「何でもいいからとりあえず釣りがしたい。」
釣りを始めるきっかけはそんな漠然としたものかもしれません。しかし、そう思い立っても昨今の釣りはジャンルの細分化が進んでいます。それに伴って選ぶべき道具の選択肢も増加傾向。
まずは自分のやりたい釣りがどんな釣りなのかある程度絞り込んでいく必要があります。釣り場は海か川か?海で釣りをするにしても陸からするのか船に乗るのか?選択しなければいけないことがたくさん。最初にそんなこと聞かれてもチンプンカンプンですよね。
ある程度釣りに慣れてくれば、このように選択肢が多いことも楽しみのひとつになるんですが、初心者にとっては障壁でしかないと私は思っています。
さしあたり細かいことは置いておいたとしても、まず釣りのスタイルについて2つの中から1つを選ばなくてはなりません。それがこの2つ。
- ルアーで釣るのか
- エサで釣るのか
という選択。
そしてその選択によって1本目の竿を選ぶ必要が出てきます。冒頭に書いた「何でもいいからとりあえず釣りがしたい」人はどんな竿を選べばいいのでしょうか?
お手軽確実な堤防釣りをする前提で
エサもルアーもやりたい!そんなあなたのために
ルアーとエサ釣り。
その選択に付随し、最初の一本としてどんな竿を用意するか選ぶ必要がでてきます。なぜならルアー用の竿とエサ釣り用の竿はそれぞれ構造が違うから。基本的にはどちらか専用に出来ているものなのです。
しかし「ルアーとエサ釣り、どっちもやりたいし色々な釣りをしたい。でも最初に竿を買うのは1本だけにしておきたい。」という人もいるはず。家庭がある人は潤沢に予算も割けませんから、コストパフォーマンスも重視したいですよね。
この記事はそんなあなたへ送る「最初に選ぶべき1本目のロッド」の提案です。実際にそのロッドを使ってきた私の経験から「この竿」というものを選びました。おすすめベスト20なんて言いません。本当におすすめできる数点のみです。
初心者には堤防からの釣りがおすすめ
あくまで私の考えではありますが、初めての釣りなら「お手軽」かつ「確実」に「食べられる魚」を釣ってほしいと思います。
そこでおすすめしたい釣りは海沿いの防波堤などから魚を狙う、いわゆる「堤防釣り」です。関西では波止釣りともいいますね。堤防から狙える魚、そしてそれらを釣るいろいろな釣りを総称して堤防釣りと呼ばれます。
この釣りは時期と場所さえ間違えなければ低コストでほぼ確実に魚が釣れる釣りだからおすすめしたいのです。
堤防という釣り場はとても間口の広いフィールド。ルアー釣りでもエサ釣りでも狙えるターゲットがたくさん。ほんの一部ですが、堤防で釣れる魚を書き出してみましょう。
食卓でもお馴染みの魚が意外と簡単に釣れたりします。
釣り人口に占める堤防釣りの割合も大きく、釣具屋でも大きな売場面積を占めています。大阪湾の沿岸地域など、都市化が進んで護岸がコンクリートばかりの地域はなおさら盛んです。
「釣り」という大きなくくりで考えると細分化された膨大なジャンル分けがあり、それら全てを1本の竿でカバーするのは現実的ではありません。防波堤も堤防も砂浜も船もすべて1本でカバーできる竿を選べと言われても無理がある。
そこでこの記事では「堤防からするルアー釣りとエサ釣り」を前提にさせてもらいます。
それは例えばそれはこんな釣り。
堤防からのルアー釣り
堤防からするルアー釣りとしては以下のようなものがポピュラーです。
このうちアジングとメバリングについては軽く繊細な仕掛けを使うので、専用のロッドじゃないとちょっと無理があります。絶対できないわけではないけど、専用ロッドじゃないと楽しめないです。
申し訳ないですがこの記事では対象外とさせてください。
堤防からのエサ釣り
堤防からのエサ釣りは以下のようなものがポピュラーです。
中でもサビキ釣りは初心者向けの釣りとして最もポピュラーな釣りです。
単に堤防釣りと言っても、色々な釣りがあるのが分かっていただけたはず。でもあなたはこんなことを思ったかもしれません。
「竿なんて仕掛けを遠くに飛ばすためだけにあるんじゃない?そもそもエサ釣り用とルアー釣り用の竿なんて使い分けなくていのでは?」
いやいや、ちゃんとそれなりの理由があるのです。そもそもルアー用とエサ用の竿は何が違うんでしょう?
ルアーロッドとエサ釣り用竿の違いとは?
ルアーでもエサでも釣れる魚は多い
ルアーでしか釣れない魚、あるいはエサ釣りでしか釣れない魚。
そういった魚もいるにはいます。しかしルアーでもエサ釣りでも釣れる魚はかなり多い。特に近年はルアー釣りの進化が目覚しく、昔はルアーで狙うなんて考えられなかった魚もれっきとしたルアー釣りの対象になっています。
私は釣りに20年間のブランクがあったのですが、20年ぶりに再開した当初は「今どきはなんでもかんでもルアーで釣れるんや!」と驚いたものです。なんせ「ルアー釣りイコールバス釣り」という認識しかなかったから。
ルアーでもエサでも狙える代表的な魚。それは例えばタチウオ。
関西に限定するなら従来はテンヤを使った引き釣りやウキ釣りなど、エサ釣りのスタイルで狙うのが当たり前でした。しかし徐々にルアーで狙うという手段が広まり、中でも柔らかいソフトルアーを使うワインド釣法は大きな人気を集め、専用のロッドやリールが発売されるまでに至っています。
ルアーロッドとエサ釣り用の竿、それぞれの釣りに合わせた多くの種類があります。
それゆえ全てに当てはまると言い切れないんですが、傾向としてルアーロッドとエサ釣り用の竿にどういう特徴があるのか、どう違うのか解説します。
エサ釣り用の竿はルアーロッドより長い
堤防からエサ釣りをする場合、多くの釣りで「磯竿」を使うことになります。
ざっくりいいますと、磯竿は口径の小さなガイド(糸を通す輪っかですね)が10個ほどついて長さが3~5メートルある比較的長い竿です。初心者にしたら長くて扱いにくいと感じるかもしれませんが、この長さが重要なんです。
対してほとんどのルアーロッドはガイドの口径が磯竿より大きめで、長さも2~3メートルぐらい。磯竿より短いことがほとんどです。
なぜこのような違いがあるのか?
エサ釣り用の竿は長い仕掛けの扱いに長けている
エサ釣りの仕掛けは一つの仕掛けに針が何本も付いているものがあります。サビキ仕掛けなどがその代表例で、長さが1.5~2メートルほどになることも。そこにウキなどを付ける場合はさらに全長が伸びます。
例えば2メートルの長さがある仕掛けを2メートルのルアーロッドで扱うとしたらどうなるか。実際やってみないと実感できないかもしれませんが、これってかなり扱いづらいです。特に魚が釣れて取り込むとき。
その点、長さに余裕のある磯竿であれば長い仕掛けの扱いも簡単。磯竿が長い理由のひとつです。
ルアーロッドは遠投性能に優れている
ルアーロッドのガイドは磯竿より口径が大きく、ガイドの数が少ない。見た目で分かる大きな違いです。
これによって何が変わるのかというと、仕掛けを投げる際にライン(リールに巻かれた糸)の摩擦抵抗が小さくなります。そのためより遠くへ仕掛けを到達させることが可能になります。ルアーは基本的に遠くへ投げてリールを巻きながら引いてくるものなので、遠投できればできるほど広い範囲のポイントを狙うことができ、釣れるチャンスも高まります。
小さなガイドがたくさん付いた磯竿は抵抗が大きいためあまり遠投に向きません。反面、ラインが竿に絡むなどのトラブルが軽減されます。さらに繊細なアタリ、つまり魚からの小さな反応を感知するのにも役立ちます。
ただし磯竿でもガイドが大きく遠投性能に優れた遠投磯竿というものもあったりします。
これはこれで万能竿といえますが、ルアー釣りには使えません。でもエサ釣り専門に使う前提なら超おすすめです。
磯竿は竿が柔らかめ ルアーロッドは固め
磯竿は竿全体が柔らかめに作られています。柔らかいといっても指で押したらへこむ素材とかじゃなくてよく曲がるということ。
つまり竿がよくしなり、大きな魚が掛かると大きな弧を描きます。このしなりによって魚のパワーを吸収し、仕掛けが切れることを防いだり魚の体力を減らすことができます。
またこの柔らかさが小さなアタリをとらえて竿先に反応を返します。竿先がプルプルッと震えたり。磯竿の固さは「号」という単位で表されますが、この号数が小さいほど柔らかい竿になります。
反対にルアーロッドは固めの傾向。これによって竿先を動かすことでルアーを自由自在に操作することができ、PEラインという伸びが少ないラインを使えばより機敏に動かすことができます。磯竿のような柔らかい竿では竿先が動きを吸収してしまい、思うようにルアーを動かせません。
「ルアーロッドでエサ釣り」vs「エサ釣り用竿でルアー」
より汎用的なのはどっちの竿?
ここまで読んでもらえたらなら、それぞれ違いがあり得手不得手があるのをご理解いただけたと思います。
原則としては、ルアーとエサ釣りそれぞれ専用の竿を用意するのがベストです。しかし「1本でルアーもエサもやるなら」ということをここでは考えたい。
そこで究極の対決を。
それぞれ役割を入れ替えて「ルアーロッドでエサ釣り」をするのと「エサ釣り用竿でルアー釣り」をするのではどっちがいいのか。どちらの竿が汎用的なのでしょうか。
ルアーロッドでエサ釣りをすると
まずルアーロッドでエサ釣りをするとどうなるか考えてみましょう。
先ほども書きましたが、竿の全長が短いことが多いので長い仕掛けを扱うのが大変な場合もあります。通常のサビキ仕掛けは2メートル近くあるので2メートルの竿ではいっぱいいっぱい。
でもルアーロッドの中でもできれば長めのロッドを選ぶと回避できそうです。2メートル台後半ならなんとか大丈夫。
もうひとつデメリットになるのが竿の硬さ。魚の中には口が非常に柔らかい魚がいます。例えばアジなんて引っ張ればすぐに裂けてしまうほど。特に小さな魚になるほど柔らかい。これを硬い竿で掛けると口が千切れてバレる、つまり針から外れて魚を逃がしてしまう可能性が高まります。
磯竿より硬いのは避けられませんが、少し柔らかめのルアーロッドなら問題ないでしょう。
エサ釣り用の竿でルアー釣りをすると
反対に、エサ釣り用の磯竿でルアーを扱うとどうなるか。
ルアーはそれ自体を動かして初めて魚が興味を示すものです。動かしてナンボ。エサ釣りみたいに仕掛けを放り込んでほったらかしでは何も釣れません。
じゃあ磯竿でルアーを動かすぞ!と一生懸命竿を振ってもうまくいきません。なぜなら磯竿のやわらかさが動きを吸収してしまうから。
ルアーロッドなら竿をグッと立てる、いわゆるシャクリという動作をするとそのままの反応でルアーがついてきますが、磯竿でシャクってもルアーが遅れて「のそ~っ」と動くだけで効果的な動きが出せません。
ただ巻きといって、リールを巻きながら直線的にルアーを引いてくることならできなくもないですが、それ以外は難しいです。エサ釣り用の竿でルアー釣りをしようとしても、そもそもルアーでの釣り自体が成立しない可能性が高い。
あえて1本の竿で両方の釣りをするならルアーロッド
以上のことから、あえて一本の竿でルアーもエサ釣りもこなしたいのであればルアーロッドを選ぶべき。特に初心者は短くて軽いルアーロッドのほうが扱いやすいと感じるはず。
釣りをするための竿の準備もルアーロッドのほうが簡単。
磯竿は振り出し竿といってラジオのアンテナのようにスルスルと伸ばしていく仕組みですが、注意してガイドの向きを合わせないといけません。「伸ばす縮める」という動作をする以上、竿を破損する確率も高くなる。私は今まで買った磯竿をすべて折ってきたから実感しています。まあ、コンパクトになるというメリットはありますが。
対してほとんどのルアーロッドは並み継ぎという仕組み。多くのルアーロッドは一本の竿を2分割したものを繋げるだけで非常に簡単です。かさばるのが難点ですが、振り出しタイプのものも選べます。
エサ釣りにも使いまわせるルアーロッドを考える
エサ釣り向きのルアーロッドとは
ルアーロッドも対象魚や釣り方に合わせて膨大な種類があります。ではどんなルアーロッドがエサ釣り向きか考えてみましょう。
やはりエサ釣りに兼用するにはある程度の長さが必要。経験上、2メートル後半から3メートル弱あればなんとかなりそうです。
エサ釣り用に竿の柔らかさは確保したいところですが、柔らかすぎると今度はルアーの操作に支障をきたすので「そこそこ柔らかいやつ」で妥協しましょう。適当な表現で申し訳ないですが「ちょうどいいやつ」を選ぶならどんな竿があるでしょうか?
シーバスロッドが最適
さきほど挙げた条件で選ぶと、ルアーロッドの種類なら「シーバスロッド」というタイプのロッドが第一候補にあがります。シーバスロッドというのは、スズキをルアーで釣るための竿。
この竿がルアーにもエサにも兼用できるという根拠の1つを挙げてみます。
がまかつ、シマノ、ダイワというのが2本の三大釣り具メーカー。そのひとつ、ダイワが初心者用の万能竿として「DV1」という竿とリールのセットを売り出しています。「万能」と銘打つからには、ルアーでもエサでもOKという位置付け。
これ、セットになっている竿はいわゆるシーバスロッドです。釣具のトップメーカーがシーバスロッドを万能ロッドとして売り出しているのです。このことからもシーバスロッドがエサ釣りにもルアー釣りにも使える万能ロッドだということがお分かりいただけるかと思います。
でもこのDV1、価格が2万円近くて高いんですよね。もちろん万能竿としてはおすすめですし、それなりの付加価値はあります。しかし同じクラスのロッドとリールを別々に買ったほうがかなり安くつきます。
じゃあどんなロッドを買えばいいの?ということで、ようやくそのロッドの紹介となります。
シマノの「ルアーマチック」シリーズでエサ釣りもルアーも
ルアーロッドとエサ釣り用の竿。
繰り返し書きますが、それぞれに適した構造になっているのだからそれに合わせて別々に選んだほうがいいというのが大前提。でもあえて1本で兼用するという条件で選ぶ。
私がおすすめする竿はこちら。
シマノの「ルアーマチック」シリーズ
シマノから発売されているルアーロッド「ルアーマチック」シリーズです。
ルアーマチックにはいくつかのバリエーションがありますが、一番おすすめなのはこの型番「S90ML」。
ルアーロッドの種類としては「シーバスロッド」に位置付けられるロッドです。
Sという型番はスピニングリール用ということ。
90というのは9.0フィート、つまり2.7メートルの長さになります。さきほど挙げた2メートル後半から3メートルの条件に合致します。
MLはミディアムライトの略で竿の硬さや適合するルアーの重さの基準となります。柔らかいほうからUL > L > ML > M > MH > Hの表記になり、MLは標準よりちょっと柔らかいぐらいの解釈でしょうか。このロッドでは6~28グラムのルアーが使えます。
それより10センチほど短い「S86ML」もエサ釣りに使える長さですね。私もこれを使っています。
先程も紹介しましたが、シマノは日本の三大釣具メーカーのひとつ。その三大釣具メーカーの中で一番安いルアーロッドのシリーズがこのルアーマチックシリーズです。
いずれも一万円以下、安いタイミングを狙えばS86MLは五千円台で手に入ります。これぐらいの価格なら初心者や財布の紐が固い家庭もちのお父さんでも問題なく買えるのではないでしょうか?
使い勝手もさることながらこの低価格も大きな魅力です。
コストパフォーマンス抜群
でも安いんだから安いなりのクオリティなのでは?と心配になるかもしれませんが、このシリーズはコストパフォーマンスという点において非常に評価が高いです。下のリンクからAmazonのレビューを見てもらえれば納得できるはず。
ただもちろん安いのには理由もあって、例えば1万円を超えるルアーロッドと見比べればパーツ単位でコストダウンのあとがみてとれます。ガイドやリールを取り付けるリールシート、グリップ(持ち手)なんかを見比べると「なんか安っぽい」ってのは感じるはず。
でも丁寧に使えば何の問題もありません。事実、私もこのロッドを使い始めて数年経ちますが、ロッドに起因するトラブルはほとんど発生しておらず現役バリバリで使っています。このロッドで1メートルを超える大きなタチウオも釣り上げました。
「2本目のロッドや竿」を選ぶ基準にできる
何度も書きますが、ルアーにはルアー用のロッド、エサ釣りにはエサ釣り用のロッドを使うのが原則でありベストです。専用に出来てるんだから使いやすいに決まっている。
そんな中あえて両方の釣りを一本のロッドでやる。
それを続けていろんな釣りに挑戦していけば、遅かれ早かれ「この釣りにはこのロッドを使うのは適切じゃないな。」と気付くときがくるはずです。好みの釣りが自分の中で確立すれば「もうちょっと長かったら」「もうちょっと柔らかかったら」とデメリットに気付いて不満もたまってくることでしょう。
そしたらそれが「2本目」の竿を検討するベストタイミング。1本目で感じたデメリットを解消すればいいのですから、2本目は自分にとってよりベストなものが選べます。その頃には釣りの経験値も溜まって道具を選ぶ目も鍛えられているはずです。
何を買えばいいのか見当もつかない初心者は、最初から高い竿を買わずコストパフォーマンスの高い竿を使い倒す。そんな理由もあって低価格かつ品質の高い「ルアーマチック」シリーズを1本目の竿として提案します。
溢れるルアーマチック愛がおさえきれず、徹底的におすすめする記事も書いています。ぜひご覧ください。
ルアーマチックにベストマッチするリールはシマノの「セドナ」
リーズナブルでコストパフォーマンスが高いリールを
竿が選べたところでリールも必要になるわけですが、これも選択肢が非常に多い。初心者にとっては竿以上に難関かもしれません。釣具屋に行けば1000円以下のリールから10万円近いリールまで並んでいて、その価格帯もバラバラ。
もちろん高いリールはそれ相当の価値があります。耐久性が高かったり、巻きが軽かったり、トラブルが起きにくかったり。それなりに高いものを選べば間違いはないと思います。でも予算に限りがありますよね…
かといって安すぎるものはおすすめできません。使われてるパーツや組み立ての精度が低いから、耐久性が低くてすぐ壊れる可能性が高いです。トラブルも起きやすくてラインが絡んだりストレスが溜まるはず。
たぶんこの記事にたどり着いた人はリーズナブルでコストパフォーマンスが高いリールをご所望のはずです。ルアーマチックがそうであるように。「ちょうどいいリール」が欲しい!
ルアーを中心にするなら「セドナ2500S」がおすすめ
ということで、ルアーマチック90ML、86MLにベストマッチするリールを1つ選びました!それがこちらのセドナ2500S。
ルアーマチックと同じくシマノのリールです。
2500という品番はとりあえず大きさの指数と思ってください。番号が大きければリールのサイズが大きくて巻き取りのパワーもあり、つまり大物向けだと。セドナだと500番から8000番まで幅広いラインナップがありますが、堤防釣りにおいて最も汎用的にいろいろな釣りに使い回せるのが2500番です。
品番の後ろについている「S」は「shallow spool」のS。つまりラインを巻くスプールが浅いということ。浅ければラインを巻ける量が少なくなります。巻けるラインが少ないなら遠投できないのでは?と気になるところですね。ナイロンラインを巻く前提ならその通り。
リールに巻くラインはPEライン1号を巻けばOK
しかしルアーを扱うのなら、ナイロンラインより細くて強いPEラインを使うのが常識となっています。例えばPEラインの太さが1号であれば100メートル以上のラインを巻くことができますので、通常の堤防釣りをするならそれで十分。困ることはないです。
このラインというものも例によって選択肢が多くて初心者泣かせ。太さのバリエーションが膨大で、4本編みやら8本編みもあり、値段もピンキリ。たかが糸なのにこんなに高いの?と思うものもあるでしょう。
これもコストパフォーマンスが高くて汎用的に使えるものを選びました。それはピットブル4本編みの1号。
特に意識したわけではないですが、これもシマノ製です。1号であればいろいろな釣りに使いますし、もしやの大物が掛かっても耐えられる強度があります。
もう少し重いルアーを扱いたいならダイワの「リバティクラブシーバス」
先ほど紹介したルアーマチックは、メーカー公称28gまでのルアーを扱えます。
それ以上重いルアーを扱えないこともないですが、どこかアンバランスだし破損にもつながりかねない。
ルアーの中でも人気のメタルジグという鉛でできたルアーがあります。このメタルジグ、30gという重さのラインナップが一番充実してたりするんですよね。でもルアーマチックだと一応非対応のルアーになります。
そこで、エサよりルアーに重点を置きたい人におすすめなのがダイワのリバティクラブシーバス。 35gまでのルアーを扱えます。
おすすめは9.6フィート、MLクラスのモデル。私も使ってます。
ルアーマチックより若干値段は上がっちゃいますが、その分品質も上に感じます。
電車釣行派ならコンパクトなダイワ「クロスビート」シリーズ
コンパクトなテレスコピックタイプ
先ほど紹介したルアーマチックシリーズは2ピースのロッドです。2ピースについて雑な説明をすると、1本の長い竿を真ん中で半分に切ったものを繋げて使うかたち。
ルアーマチックS90MLは長さが2.7メートルほどありますので、収納時の長さは半分の1.4メートル程度。小学校中学年の子供の身長ぐらいで結構長いです。正直言ってかさばります。車で運ぶならたいして問題じゃないですが、電車などで移動するなら邪魔かもしれません。
そこで検討したいのがテレスコピック(振り出し)タイプのルアーロッド。ラジオのアンテナみたいにスルスルと伸ばしていくタイプです。これなら4~5ピースのロッドになるので長さは1/4ほど。3メートル弱のロッドなら80センチ程度です。
ダイワの「クロスビート」
実はテレスコピックタイプのルアーロッドは少なく、あまり選択肢がありません。そんな中でも一万円以下の低価格帯で買えるのがダイワのクロスビートシリーズ。
ルアーマチックS90MLと同じようなスペックのクロスビート904TMLFSがおすすめです。
予算に余裕があるのなら先ほど紹介した「DV1」も候補に入れていいと思います。
一流メーカーが吟味したセットなんだから間違いはない。高いけども!
こだわりは捨ててエサもルアーも楽しもう
かつて私は「エサ釣りこそが釣り」という固定観念がありました。しかし、紹介したルアーマチックを買ったことをきっかけにエサ釣り専門からルアー釣りにも手を伸ばすように。まだまだ手探り状態ではありますが。
なんとなく昔からルアーを毛嫌いしていたんですよ。
20年前に釣りをしなくなるぐらいのタイミング、つまり90年代中盤はバス釣りブームのときで、よくテレビで芸能人がルアーでバスを釣っている様子が放送されていました。なんかこう、ルー大柴ライクな横文字用語が多くて気持ち悪いし、カッコつけてていけすかないなと。それが釣りをしなくなるきっかけだったというわけでもないんですが。
そして20年が経過し釣りを再開。この竿を手にしたことですっかり吹っ切れた感があります。変なこだわりは捨てて自分がやりたい釣りを楽しんだほうがいい。いろいろやりたいならやればいい。釣りの世界が広がりました。
もちろんエサ釣りにも使っています。なかでも5号~6号ぐらいのオモリを使うちょい投げ釣りには非常に使いやすい。投げやすいですし、PEラインを使えば海底の様子が竿とラインを通して手元に伝わってきます。アタリもダイレクトで気持ちがいい。
今から釣りを始める方、エサ釣り専門だったけどルアーにも興味を持ち始めた方、この竿を検討してみてはいかがでしょうか?