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1月の大阪湾で釣れる魚 – オフシーズンのスタート –

1月の大阪湾で釣れる魚
季節の釣りもの

年が明け一層寒さが増す1月。大阪湾ではどんな魚が釣れるのでしょうか?

大阪湾で海釣りを始めて9年の経験から、1月の釣りについて波止釣りの回遊魚を中心に解説します。

言うまでもなく1月は冬本番。海水は熱しにくく冷めにくいからまだ海の中は秋の気配が…なんて言えた12月とは違い、海の中もとうとう本格的な冬を迎えたと言わざるを得ません。



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海水温から見る1月の大阪湾と釣果

海釣りの釣果は海水温と連動します。1年のうちで1月はどんな状況にあるのか、大阪湾における海水温の変化を確認しながら見ていきます。

冬本番を迎えた大阪湾の釣りはきびしい

まずは大阪湾における1月の海水温をグラフで確認。

大阪湾の平均水温1月
データ出典:気象庁ホームページ 沿岸域の海面水温情報 大阪湾

回遊魚が釣れないこともない…けど

大阪湾における1月の海水温は12度前後で下降傾向。

年間の最低水温は10度程度なのであともう少し余裕があります。そう、まだ完全に下がりきっていません。魚が釣れるチャンスが残されてるのではないでしょうか?

確かにチャンスはあります。1月前半なら12月に釣れていた魚がまだ残る可能性があります。晩秋に爆釣していたマイワシの群れがまたどこかの港に現れているかもしれません。ただそれはあくまで残りもの。まるで幻だったかのようにすぐ消えてしまいます。残されるのは地面に落ちたウロコと生命感の無い海。

アジングでマアジを狙うなど冬の間も特定の場所、特定の時間帯、特定の狙い方で釣れることもあるでしょうが、基本的に回遊魚はオフシーズンと認識してあきらめたほうがいいです。

大寒波がきたらあきらめよう

暖冬傾向で残りものが釣れていたとしても、急激な水温低下がそれにとどめを刺します。

この時期になると時おりニュースで報じられる大寒波がその要因。昨日まで釣れていた魚も姿を消し、そもそも天候が大荒れになるので釣りどころではありません。

冬場は強い風も吹きやすく当然のごとく気温も低い。そして魚も釣れない。これにくじけて今シーズンの海釣りは終了という決断をする人も多いタイミング。正しい判断です。

釣果には年単位の変化やムラがある

釣果と海水温は明らかな関連性があります。しかし暖冬傾向だと海水温も高いまま継続するといったように、その年の気候に影響され海水温に差が生じます。その場合、同じ月であっても釣れる魚や釣果が例年と異なることがあります。

一方で同じ水温、その他条件が一見同じように見えても釣果が異なる場合があります。特に回遊魚はその傾向があり、例年回遊してくる魚がまったく回遊してこないことも当たり前に起こります。狭いようで広い大阪湾、当然ながら場所によるムラもあります。この記事に書いてあることは、あくまで釣果を予想する情報のひとつにとして参考にしてください。

1月にサビキ釣りは成立するのか?

秋は美味しい魚がクーラーに満タン釣れることもあったサビキ釣り。1月もサビキ釣りはできるのでしょうか?

局地的な釣果は残るかもしれない

マイワシの群れがまだ回遊することも

基本的に1月はもうサビキ釣りのシーズンではありません。

ただし、晩秋のように局地的な釣果が残る可能性はあります。特にマイワシは低温に強いようなので、12月に釣れていた場所に再び大回遊することもあります。群れが移動して別の場所で釣れることもあるでしょう。2023年の1月などは、尼崎の釣り公園でマアジが釣れ続いていたということもありました。

しかし日を追うごとに水温は下がり、中旬以降になればもうあきらめるべき。足元の海中を覗いてみてください。秋の海と比べると明らかに生命感がなくなっているはずです。

青魚以外の釣果

参考までにアジサバイワシなどの青魚以外についての釣果も。

かなり低温に強いスズメダイなどが明石海峡付近などの潮通しがいい場所でサビキ仕掛けに掛かったりしますが、これも次第に消えていきます。サビキ釣りの再開は春までおあずけ。

これぐらいの時期になると釣具屋の釣果情報などに低温に強い「ウミタナゴ」が頻繁に登場しますが、これはむしろ青魚魚終了の合図。

明石海峡付近を中心に30センチを超えるような大型のサヨリ、通称ジャンボサヨリが回遊することもあります。正確に言えば近年はほとんど確認できないので「ありました」となります。

30センチを超える脂ののったジャンボサヨリ

青物も厳しいけどサビキの釣果しだい

サビキの釣果があれば釣れるかもしれない

マイワシの回遊情報をチェック

青物もまたシーズンは終わっています。

しかしエサとなるマイワシなどの群れについて回遊する可能性は残っています。どこそこでマイワシが爆釣してるらしいぞという情報は散発的に出回るので、それをチェックして狙ってみるのもいいかもしれません。基本的にはその場でのサビキ釣果をエサにしたノマセ釣りが基本です。

とはいえ期待はしないほうがいいでしょう。これもまた数か月後の春までおあずけ。

タチウオを釣るのは難しい

暖冬の年は月末まで”釣れていた”

海水温が高いままならチャンスがあるかも

そしてまたタチウオのシーズンもすでに終了しています。

ただし、暖冬傾向で海水温が高いまま維持されていれば、大阪湾の湾央(わんおう)、つまり芦屋や西宮の沿岸で釣れていたという実績があります。

論よりデータ。こちらのグラフは年末年始の時期における、海水温とタチウオ釣果の関連を示したもの。星印が大阪湾の沿岸で最後にタチウオ釣果が確認できた日になります。

海水温とタチウオ釣果の関係

海水温が高いままであれば、年明けまで、極端な年だと1月下旬まで”釣れていた”ことが分かります。あくまで「釣れていた」という表現をしたのは、2020年あたりのタチウオ不漁時期が始まって以来このような年明けの釣果が見られなくなったからです。

基本的にはタチウオもあきらめて、続きは半年後の初夏以降となります。

1月はオフシーズンを受け入れる月

1月は本格的な冬への突入とともに、釣果が厳しくなる月です。

多くの人が海釣りのオフシーズンを意識し、そしてあきらめ、来シーズンに向けて一時的な休止をするタイミングになります。

このオフシーズン状態は3月ぐらいまで続きます。これを機に釣り具の整理や来シーズンへの展望などをお家で妄想してみてはいかがでしょうか。