釣ったタチウオのさばき方!三枚におろして刺身にしよう

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以前に鉄腕ダッシュを観ていたときのこと。TOKIOのメンバーがタチウオを調理しようとする場面がありました。沖縄が舞台の0円食堂で、釣り人がルアーで釣ったタチウオを提供してもらったときのことです。

ところが「タチウオをさばくのは無理だな」という流れになり、たしか漁師か魚屋さんに頼んで三枚におろしてもらったものを調理していた記憶があります。「あのTOKIOをもってしてもタチウオをさばくのは難しいのか」と当時は思ったものでした。たまたまそのときは魚をさばけるメンバーがいなかったのかもしれませんが。

たしかにああいうニョロニョロした長細い魚はさばくのが難しそうなイメージがあります。ウナギしかりアナゴしかり。プロがプロ用の道具でさばかないといけない。そんな固定観念が。

しかしそれから数年が経過するうち、大阪湾のタチウオ釣りにはまっていった私。やがて自分で釣ったタチウオを自分でさばけるようになります。秋になると毎週末タチウオを釣ってはさばいて、刺身や塩焼きで食べることが定番に。

難しいイメージがあるかもしれませんが、タチウオの下処理やさばき方は魚の中では簡単で手間がかからないほうです。特別な調理器具も必要ありません。あなたもマスターしてみませんか?

タチウオのさばき方はカンタンで手間いらず

タチウオをさばくのがカンタンな理由

子供のころ以来の釣りを再開して6年。そして自分で魚をさばくようになって6年。

何十種何百匹という魚を処理してきた私が断言します。タチウオをさばくのは非常に楽です。そして少しの作業でたくさんの身が取れる歩留まりの良い魚なんです。

その理由を挙げてみます。

  • ウロコがないからウロコ取りをする必要がない
  • 骨格がシンプルでまっすぐなのでさばきやすい
  • 包丁で取れない小骨が無いから骨抜き処理をする必要がない
  • 骨も身も柔らかいから力をいれる必要がない
  • 力を入れる必要がないから出刃包丁が無くても万能包丁やナイフでさばける
  • 頭や内臓が占める割合が少なく身が多いから効率よく可食部分を切り出せる
  • 大きいサイズが釣れることがほとんどなので1匹で多くの身が切り出せる

表現が適切かどうかわかりませんが、タチウオは人間に食べられるのに都合が良すぎる体のつくりをしているといえます。

タチウオは大きくて食べられる部分が多い

さばくという観点においてタチウオと対極になる魚。例えばカサゴ、関西でいうところのガシラという魚がいます。

カサゴ(ガシラ)

大きくても食べるところ少ないカサゴ(ガシラ)

細かいウロコがびっしりあり、ヒレやエラ蓋は鋭いトゲのようになっています。ウロコ取りに時間がかかりますし、うっかりしていると手を怪我します。

それゆえさばくにもちょっと苦労します。にもかかわらず食べられる部分は体全体の5割以下。30センチ近いサイズだとカサゴとしてはかなり大きいのですが、刺身にすると「えっ?これだけ?」ってなるぐらい身の量が少ない。あれだけ苦労してさばいたのに…

その点タチウオは全体の8割ほど食べる部分があります。

釣りやすいし、釣れるサイズは1メートル近いものが多い。だから1匹でたくさん身が取れる。そして美味しい。大阪湾でのタチウオ釣り人気は異常レベルですが、その理由はここにもあるはずです。

タチウオをさばくために必要な道具

よく切れる刃物さえあればいい

例えば40センチを超えるマダイなど、いかにも魚らしい魚をさばくにはこんな道具が必要です。

  • 太い背骨や腹骨を断ち切るのに必要な「出刃包丁
  • 大きなウロコを取るために必要な「ウロコ取り
  • 血合い骨を抜くために必要な「骨抜き

太い背骨や腹骨を断ち切るには刃の太い出刃包丁が必要です。

ウロコ取りはペットボトルや包丁の刃先なんかでも代用できますが、専用のウロコ取りじゃないとかなり大変だし、ヒレが指に刺さったり危険。

背骨から平行にのびる血合い骨を抜くには骨抜きが必要。

これらが一般家庭にあるかどうかというと微妙なところ。ちなみに我が家は釣りを始めるまでどれひとつありませんでした。魚料理をしない家庭には無くてもおかしくない。

対してタチウオをさばくのに必要な道具はこちら。

  • よく切れる包丁

包丁一本!

これだけで大丈夫。もちろんまな板や水道が使える設備は必要ですが、さばくための道具としてはよく切れる刃物さえあればいいんです。

さばいた後に刺身にするなら刺身包丁があったほうがいいですが、家庭用の万能包丁でもとりあえず事足ります。刃渡り10センチ程度の包丁さえあれば最後まで処理できるのです。刃が厚い出刃包丁より、刃が薄くて短い包丁やナイフのほうが、むしろタチウオはさばきやすいと思います。

包丁は必ず研いでよく切れるようにすべき

ただし、いずれの刃物にせよ「よく切れる」という条件は満たす必要があります。刃のなまった包丁では身がグズグズになりますし、余計な力が入って怪我をする可能性も高くなります。

包丁はその都度研ぎながら使うもの。簡易的なシャープナーでも切れ味が確保できているならそれをお使いください。

私はこの砥石を使って包丁を研いでいます。

シャープナーより砥石を使った研ぎ方をマスターしたほうがいろいろな場面で応用が利きます。自分好みの研ぎ加減にもできたり、自分が使いやすい包丁にするなら砥石での研ぎ方を覚えたほうがいいです。

タチウオに限らず、魚をさばく際は包丁を研いで切れ味を確保しましょう。美味しく食べるためにも安全に処理するためにも重要です。

タチウオをさばく手順

ではタチウオをさばいていきましょう。

タチウオの刺身を作る想定で

この記事では最終的にタチウオの刺身を作ることを目標として処理をしていきます。まずは出来上がったものをごらんください。大阪湾産タチウオの刺身です。

タチウオの刺身

タチウオの刺身

この一皿が波止から釣れた90センチぐらいのタチウオ1匹分です。2人で食べてもしっかり満足感が得られるボリュームになります。

刺身ってプロが作るもんじゃないの?素人が作っても大丈夫?という疑問があるかもしれません。しかし新鮮な魚が手に入る釣り人にとって、刺身は最も手間のかからない調理方法だと思います。

水道水で水洗いをしてヌメリを取る

まずはタチウオ全体を水洗いして汚れやぬめりを落としていきましょう。

タチウオを水洗いする

なるべく銀色をはがさないよう優しく水洗い

食中毒予防のためにも、できるだけ水道水で洗ってください。

タチウオの表面にある銀色の部分は軽くこすっただけで剥げてしまいます。なるべく残しておいたほうが美しく見えるので、指の腹でやさしく洗ってください。歯には十分気を付けて。

完全にヌメリを取るのは無理なので、ほどほどで切り上げましょう。

三等分にして扱いやすくする

洗えたら軽く水気をとってまな板に置いて切っていきます。ドンッ!

まな板に置いたタチウオ

長すぎて普通のまな板には載りきりません

はい、このように一般家庭のまな板なら余裕ではみ出ます。波止から釣れるレギュラーサイズのタチウオは70~90センチありますから。

ではどうするかというと、扱いやすいように身を分割していきます。90センチ程度までのタチウオなら、三等分すればご家庭のまな板にものるはずです。

最初の分割位置。それを決める目安として、まずはタチウオの肛門を探してください。お腹の中ほどに、控えめなデザインの細長い穴があるはずです。下の画像だと指で刺した位置にある(ー)です。

タチウオの肛門

指で指した位置にあるスリットがタチウオの肛門

見つからなければ、お腹を押すことでウンコ的な何かが出てくるので分かると思います。ちょうどこの位置の直前まで内臓が詰まっていますので、このちょっと後ろあたりをぶつ切りにすることで内臓のある上半身と内臓のない下半身に分けることができます。

上半身下半身という表現が適切かどうか分かりませんが、便宜上この記事では頭側の身を上半身、尾側の身を下半身と表現させていただきます。

ということでザクっとぶつ切り。

肛門の位置を目安にぶつ切りする

肛門の位置を目安にぶつ切りする

下半身側の先は尻尾のように細くなっています。

ここを刺身にするのは難しいので適当なところで切っちゃいましょう。この尻尾は出汁をとったりカリカリに揚げたりして食べることができるので、捨てずにとっておきましょう。私はジップロックに入れて冷凍保存しています。共食いする習性を利用して、タチウオ釣りのエサに使う人もいます。

尻尾を切る適当な位置に迷ったら、このように並べて3等分の長さになるのを目安に。

三分割されたタチウオ

三分割されたタチウオ

これで家庭用まな板でも問題なく処理できるサイズになりました。

頭を落とす

では頭のついている上半身から処理していきましょう。まずは頭を落とします。

タチウオのおでこ的な部分、背びれの根元には意外と身が詰まっています。なるべく無駄にせぬよう、斜めに刃を入れます。

斜めに刃を入れて頭を落とす

斜めに刃を入れて頭を落とす

ここでひとつお詫びなのですが、私は左利きゆえ使ってる写真はすべて左手で包丁を握っているかたちです。右利きだとすべて左右逆になります。あしからずご了承ください。

背骨を断ち切るあたりまで刃を入れて切断してください。このように。

断ち切るのは背骨まで

断ち切るのは背骨まで

続いて胸ヒレのうしろあたりから軽く刃を入れ、皮一枚を切る程度でお腹周りにぐるりと切れ目をいれます。軽く切り取り線を入れる感じ。

お腹周りに軽く刃を入れる

お腹周りに軽く刃を入れる

皮一枚だけ切るのは内臓を傷つけることにより発生する臭みを防ぐため。ただ傷つけたところで新鮮なタチウオの内臓はそれほど臭くないので、あまり慎重にならなくてもいいですよ。個人的なこだわりです。

なお時期によってはタチウオのお腹に卵が入っていることがあります。これは煮付けにするなどして食べることができます。この方法ならその魚卵も傷つけずに取り出せます。

内臓を取り除く

ぐるっと切れ目が入ったら、頭を包丁で押さえて体から抜いていきます。

頭を包丁で押さえて引き抜く

頭を包丁で押さえて引き抜く

頭と一緒にエラ、胃や腸などの消化器系内臓がズルっと引き出せます。上の写真では肝もついてますね。頭は捨ててもいいですが、ここからはとてもいい出汁が出ます。すぐに使わないならエラを取って冷凍保存しておきましょう。

お腹をきれいにする

頭を落とした身はお腹側を上に、背びれ側を手前に置いてください。

お腹側を上にしてまな板に置く

お腹側を上にしてまな板に置く

ここは通常、肛門から逆さ包丁を入れてお腹を開くのが通例ですが、私はこのようにお腹部分のパーツを切り取るように刃を入れます。腹腔に沿って肛門の位置に向かって斜めに。

肛門まで刃を入れてお腹の部分だけを切り取る

肛門まで刃を入れてお腹の部分だけを切り取る

切れました。

お腹の部分を切り取ったところ

お腹の部分を切り取ったところ

切り取ったお腹の皮のような部分。実はここ、タチウオの身で最も脂がのった部分です。マグロで言うところのトロ。鮭で言うところのハラス。これを捨てるなんてとんでもない!食べましょう。

新鮮なタチウオなら内側に黒い膜があるはずなので、指先でこすりながら落としていきます。

流水をかけながら黒い膜をこすり取る

流水をかけながら黒い膜をこすり取る

このようにこの膜が黒ければ黒いほど新鮮な証拠。お店で買ったタチウオはこの膜が白っぽくなっていることが多く、鮮度落ちとともに臭みもでてきます。タチウオに限らず、アジやイワシなど青魚の鮮度を見極める目安になります。

黒い膜を落とすとこのような白い身が取れます。

タチウオのハラスがとれました

タチウオのハラスがとれました

後はもうこれを焼いて良し!生でも良し!

サッと塩を振ってコンロで焼くと、ぽたぽたと脂が落ちて最強のつまみになります。

私は一通り処理が終わったあと自分へのご褒美として、これをつまみに晩酌します。面倒なので適当に切ってから薬味とポン酢をかけるだけ。ネギや大葉などでもいいですし、なければこのようにチューブのもみじおろしでも。ポン酢だけでも。わさび醤油でも。

そのままぶつ切りにしてポン酢などを

そのままぶつ切りにしてポン酢などを

噛むたびにじわーっと濃厚な脂がにじみ出てこれまた旨いんです。美味いじゃなくて旨いんです。

お店で買ったタチウオだと鮮度が落ちてしまっているので難しいかもしれませんが、釣ったばかりのタチウオなら、いや釣ったばかりのタチウオだからこそ、いやいや釣り人だからこそ味わえるタチウオのトロあるいはハラス。タチウオ1匹につき1つ、そしてわずかしかとれない希少部位。あなたも味わってみませんか?

ああ、また脱線してしまいました。刺身を作るんでしたね。本線に戻りましょう。

頭を抜いたときにほとんどの内臓も抜けますが、まだ少し残骸が残っているはずです。さっと水で洗って掃除したのち、背骨付近に張り付いている白くて細長い風船のようなものを引っ張って取り除いてください。

浮き袋を背骨から剥がす

浮き袋を背骨から剥がす

いわゆる浮き袋です。シールをはがすようにペリペリと気持ちよくはがれます。

これでお腹の中はスカスカになったと思いきや、実はもう一つ内臓が残っています。それが浮き袋をはがした奥にある赤黒い血合い。血ワタともいいますが、これはタチウオの腎臓であり、どんな魚にもこの位置にあります。

血合いの膜に刃を入れる

血合いの膜に刃を入れる

白い膜に覆われているので、刃先で切れ目をいれてください。

あとは流水をあてながら指でこすれば落とせます。歯ブラシを使うとなお効率良し。

流水で血合いを流す

流水で血合いを流す

これで上半身の下処理はひとまず終わりです。

下半身の下処理をする

内臓やら頭やらが付いていてやや複雑だった上半身の下処理。続いて下半身の下処理をしていきましょう。

具体的に何をするかというと…実は何もすることがありません。三等分した時点で既に終わってます。

このタチウオの下半身は、あまたいる魚の中でも最高レベルでシンプル。骨があってその周りに身が付いてるだけ。それだけ。厳密にいえば背びれがあって、その直下に鋭い骨があったりするんですが、あとで刺身用に三枚におろすなら今はなにも処理する必要なし!

塩焼きにするならその背びれと鋭い骨を取り除く処理をしたほうが食べやすいのですが、ここでは割愛させてもらいます。

水分を取って冷蔵保存

というわけで上半身と下半身の身がとれました。

上半身と下半身の身

上半身と下半身の身

血がにじみ出ていたり汚れがあればここで再度洗い流してください。その後、キッチンペーパーなどで表面とお腹内側の水分をとりましょう。

キッチンペーパーで水分を取り除く

キッチンペーパーで水分を取り除く

釣って持ち帰った直後にここまでやれば、あと2~3日は刺身で食べられる状態で冷蔵保存できます。再度新しいキッチンペーパーなどで包んでから、ビニール袋やタッパに入れて冷蔵庫で保存しましょう。もちろん刺身だけではなく、これを塩焼きにしたりムニエルにしたりすることもできます。

タチウオを三枚におろす

刺身にすべく、タチウオを三枚におろしていきます。

浅い切れ目を一直線に入れる

まず下半身側から三枚におろしていきます。背びれの根元付近に、ごく浅い切れ目を一直線に入れていきましょう。ピーッと。

浅く切れ目を入れる

浅く切れ目を入れる

5ミリ程度の浅さで一直線に。この切れ目がこのあと身をおろしていく際のガイドとして役立ちます。この切れ目を少しずつ深くしていくことできれいに骨から身がはがれるのです。昔お祭りなどの出店で見かけた型抜きみたいな要領です。

タチウオは身が薄いので、刃を入れるのもちょっとコツが必要。この2つを意識してください。

  • 包丁を地面と平行に寝かせて刃を入れること
  • 力を入れすぎないこと

角度をつけて刃を入れてしまうと、中骨を断ち切ってしまい反対側の身まで刃が突き抜けてしまいます。力を入れすぎても同様の結果に。包丁をなるべく寝かせて、刃先がかすかに中骨に当たる感触を感じながら少しずつ刃を進めてください。力を抜いて。

包丁を寝かせて切るのがコツ

包丁を寝かせて切るのがコツ

切れ目をなぞって深くしていく

最初に入れた切れ目を何度もなぞるように少しずつ深く刃を入れていきます。

切れ目を徐々に深くしていく

切れ目を徐々に深くしていく

うまくいけば、やがて刃先が固い背骨に当たるカリカリとした感触を感じるはずです。3~4回で到達するはず。そこが終着駅。そこまでいけば一旦完了です。

お腹側も同様。浅い切れ目を入れ、それをなぞるように刃をいれて背骨に当たるまで繰り返しましょう。

お腹側も同様に切れ目をいれて深くしていく

お腹側も同様に切れ目をいれて深くしていく

骨から身をはがす

両側とも背骨まで刃が入ればもう勝ったも同然。身は数ミリの幅で骨と繋がっているだけです。刃先を向こう側まで突き抜けさせて身をはがしていきましょう。

包丁の刃先で背骨から身をはがす

包丁の刃先で背骨から身をはがす

タチウオをさばく過程において、この「身をはがす瞬間」が一番好きです。カタルシスを感じます。

ということで2枚におろせました。まっすぐな身がきれいですね。

二枚におろしたタチウオ

二枚におろしたタチウオ

反対側も同様に刃を進めていきます。身がさらに薄くなったぶん難易度があがりますが、コツを守って丁寧にやれば大丈夫です。

はい、これで三枚におろすことができました。

三枚におろしたタチウオ

三枚におろしたタチウオ

慣れればこのように中骨の向こう側がうっすら透けるぐらいまできれいに身をはがすことができます。ちなみにこのタチウオ、釣った時に血抜きするのを省略したのでところどころ内出血みたいになってますね。釣った直後にエラをハサミで切って海水に漬けておけば血が抜けるので、めんどくさがらずにやりましょう。

頭と同様に、骨からも出汁をとったり、油で揚げて骨せんべいにして食べることができます。だから骨に身が残ったとしてもポジティブに考えてください。大丈夫、慣れです。数をこなせば自然と上手くできるようになります。

骨も冷凍保存できますので、すぐ使わないならジップロックに入れてストックしておきましょう。

上半身を三枚におろす

上半身の背中側も同様に少しづつ刃を進めていきます。

上半身の腹側は内臓が入っていたスペースがあり腹骨もありますので、少し勝手が違います。お腹をペロッとめくって、背骨の上に刃先を滑らすようにして身をはがしていきましょう。見えているので簡単ですね。

刃先で背骨と身を分ける

刃先で背骨と身を分ける

これで上半身も三枚におろせました。

次に腹骨、つまりあばら骨をすき取っていきます。もう一方の手で腹骨をおさえつつその下に包丁の刃を進めていきます。

腹骨をすきとる

腹骨をすきとる

なるべく薄くすき取れたほうがいいですが、難しければ大胆にいっちゃっても構いません。というわけで腹骨をすき取ることができました。この腹骨も出汁取りに使えます。

腹骨をすきとったところ

腹骨をすきとったところ

これでタチウオの身が合計4枚取れていることになります。この身には小骨が残っていませんので、刺し身に限らずこのままいろいろな料理に使うことができます。三枚におろして腹骨をすき取った段階で小骨が残らない魚は、タチウオ以外思いあたりません。

ただし火を通した場合、タチウオの身は4ぐつらいのパーツに分かれてポロっと崩れやすいので、塩焼きなどにする場合は三枚におろさず骨がついたままのほうがいいです。

タチウオを刺身にする

それでは刺身を作るべく仕上げにかかりましょう。

刺身にする際、ほとんど魚は血合い骨などの小骨を処理しないといけないのですが、タチウオは目立った小骨がありません。気にすべきは腹骨だけ。だから三枚におろした身をすぐに刺身にすることができます。

タチウオの皮は少し硬いので、ごく浅く包丁を入れて皮に切れ目を入れておきます。こうすることで刺身でも食べやすくなります。

皮面に浅く切れ目を入れる

皮面に浅く切れ目を入れる

刺身にする際は斜めにそぎ切りをすると食べやすいうえにボリューム感がでて美味しく見えますが、とりあえずは食べやすい大きさに切ってしまえばそれでいいです。まずはご自由に。

というわけでついにタチウオの刺身完成です。

適当に盛り付けてタチウオの刺身が完成

適当に盛り付けてタチウオの刺身が完成

三枚におろしてからは、あっという間に刺身が完成しました。

タチウオは大きくなるほど、そして季節が進んで寒くなるほど脂がのって美味しくなります。11月下旬以降ぐらいに釣れた大きいタチウオの刺し身は絶品。なかなかお店でも味わえません。これが楽しめるのは釣り人の特権ですね。

タチウオの処理はカンタン!自分でやってみよう!

タチウオをさばくのは難しい。

そんな先入観があるかもしれませんが、やってみれば案外カンタンなものです。最初は難しくて失敗するかもしれません。でも数をこなせば大丈夫。きれいにさばけて薄く透けた骨をみるのは達成感があります。

なお、この記事で紹介した下処理とさばき方は、タチウオ釣りを数年続けてたどり着いた私なりの最適解です。これだけが正解なんて言うつもりは毛頭ございません。効率化を重視したさばき方、美しさを重視したさばき方、いろいろなやり方があって当然です。ご自分に合った方法ができればそれがベスト。それを見つけるヒントにしてもらえれば。

せっかく自分でタチウオを釣り上げたのなら、ぜひご自分でさばいてみてください!きっと新しい世界が広がります。

ちなみに冒頭で書いた0円食堂の話、釣り人に食材を提供されるのはルール違反じゃないの?と番組ファンは思うかもしれませんが、リリース前提のスポーツフィッシングだからOKという判断でした。沖縄の漁港で真昼間にタチウオを釣り上げていて驚いたものです。地元の人で、昼間でもタチウオがたまるポイントを知っていたんでしょうね。