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サビキ仕掛けは再利用できる!ただし1回まで

釣りコラム

市販のサビキ仕掛け。

ピンキリですが高いものだと1セット400円近くします。特に0.5号~1号ぐらいの針が小さい仕掛けは値段が張りがち。たかが400円。されど400円。

サバに走られてぐちゃぐちゃに絡んだり、思わぬ大物で切れたり伸びたりした仕掛けなら諦めてそのまま捨てたほうがいいけど、豆アジの時期なら非力な小魚なのでキレイな状態で釣りを終えることも多いはず。

釣りが終わったあとにちょっとだけ手間をかければ、そのサビキ仕掛けは次回の釣りに再利用できます。セコイと思われるかもしれないけど、自分なりの再利用テクを紹介します。最大の敵は水分と塩分による針の錆。その対策を重点的に。

なお、ここで紹介する手順は関西式の下カゴサビキを想定しております。生粋の関西人やから、関東式の上カゴ事情はよう分からんねん。ほんまにほんまに。よう知らんけど。

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再利用の手順

おおまかな手順はこんなところ。

  1. いったん仕掛けをカゴに巻いておく
  2. カゴに巻いたまま水道水に浸して塩を抜く
  3. そのまま風通しのいいところで乾燥させる
  4. ダンボールなどに仕掛けを巻きなおす

[1]は釣り場で、後は家に帰って行いましょう。必要な道具は水道水を溜める容器(コップでいい)と段ボールの切れ端ぐらい。

[1]仕掛けをカゴにグルグル巻いておく

釣りを終えてサビキ仕掛けがキレイな状態なら、アミエビを入れるカゴに仕掛けをクルクル巻きとってしまいましょう。巻くときはリールから延びるラインに繋いだまま、ピンとラインを張った状態でカゴを回転させながら巻くとやりやすいですよ。

このとき、仕掛けとカゴはそのままスナップで接続しておきましょう。幹糸は上部に、針は少し離れた網目に引っ掛けるなど、それぞれの部位を分けて巻いておくと後々処理がし易いです。

釣り場に水道があるのならこの時点でさっと水洗いしておくとモアベター。

サビキ仕掛けのパッケージに仕掛けをセットし直そうとしている人を釣り場でみかけますが、あれはけっこう複雑だし水洗いもできないのでおすすめしません。

[2]カゴに巻いたまま水道水に浸して塩分と汚れを抜く

持ち帰ったら流水で洗うよりも、そのままドボンと水道水に漬けておいたほうが手間も掛からず塩分もしっかり抜けるのでおすすめ。カゴに仕掛けを巻くのはこの時にしっかり仕掛けが沈むからという目的もあったりします。

漬けておく時間は適当でいいと思うけど15分もあれば十分かと。塩分による針の錆は思いのほか進行が早いので、家に帰ったらなるべく早くやっておいたほうがいいです。

[3]そのまま風通しのいいところで乾燥させる

カゴを振るなどして軽く水分を切ったら風通しのいいところに置いて陰干しを。直射日光のほうが早く乾くだろうけど、仕掛けが痛みそうなのでオススメしません。まあ、あんまり細かいことが考えなくていいでしょうけど。

[4]ダンボールに仕掛けを巻きなおす

仕掛け巻きとして段ボールの切れ端を用意。段ボールの代わりに発砲スチロールという手段もあると思うけど、段ボールなら残った水分も吸収してくれるし、ペンでメモも残せるし、かさばらないし。もちろん釣具屋で売ってる仕掛け巻きを使っても問題ないです。

段ボールを適当な大きさに四角く切って、5mm間隔ぐらいで適当に切れ込みを入れる。切れ込みを入れるのは片方だけでオッケー。後々分かりやすいように、針のサイズとか使った日をメモっておくと後で役立ちます。

カゴから仕掛けを外し段ボールに巻き取っていきます。巻き取ると書きましたが、実際は針を片方に引っ掛け、幹糸を2つ折りにして切れ込みに挟んでいくことになります。こうしておくと、次回使うときに仕掛けを外しやすい。市販の仕掛けセットみたいに、引っ張ればスルスル抜けていくので、釣り場でも仕掛けの用意がスムーズになります。

裏から見るとこんな感じ。仕掛けを買ったときもこんな状態でパッケージに収まっているはず。幹糸はなるべく引っ張ってピンと張っておくのがコツです。

仕掛けが収まったら、ビニールに小分けしておくなどすると他の仕掛けとからまないのでオススメ。私はダイソーの台所用品売場にあるフリーザーバッグ(ジップロックもどき)を使っています。一番小さくてたくさん入っているサイズ。40枚ぐらい入ってたっけな?仕掛け以外にもエサを小分けしたりするのに使っていて、釣りには何かと役立ちます。

とはいえ再利用もほどほどに

さすがに何回も繰り返して使っていると劣化してきます。針の錆は防げても、ラインの透明感が無くなって白く濁ってきたら切れやすい状態なので捨ててしまいましょう。せっかく釣れたのにラインの劣化でバラすとかもったいないですしね。

針先の鈍りにも注意。爪先に突き立てて刺さらず滑るようなら交換の目安です。

あと、ハゲ皮に比べてスキンは劣化しやすい。子サバなんかでも15センチほどになると案外歯が鋭くてスキンをボロボロにしたり。そうなると食いも落ちるかもしれないので、せめて2~3回ぐらいの再利用が妥当でしょうか。

未使用でもスキンは劣化しやすいようです。商品の回転が少ないであろう釣具屋へ行くと、劣化して茶色っぽい色になったピンクスキンサビキを売ってたりする罠があるので、買うときにも要チェック。

ハゲ皮は乾いているとパリパリに縮れて劣化しているように見えますが、水につけると乾燥ワカメのようにしっとりと復活します。スキンに比べると断然強いし、あまり劣化しない印象があります。

以上でサビキ仕掛けの再利用テク紹介を終わります。つるセコ~

【蛇足】関西下カゴ関東上カゴ事情

狭いようで広い日本、同じ魚を釣るにも地方によって釣り方が違ってきます。一番顕著なのは、関西式の下カゴサビキと関東式の上カゴサビキではないでしょうか。

長年下カゴサビキに馴染んだ身としては、そもそも上カゴ式が実在しているのかと思うほど遠い存在です。関西の釣り場ではほとんど見かけたことは無いです。対象魚であるアジやイワシの生態が関西と関東でそれほど違っているとは思えないので、この差異はなんなんだろうとずっと不思議に思っていました。

個人的な見解ですが、ここで地域による気質の違いが一因ではないかという仮説を立てたい。

一般的に関西人は「いらち」と言われています。いらちは方言かもしれないので解説しておくと、せっかちとか気が短いとかいう意味です。

下カゴサビキはカゴが沈む過程もしくは竿をしゃくることで撒き餌が放出され、その撒き餌の煙幕の中をすぐさま仕掛けが通過する仕組みになっています。これは上カゴでパラパラと撒き餌を撒くより即効性があって非常に合理的なシステムだと思います。そこが関西人の気質に合致したのではないかと。

アホバカ分布図とかうどんのつゆの濃さみたいに、関西と関東の間でどこかに境界線が存在しているのでしょうか。中間地点ともいえる伊勢湾あたりではどうなってるの?誰か調べてくれないかなあ。