せます。

キッチンペーパーを平らに敷く

キッチンペーパーを平らに敷く

なるべく平らになるように敷くといいですが、あんまり気にしなくてもOK。

このキッチンペーパーの上に塩を振ってまんべんなく敷きつめてください。キッチンペーパーを覆う程度、うっすら雪化粧レベルで。

うっすらまんべんなく塩を敷く

うっすらまんべんなく塩を敷く

後ほどこの上にキビナゴを置いて更に塩を振りますので、バランスよく水分が抜けるよう反対側にも塩を施しておくという目的です。

【手順3】キビナゴを並べる

そしてそこにキビナゴを並べていきます。

キビナゴを真っすぐ並べる

キビナゴを真っすぐ並べる

あんまり細かいことは気にしないでいいです。多少重なってもいい。ぎっしり並べてもいい。わんぱくでもいい(たくましく育ってほしい)。

ただしこの時点でキビナゴが曲がったまま塩で締めてしまうと、その形のままキビナゴが固定されてしまいます。曲がったキビナゴをエサに使うと仕掛けの遊泳姿勢に支障がでる可能性があります。まっすぐ仕掛けが引けなかったりクルクルと回転したり。

出来るだけまっすぐ並べましょう。

【手順4】キビナゴの上に塩を振り掛ける

仕上げとしてキビナゴの上に塩を再度振り掛けます。これもうっすら雪化粧ぐらいでいいと思いますがお好みで。

キビナゴの上に塩を振りかける

キビナゴの上に塩を振りかける

キビナゴの塩締めを解説した他のネットの記事をみるとそこにキビナゴを埋めるかのごとく大量の塩を使っているのを見ることがあります。しかしキビナゴの水分量はたかがしれてるのでそこまで大量の塩は必要はありません。

なんにしろ自由に調整できるのが手作りのメリットなので、ご自分の釣り方に合わせた硬さを見つけてください。塩の量と塩締めにかける時間で調整できます。

実際エサとして使ったとき実感すると思いますが、最初にボロボロになってしまうのは内臓が入ったお腹の部分です。締め方がゆるいと、ゾンビのように内臓がデロンと出てきます。ここは重点的に塩を掛けてしっかり水分を抜いておくとエサ持ちがよくなります。次いで頭の部分も重点的に。

ここまで出来たら準備完了。そのままフタをして冷蔵庫に入れておきましょう。

【手順5】冷蔵庫で一晩ほど放置する

一晩から1日程度冷蔵庫に入れておくとキビナゴから出た水分がスノコ替わりの紙をビショビショに濡らしているはずです。ひとまずこれで塩締めの出来上がりです。

タッパに水が溜まっていたら水を流しながら排水口に流して捨ててください。魚の臭みが凝縮されたような汁なので、そのままシンクに付着していると悪臭を放ちます。シンクについた塩粒も錆びの原因になるのでしっかり洗い流してください。

キビナゴからでた臭い汁

キビナゴからでた臭い汁

汁で濡れた紙もそのままだと匂うのでビニール袋に密閉して捨てるか、水にさらして魚の汁を絞ってから捨てましょう。

キビナゴに付いた塩の粒は多少であればそのままで構いません。私はキビナゴの表面に滲んだ水分も拭き取らずそのままにしています。乾燥や冷凍焼けを防ぐ目的でそうしています。

残った塩粒が多くて気になるなら水で流してザルなどにあげて水分を落としましょう。水で流したからと言ってすぐさま身に水分が戻ることはないのでご心配なく。触ったらザラザラするほど塩が残っていると、いざ釣り場で使うときに手に付いて面倒なので落としておいた方が良いです。

【手順6】小分けにして冷凍する

あとは冷凍して保存するだけ。

1回の釣行でたっぷり使う、かつ冷凍庫の容量に余裕があるならそのままタッパごと冷凍してもいいかもしれません。

釣れ具合によりますが、2~3時間のタチウオ釣行で使うキビナゴは20~30匹ぐらいだと思うので、1パック分丸々使うのは多すぎます。それに一度完全解凍した使いかけのキビナゴをもう1回冷凍するのはできるだけ避けたい。

そこでおすすめなのは10匹ぐらいずつ小分けにして冷凍する方法です。

ダイソーのフリーザーバッグSサイズがオススメ

ダイソーのフリーザーバッグSサイズがオススメ

ダイソーで売ってるチャック付きのフリーザーバッグSサイズ(一番小さいやつ)がちょうどのサイズで最適ですよドドリアさん。解凍するときに多少水分が出るので、それを吸い取るためにキッチンペーパーを一枚敷いておくといいですよザーボンさん。

シーズン中は常時これぐらいストックしておけば安心です。思い立ったらいつでも釣りに行けるぞ!

シーズン中は大量にストック

シーズン中は大量にストック

冷凍してどれぐらい保存できるのか?

どれぐらいの期間冷凍庫で保存できるかというと、経験上少なくとも3ヵ月は全く問題なし。

なるべく早く消費するにこしたことはないですがあまり気にしないでいいかと。半年程度ならとりあえずは問題ないでしょう。保存状態がよければ1年物のキビナゴでも使えます。

ただ余ったキビナゴなどで解凍と冷凍を繰り返していると、だんだん身が白くなって水分も無くなっていきます。身もボロボロに。たぶん身の脂肪分が酸化してるのかと。それでも釣れるっちゃ釣れますが、食いが落ちる気がしなくもない。早めに使い切るにこしたことはありません。

キビナゴを塩締めする理由

今さらですが、なぜそもそもキビナゴを塩締めにするのでしょうか?

エサ持ちが良くなり遠投もしやすいから

魚料理でも塩で水分を抜いて身を締める手法があります。身が締まることによって旨みが凝縮され、同時に臭みを抜くという効果があります。

エサ用のキビナゴの場合も水分を飛ばして身を締めるのが目的です。

身を締めることでどうなるのかといいますと、単純に身が硬くなります。これによって魚の食いが落ちるかもという懸念があるのですが、それを補って余るメリットが「エサ持ちが良くなる」ということ。つまりエサが針から外れにくくなって長持ちし、釣れるチャンスが大きくなる。

身が固いのでしっかりと針が刺さります。そしてエサを海中で上下させるなどの誘いをかけても身がしっかりしているので針から外れにくい。ということはある程度エサに衝撃がかかるような遠投をしてもエサが外れない。それでも海水を吸収していずれボロボロになりますが、塩締めしていないキビナゴと塩締めしたキビナゴを比べばその差は歴然です。

保存がきくようになるから

今回紹介した塩締めは、いわば干物の加工方法を強力にしたような方法です。

干物は塩分と乾燥で身の水分を抜く加工ですが、塩締めは塩のみでそれを強制的に行う加工といえます。そんな加工方法が近い干物と塩締めの共通点、それは水分を抜くことで保存期間が延びること。塩の殺菌力もそれに一役買っているはず。

先ほども書きましたが、塩締めして冷凍したキビナゴは問題なく数か月保存できます。実際食べないんだから風味も落ちていいと考えればもっと長い期間使えます。

塩分が不凍剤になるためカチカチに凍らないから

意外と知られていないもう一つの塩締め効果。それはキビナゴがカチカチに凍らないこと。

冬場の道路凍結防止剤として塩化ナトリウムが使われますが、あれはつまりのところ塩です。それと同様、キビナゴを塩締めしたあとそのまま塩分が残った状態で冷凍すれば、やや硬い半生のような状態で保存することができます。ガチガチに凍って霜だらけになるような状態になりません。

同時に冷凍庫から出したばかりのものを比べてみましょう。

塩締めしたらカチカチに凍らない

塩締めしたらカチカチに凍らない

上は釣ってきたカタクチイワシの表面だけ水分を拭き取ってそのまま冷凍したもの。下はキビナゴを塩締めしたもの。魚種が違うので単純比較にはなりませんが、霜がついてカチカチになっているカタクチに対して塩締めのキビナゴは完全に凍っていない、生っぽい見た目であることがお分かりいただけると思います。

これによりクーラーボックスに入れて冷やした状態のまま釣り場に持ち込んでも、わずかな解凍時間で釣りが開始できます。エサ持ちばかり重視されますがこれも塩締めにするメリットです。

市販のエサ用キビナゴも完全に凍結しないタイプでエサ持ちがいいものが売られていますが、あれってわりと高いですよね。生のキビナゴさえ手に入れば同じような加工が自分でできるってわけです。しかも格段に安く。

タチウオのエサとしてキビナゴを選択する理由

ウキ釣りと引き釣りで共通して使えるから

いやいや、タチウオのエサといえばドジョウが一番でしょ?と思われる方も関西なら多いかもしれません。

それは正解です。引き釣りならドジョウが一番。1匹100円程度しますが、エサ持ちがいいから1匹で何本もタチウオが釣れる。エサを付けかえなくていいから手返しもいい。結果的にコストパフォーマンスが高く釣果に繋がるエサといえます。

それでも私がキビナゴを選択する理由は、引き釣りとウキ釣りで共通して使えるエサだからです。

夕方前から日没まで引き釣りでタチウオを釣ったら、その後はウキ釣りに移行するパターンが私の定番。それならキビナゴだけでまかなえます。

タチウオ以外の魚も狙えるから

タチウオが釣れる時期は海釣りの最盛期。

タチウオや青物、サビキで釣れる青魚を釣るのが中心になり、沖のほうばかり狙いがちです。

しかしちょっと視点を変えて足元、岸壁ギリギリを狙ってみてください。胴突き仕掛けやブラクリ、丸オモリとチヌ針だけの簡単なズボ釣り仕掛けにキビナゴをつけて。誘いもいりません。仕掛けを投入して着底させたら放置しておくだけ。

タチウオの時合い前後、空が赤くなるぐらいからガシラやアナゴが釣れ始めます。しかもエサが大きいので必然的に大きなサイズが釣れやすい。

タチウオの時期は意外といいサイズの根魚が釣れる

タチウオの時期は意外といいサイズの根魚が釣れる

タチウオ狙いの時期だから岸壁付近にキビナゴが撒かれ、ガシラなどの魚が集まるという説があります。眉唾情報にも感じますが、この時期に岸壁付近で釣れる魚がキビナゴに好反応を示すのは経験上確かなことです。

小さいキビナゴなら丸々一匹、大きいキビナゴなら半分に切って針に付ける。それを海底付近に落として待つだけ。それだけでかんたんにガシラやアナゴが釣れます。キビナゴをエサにするなら20センチ前後がガシラのレギュラーサイズ、季節が進めば30センチ近い大物が釣れることもあります。

全く同じ釣り方、同じポイント、同じエサでアナゴが爆釣する日もあります。アナゴなんて素人はさばけないと思いがちですが、簡単にさばく方法があります。

意外なところで秋の時期はキビレなんかも釣れたりします。

キビナゴ以外の魚は塩締めにできないの?

キビナゴと同じようなサイズと形の魚であれば同じように塩締めしてタチウオのエサにすることができます。

どうしても生キビナゴが手に入らないとき、同じ売り場にあったワカサギが目にとまりました。少々傷んでいて半額の。色以外、サイズも形もキビナゴそっくりです。

ちょっとこれで試してみるかと思い、キビナゴと同じように塩締めしてテンヤに取り付けたところ、全く問題なく釣れました。エサ持ちも問題なし。ただしキビナゴより高いことがほとんどなのでコストパフォーマンスは悪いといえるでしょう。

また、サビキで釣れた小イワシ類も塩締めしてタチウオのエサにすることができます。ただ弱点もあって、それはお腹周りの皮がうすくて破れやすいこと。特にカタクチイワシとウルメイワシはお腹が薄い。何度か投げているとお腹が破けてきて内臓がデローンと垂れ下がってきます。キビナゴよりかなりエサ持ちが悪い。

やはりキビナゴが釣りエサとして広く利用されているのには理由があると実感できます。

そもそも生のキビナゴって売ってる?

売ってるときは売ってるけど入荷は不安定

「いやちょっと待て。生のキビナゴを買ってきて加工するのが前提だけど、そもそもスーパーや魚屋でキビナゴが売られてるのか?」

ふだん釣具屋だけでキビナゴを買われていた場合はそう思われることでしょう。釣りを再開した当初の私もそうでした。でも魚売場で買えるという情報をネット上で見てから注意して魚売場を見るようになって何度目かの来店時…あった!しかも安い!

相場としてはだいたい30~40匹入りのパックが100~300円というところ。傷みやすい魚なので、遅い時間に行けば半額になってたりもします。こんな風に。

閉店間際に半額となったキビナゴ

閉店間際に半額となったキビナゴ

釣具屋で買うより断然安いですね。しかも冷凍のやつに比べて明らかに身がプリップリなので魚の食いもいいんじゃないかと思ったり。コスト面でも品質面でも断然こっちがいいです。

でも魚売場に行けば必ず売られているアジやサバと比較すればメタルスライムのごとくレアなやつ。少なくとも私の行動圏内である大阪北部の各スーパーでは数日おき、しかもランダムな入荷状況。あったらラッキーでまとめ買い。

少なくとも関西地方では一年中売っているわけではないようで、防盗にも書きましたがキビナゴの旬である5月から6月ぐらいと、9月から11月ぐらいに入荷することが多いようです。

9月から11月って、まるで釣り人のために入荷してくれてるかのような絶妙なタイミング。

キビナゴは大阪湾では獲れない魚?

そもそもタチウオ釣りのエサとして知るまでキビナゴを食べたことも意識することもありませんでした。関西では釘煮でお馴染みのイカナゴが成長したらキビナゴになるんだと勘違いしていたほどです。ほら、名前が似てるし。

関西圏の人はそんな人多いんじゃないでしょうか?関西ではキビナゴを食べる習慣があまりない。

それもそのはず。今まで買ったキビナゴの産地を調べると近隣の都道府県ではなく、九州の各県、あるいは愛媛県のものばかりでした。各都道府県の漁協がイチオシの魚としてプライドフィッシュというものを選んでいますが、キビナゴは鹿児島県の魚として扱われています。

おそらく大阪湾では獲れない、そもそも生息していない魚なのでしょう。沿岸に群れる魚でイワシの仲間。それならサビキで釣れてもいいはずなのに聞いたことがない。 以前に大阪湾のタチウオの食性について調べた際にもキビナゴの文字は発見できませんでした。

キビナゴがタチウオの定番エサになっている理由

たくさん獲れてエサとして扱いやすいから?

大阪湾には生息していないのに、何でタチウオ釣りの定番エサになってるんだ?という疑問が出てきます。

おそらく漁獲量や流通量が多いことが一つの要因。

そして形や大きさが似たイワシ(カタクチイワシ、ウルメイワシ、マイワシ)と比較して分かったことですが、針付けもしやすいしイワシより身が崩れにくいからエサ持ちがいい。つまり釣りエサとして扱いやすい。

また体の側面にある銀色の帯がキラキラと光を反射してアピール力がある。

そんな理由から、タチウオを含めた釣りエサとして定番になっているんだと思います。

アピール力を確認してみよう

以前何かの本で「キビナゴの体表は紫外線を反射しやすい」というようなことが書かれていました。いや書かれていた気がする。どうだっけ?ちょっと記憶が曖昧。

一方で魚は人間に見えない紫外線を見ることが出来ると言われています。なので紫外線を反射しやすいキビナゴは魚へのアピールが強くて釣りエサに向いてるんじゃないかと。

ちょっと手元にある道具で試してみましょう。

紫外線といえばブラックライト。なんと今はダイソーで手に入ります。「マジックライトペン」という名前で文房具売場に並んでいる。もちろん100円です。

本来は紫外線に反応する透明インクで書いた文字や絵をブラックライトで照らして浮かびあがらせるペンで、秘密の手紙交換や暗記用を想定して売られているもの。ですが私は釣具の蓄光ライトとして使ってます。タチウオの時期には必須アイテム。

これでキビナゴを照らしてみましょう。

比較用にカタクチイワシも照らしてみます。ちゃんと紫外線が当たっているのか確認できるよう、紫外線で光るケイムラ仕様のサビキを横に置いておきます。

これはサビキのスキン部分がケイムラになってる飛ばしサビキ仕掛けで、明るい時間のジグサビキ用に使ってます。遠投仕様でラインが太く3本針だから扱いやすい。ルアー売場にあるジグサビキより安くてオススメ。

さあ部屋を暗くしてこれにブラックライトを照射!スイッチオン!

おお!光ってる!サビキのスキンが。ケイムラってこんなにはっきり光るんですね。蓄光するわけではないのでライトを消すと元に戻りますが。

一方のキビナゴは…どうなんだろう?確かに銀の帯が光を反射してるっちゃあしてますが派手さはないですね。

と…この記事を書いてから気付いたけどそもそも人間の目に紫外線は見えないから、これって単に可視光線を反射してるだけか…。そもそも撮影するなら紫外線だけ通すカメラのフィルターとかが必要なはず。

この実験は無意味だったな。まあ魚の目でみれば全く違って見えるのでしょう、この世界自体。ケイムラがちゃんと紫外線で光るのが確認できたので良しとします。

そもそも水に吸収されやすいという紫外線。かつ日光が差さず透明度も高くない夜の海中であればどれほどの紫外線が届き、どれほどの効果を発揮するのか。昼間はまだしも夜釣りではそれほど気にする必要ないかもしれませんね。

自作エサで魚を釣る達成感を味わおう

釣りエサは釣具屋やエサ屋で買うものですが、魚は釣り場周辺で生きている水産物を当たり前に食べているわけです。そしてそれらは普通の顔をして魚売場に並んでおり、そのまま、あるいは多少加工すれば釣りエサとして使えたりします。

タチウオなんかはその際たるもので、キビナゴをはもちろん、どこでも売っているであろうサバやサンマの切り身をエサにできます。なんならキビナゴとサイズが同じぐらいのワカサギだって使えますし、シシャモやメザシをテンヤに付けて投げても釣れたという話を聞いたことがあります。

サヨリなんてもっとバラエティに富んでいて、魚売場にあるイカ、珍味コーナーにあるイカの塩辛、練り物コーナーにあるカマボコやハンペンなんかが使えます。

とりわけ自分でひと手間かけて工夫や加工をしたエサで魚が釣れるというのは達成感が得られる体験だと思います。自分で考案した仕掛けで魚が釣れたりとか、魚の行動パターンを想像してそれに応じた狙い方をしたら釣れた時とかと同じように。

めんどくさいし時間が無いって場合はもちろん釣具屋やエサ屋で買えばいいですが、たまには自家製のエサで魚を釣ってみるのはいかがでしょうか?