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チリメンモンスターの中に釣魚を探そう

釣りコラム

つい最近のこと、魚屋さんが「ちりめんに何か入っているとクレームをつけれらて返品された」ということをツイートして話題になっていました。

ちりめんじゃこというと主にイワシ類、とりわけカタクチイワシの稚魚を加工したものです。だけどそれ以外の生物が混入しているのも当たり前といえば当たり前。何が入っていたのか分かりませんがそれでクレームをつけるのは確かにどうなん?って思います。それと同時に魚屋が客のことを”一般人”だの”やつ”だのと呼ぶのは商売人としてどうなの?とモヤモヤしますが。

それはさておきちりめんじゃこにおけるこの異物混入。密かに楽しんでいる人も多いはず。最近は選別の技術が進んでいるのか昔より見かけなくなっている気もしますが、シラスの中に他の生物を見つけるのは私が子供の頃からの楽しみでした。白いシラスの中にあって赤いエビ、カニ、タコは簡単に見つかるお宝ですし、イワシとは明らかにちがう形や色の魚も混じっていたり。中には釣りでお馴染みの魚も混じっていたりします。

個人個人で行われていたであろうこの密かな楽しみですが、10年ほど前に名前が付けられ、子供の間で流行するようになりました。その名も「チリメンモンスター」。略して「チリモン」。モンスターと呼ぶにはあまりに小さい生き物ですが。

食材としてではなくチリモンとして売られていたちりめんじゃこを買う機会があったので、釣り人の視点で紹介したいと思います。

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道の駅でチリモンのパックをゲット

毎年恒例の焼き牡蠣食べ放題へ

1月末、我が家の恒例行事である焼き牡蠣食べ放題のために相生へ。場所は去年も記事にした「焼きがき大豊」です。

相生の焼がき大豊で焼牡蠣食べ放題 ついでに釣りも
ここ3年ぐらいのことでしょうか、我が家では冬の恒例行事として赤穂方面に牡蠣を食べに行くことにしています。 大阪から2時間圏内、西から岡山の日生、赤穂、相生と、牡蠣の名産地が並んでい...

この界隈には焼き牡蠣食べ放題のお店がたくさんありますが、ひたすら焼き牡蠣を食べることだけを目的にするならコストパフォーマンスが最高のお店といえます。

去年は90分コースで時間が余ったので今回は60分コース2,400円。ガンガン焼いてモリモリ食べてきました。今年の牡蠣は身も厚くプリプリで出来は良さそうです。ほらこれ、焼いても全然縮まない。

ガンガン食べて今年もバケツ一杯を達成。正直まだまだ食えたね。

食後は裏にある漁港で軽く30分ほど釣り。去年のタチウオ釣りで余ったキビナゴをエサに石畳で穴釣りです。

結果としてはボウズ。水面近くまで黒っぽい根魚が上がってくるのが見えましたが、2バイト2バラシ。まあ水温が一年で一番低いこの時期、アタリがあって魚の姿が見れただけでも良しとしましょう。

港の最奥にある水深の浅い石畳、かつ天気がよくて日射もあったので水温が高かったと思われます。ゆえに魚の活性も上がってアタリがあったのかも。冬場はこういう場所を探すといいかもしれません。

道の駅「あいおい白龍城」でチリモンを買う

お店がある坪根港を後にして道の駅「あいおい白龍城」へ。高速入り口までの道中にあるので車できたら必ず横を通ると思います。ここに寄りおみやげを物色。

なお、ここでも焼き牡蠣が食べられます。

野菜や海産物の販売所があり、奥の魚コーナーで「ちりめんモンスタ」と銘打ったパックが売られているのが目に付きました。

わざわざそう名乗っているだけあって、となりにある普通のちりめんじゃことは異物の量が桁違い。 値段は300円でいちおう食用らしいです。こりゃ面白いということで買って帰りました。

なお「チリメンモンスター」という名前はどこかが商標を取っているらしく、この商品のように他社は若干呼び方を変えて売るようですね。

チリモンを選別してレアチリモン探し

翌日、買ってきたチリモンを白い大皿に入れて選別開始。

チリモンという商品名といえど9割方はカタクチイワシ。 その中で明らかにイワシ類でない形や色をした生き物を抜き取っていきました。期待したほどたくさんの種類が確保できなかったというのが正直なところですが、今回見つけたチリモンを紹介していきます。

【チリモン01】シャコ

最初に小指サイズほどある大きなシャコが見つかりました。普通こんなのは混入しないだろうというビッグサイズ。

まあ、お店で買うときにこれが見えたんでこのパックを選んだんですが。

仮にシャコをみたことがないという人が居たら「なんか変な虫が入ってる!クレーム入れてやる!キーッ!」って気持ちになるのも理解できなくはないフォルム。

【チリモン02】コウイカ類

これもちりめんじゃこに混入してるにしては大きなイカ。

シリヤケイカかコウイカかモンゴウイカか分かりませんが、胴から目の間に伸びる突起があるのでコウイカの類っぽい。

【チリモン03】タチウオ

今回のパックにわりと多く入っていたひょろ長い魚。

アナゴやハモの可能性もありましたが、頭の形状と僅かに残った体の銀色から、我らがタチウオと断定できます。ほとんど親と同じ姿形ですね。ここからドラゴンサイズになるまでどれぐらの時間がかかるのでしょうか?

胃袋が赤く見えるので、このサイズのタチウオは甲殻類の幼生を食べていると思われます。

【チリモン04】アジ

尾びれから伸びるはっきりした側線はおそらくゼイゴ。そして伸縮自在と思われる大きな口。

ということでこれはアジですね。さすがにこのサイズだとマアジかマルアジか判別できませんがマアジっぽい気がする。これは普通に売られているちりめんの中でも意外とよく見かける常連チリモンです。生態的にイワシと近いから混入して当然といえば当然かも。

【チリモン05】何らかのイカ

これも常連チリモン。見たことある人は多いでしょう。

頭、もとい胴の横にあるヒダから察するに、おそらくミミイカじゃないかなと思います。いやもしかしたらタコかも。

【チリモン06】何らかのエビ

これも常連。エビであることに間違いは無いですが種類は不明。

【チリモン07】アミエビ

これもよく見る雑魚チリモン。サイズと形状から、サビキの撒きエサとしてお馴染みのアミエビ類だと思われます。

【チリモン08】甲殻類の幼生(ゾエア、メガロパ)

雑魚中の雑魚チリモン。ポケモンGOでいうところのポッポ級。ドラクエで言うところのスライム。

よく見かけるわりには知らない人も多いと思うんですが、これはエビやイカなど甲殻類の幼生。卵から孵化した直後の状態でゾエアとかメガロパとか呼ばれている形態です。ゾエアからメガロパの順に成長します。この写真のやつだとメガロパでしょうか。

ゾエアはもっと角が長かったり、親の形態とかけ離れています。適切かどうか分かりませんが人工衛星っぽいフォルム。これも虫っぽいんで嫌な人は嫌でしょうね。かといってクレームをつけるのは野暮だぜ。

おうちでできる生き物採集

今回はそれほど種類がいませんでしたが、他にも釣りでお馴染みの魚が混入していることがあります。今回みたいなチリモン用のちりめんじゃこじゃなくて普通にスーパーで買うようなちりめんじゃこにも。

いちばんよく見かけるのはエソです。親と違って白い体で体の側面に黒い斑点があります。斑点がマイワシっぽいけどエソです。

カワハギやアイゴを見つけたこともありました。その他にも見逃してる魚がたくさんあると思われます。

釣りではお目にかかれませんが、水族館で見るようなレアな生き物も。タツノオトシゴやヨウジウオなんかもたまに見かけます。

釣りをはじめ、なかなか外での遊びができないこのシーズン。生き物好きのご家族であれば、チリモンを使って家の中で生き物探しをしてみてはいかがでしょうか?まあ、生き物といってもカラッカラに干からびて死んでますが!

チリモン用のちりめんじゃこは通販でも買えるみたいです。

このカネ上という水産加工の会社ときしわだ自然資料館が火付け役となってチリモンが流行したみたいですね。

関連書籍もいろいろ出てるんでご参考に。

この記事は関西在住の釣り人が書きました

1978年大阪生まれ大阪育ち大阪在住。

家族共通の趣味を持つべく2014年に20年ぶりの釣りを再開。京阪神の海にて活動する小物ハンター。釣りの目的は現実逃避とおかずの確保。海は大きい、自分で釣った魚は美味しい。それでいい。

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