【釣行記】2016年のジャンボサヨリはここ!@平磯海づり公園[2016.01.30]

例年なら1月中にアジュール舞子へ回遊してくるはずのジャンボサヨリがなかなか姿を現しません。現地まで車で一時間ちょっとかかる遠方ゆえ、そうそう偵察に行けるわけでもなく、ネットで拾える情報だけでそう判断せざるを得ないのですが。

去年初めてアジュールでのジャンボサヨリ釣に挑戦したもののわずか2匹のみと悔しい結果だったので今年はリベンジしたかったんですが…自然が相手、こればっかりは仕方ない。

今年は1月に入ってもタチウオが釣れ続くぐらい水温が高かったからいろいろずれてるのかも?じゃあ2月に入ったぐらいに回ってくるのかな?いや12月には釣れてたみたいだしあれで終わりだったのかも?分からん!

やきもきしていたところ、1月20日前後ぐらいの時期に平磯海づり公園でサヨリが釣れていたという情報をいくつか目にしました。でも寒波前(この年の1/24前後は沖縄に雪が降るぐらいの強烈な寒波がきました)の情報だし平磯公式の釣果には掲載されていないからもうダメだろうなと諦めかけた金曜日の夜、改めて平磯公式の釣果を見ると『サヨリ』の文字が!

そういえばDYFCからもらった平磯の割引券が今年度中の期限!これは急いで行かないと!

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 朝イチでまずはメバル狙い

雨上がり ガラガラ平磯

7時の開園に合わせるべく息子を伴って自宅を出発。サヨリが回遊してこなかった場合を考え、道中のフィッシングマックス垂水店で根魚狙いのシラサエビを1杯分買ってから6時50分に平磯のゲートに到着しました。

ゲート前には車が3台。お、かなり先頭じゃない?と喜んでたら既に開園してたみたいで。料金を払い、カードを受け取って急いで釣り台に出たらもう竿を出している人が。とはいえ見える限りでは10組もいません。

昨日は低気圧の通過で一日雨が降り続き、ついさっきまでシトシトしてたので、今日は釣りを諦めた人が多いのかも。近くの川が増水したのか、海を覗くと濁りが入っていました。ちょっといやな予感。

メバルサビキに挑戦

7時頃に日の出のはずですが、曇り空のせいかまだ薄暗い。サヨリは明るくなってからだろうからまずはメバルを狙うことに。

釣り座として選んだのは中央付近にあるテトラの西側。常連さん風にいうと10番と11番の間と言えばいいのでしょうか。なんとなく根魚が居そうだし、潮は上げ潮で西に流れていたので、テトラで潮が淀んで釣りやすそうだったから。後でサヨリ釣りの際に実感しましたが、結果的にここを選んだのは正解でした。

前日に釣具を整理していたら船用のメバルサビキを発見。去年の春に翼港で試した仕掛けです。そのときは要領がつかめず早々に諦めたのですが、試しに平磯でもやってみるとしましょう。

7号のナスオモリをつけてテトラの先にキャスト。シャクリながら西流れの潮にのせつつ仕掛けを流す。無反応。3投目で根掛かりして仕掛けごとロスト。はい終了。おつかれっした。慣れないことはするもんじゃないね。

カゴ天秤仕掛けにチェンジ

続きまして、仕掛けをカゴ天秤仕掛けに。仕掛けは平磯のホームページに掲載されている仕掛けほぼそのままです。これね。

これでメバルを狙いつつサヨリも釣ろうって魂胆です。サヨリの口の大きさも考えて針は袖針の5号でハリスは1号を一ヒロ、ウキからカゴまでも一ヒロにしました。カゴにアミエビを詰めて、さし餌は赤アミ(生イキくん)。

さっきと同じくテトラの先にキャスト。が、平磯お馴染みの激流であっという間に西へ流されます。ダメだこりゃ。やっぱり平磯は難しい。まもなくテトラの影、潮が緩んでいる場所に放置状態に。同時にシラサエビをつけた胴突仕掛けも足元に垂らしますが、これも反応無し。やっぱり冬はアカンな、ちょっと休憩してトイレ行こ。

8時過ぎからサヨリタイム突入

カゴ天秤仕掛けに一匹目が

時刻は8時。

トイレから戻り休憩がてら近辺をブラブラ。隣に入っていた常連っぽいおっちゃんに話しかけられてので「ダメっすわ~」なんて話をしてると、どうやらおっちゃんもサヨリ狙いの様子。色々と情報をいただき、回ってきたら言いますねと自分の釣座に帰還。相変わらずウキに反応はないけど、ちょっくら餌のチェックでもすっかとカゴ天秤仕掛けを巻いたらググッと反応が。

お、メバルきた?と回収するとギューンと横に突っ走る。水面下に見えたのは銀色の長い魚体。サヨリですやん!しかも目測30cm級で大きめ。きたよーっと息子とおっちゃんに伝えるも足元でバラシ。でも確実に回遊してきている。

遠投仕掛けにチェンジ

一年前のアジュール舞子で、冬のサヨリはタナが深く動きが緩慢でアタリが出にくいと学んだので、カゴ天秤の8号オモリに8号ウキではしっかりアタリがとれないと判断。もう一本竿を出して仕掛けを遠投仕掛けに。ささめ針のシモリウキが2ついたやつ。

これにハリス1号一ヒロをとって袖針5号、狙いの棚に早く沈むよう針から50cmぐらい上に極小のガン玉を打ちました。

遠投仕掛けのキャストから取り込みまで

ふんわりキャスト

この遠投仕掛けを10m沖ぐらいにふわっとチョイ投げ。赤アミやサシアミだと柔らかくて針から外れやすいので優しくキャスト。

仕掛けの絡み防止対策に

仕掛けが絡まないよう着水寸前にスプールを手で押さえるなどしてラインの出るスピードを緩めます。スピニングリールの場合、この動作を専門用語でフェザリングというらしい。ベイトリールはサミング。自分はもうめんどくさくなって直接ラインを手でむんずと掴んで減速させてました。

ラインの出るスピードを弱めることで針が仕掛けより沖に着水するようにします。夏場のサヨリよりタナが深い分ハリスを大幅に長くとっており、そのまま着水するとほぼ確実に絡みます。なので絡み防止の必須動作。向かい風だとお手上げですが。

後でアメダス情報を確認すると、当日は5mぐらいの強い風が吹いていたみたい。でも北風だったので南面に面して北側に高い壁がある平磯では影響なし。仕掛けもノントラブルでした。

着水後のアクション

着水したらスーパーボール→ロケットカゴ→シモリウキがなるべく一直線になるようにラインを巻き取ってから、軽くシャクってカゴからアミエビをポロリさせます。

あとはラインを張り気味にしてアタリを待つ。しばらくアタリが無ければもう1回シャクることでアミエビポロリと同時につけ餌も動いて誘いになります。これの繰り返し。

アワセから取り込みまで

一投目からアタリがあったので軽く竿を立ててアワセ…掛かりました。左右どっちかにビューンと走りますが、慌てず常に糸を張ってテンションをかけるのを意識しつつ巻き取り。夏のサヨリと違ってあまりジャンプはしないようですね。

足元まできたら仕掛けギリギリまでラインを巻き取って繊細かつ大胆にポーンと抜き上げ。ハリスが細いのでタチウオみたいにパワーで抜き上げると切れちゃいます。特に平磯は海面まで距離があるので抜き上げるのもヒヤヒヤもんです。抜き上げたものの最後に赤いフェンスにぶつけてポロリすることも何度かありました。

1匹目のジャンボサヨリゲット

とりあえず一匹目のサヨリゲット。余裕の30cm超え。丸々太っててサンマみたい。毎投アタリはある感じでなかなか高活性です。いいぞ!

ちょうどテトラで潮が緩んでいる箇所だったからコマセもきいて釣りやすい。アミエビを撒いたら足元付近まで群れが寄ってくることがあったり。根魚狙いで選んだ釣座だったけど、サヨリ釣りに関しても結果オーライでした。

微妙なアタリ そしてつけ餌はイカOK

アタリはやっぱり分かりにくい

アタリは微妙で、基本的にはウキが僅かにポコポコ浮き沈みする程度。”疑わしきはとりあえずアワセろ!”をスローガンに、なんかおかしいなーと思ったら竿を立てて合わせることに。とはいえ鳥のクチバシのような形状で口の固いサヨリ、合わせ成功率もあんまり高くないです。針の掛かった箇所を確認すると、口ではなく喉の奥というパターンも多かった。居食いしてるんでしょうかね?

アタリは水平に出ることも多く、すーっと不自然な方向にウキが移動するパターンも。連玉ウキがここで真価を発揮するんだろうな。あんなデカイ魚体なのに、はっきりとウキが沈むということは殆ど無し。夏場のサヨリはウキを見ずとも波紋や手元への感触でアタリが取れたのに、やっぱり冬場は別の魚のようやね。

つけ餌はイカの切り身でもOK

エサは赤アミをメインでやりましたが、イカの切り身でもしっかり反応はありました。

ただ、サヨリも大きくなると歯が強くなるようで、数回アタリがあるとボロボロになっていることが。夏頃に比べるとあまりエサ持ちは良くない感じです。とはいえ、赤アミと比べたら断然強いので、ガンガン誘いをいれてアグレッシブに攻めることができるエサですね。

そこそこの釣果で満足

最終的に27cm~34cmが18匹

遠投仕掛けに変えてから順調に釣れ続け11時にひとまずサヨリ釣りを終了。毎投アタリがあったので結構釣ってる気でいたものの、3時間で最終的に18匹。でもほとんどが30cm超えなんでこれでも満足感があります。ずっしり重いぜ。

上手い人が集中してやればこの倍ぐらいはいけたでしょう。それぐらい群れが大きく湧いてる状態で、かつ高活性でした。当日サヨリ釣りをしていた人は少なく、見える範囲で私たちを含め3組ほど。コマセがきいてればもっともっと釣り易かったかも。

やや釣れにくくなってはいましたが、私が帰るお昼前までサヨリの群れは残っていました。

根魚は釣れなかったけど海は賑やか

11時になり基本時間の4時間を超えてしまったので、昼ごはんを食べつつシラサエビを使って1時間だけ根魚を狙うことに。今日はほとんどシラサエビを消費していません。

食堂でラーメンとカツ丼を頼んでテイクアウトし、釣り場に持って行って食べました。”外で食べるとなんでも美味いの法則”を加味しても、ここの食堂の料理は美味しかったです。釣り公園はこういうのがあるからいいな。エサも釣具も買えるし。

なお根魚は全然ダメ。アタリは多少あったものの釣り上げること無く終了。でも1月の終わりにも関わらず海は賑やか。アミエビを撒くとサヨリやウミタナゴが湧いてくる状態で、イワシの群れが通過することもあったり。

でっかいサヨリが20匹近く。こんな寒い時期にまとまって魚が釣れたんだから言うことなし。満ち足りた気持ちで帰路につきました。

やっぱりこの時期のサヨリは美味

脂がのってて最高です!

とにもかくにもまずは刺身ということで、帰宅後すぐに下処理。夏場のサヨリに比べてお腹周りの身がかなり分厚い。皮下脂肪たっぷりでいかにも脂のってますっていう感じ。刺身の皮をひくときも脂で滑ってやりにくかったし。

実際刺身はウマウマでございました。身がぷりぷりかつ濃厚な旨味。

余った刺身は昆布締めにして翌日。

刺身でひいた皮は竹串にまきつけて皮焼き。昆布締めは一晩で引き締まり、水分と引き換えに昆布の旨みたっぷり。もともとのサヨリの旨味と相まって旨みの洪水や!

何匹かはとっておいて一夜干しにします。軽く炙って食べよう。

ちなみにウミタナゴも釣れたので同じく一夜干し。ウミタナゴは水っぽい身だけど、干すといい感じに締まりますよ。外道だからとリリースせず、いい型だったら是非ご賞味を。

そうそう、刺身用に三枚におろして残った中骨も酒を振りかけてから干しました。これは骨せんべい用に冷凍して取っておきます。こんだけ脂がのってれば骨周りの身も美味いはず。

小さいサイズなら気にならないのですが、やはり30cmを超える場合は腹骨も取っておかないと口に残るので苦労して取り除きました。サヨリは腹腔が長いのでそぎ取るのが大変。とはいえ腹骨周りの身は一番脂がのった、焼肉でいえばカルビの部分。捨てるにはちょっともったいないので、集めてから包丁で叩いて骨を細かくし、生姜、塩、片栗粉を混ぜてつみれ状にしました。その日はちょうど蟹鍋だったので一緒に茹でたら、あっさり上品な感じの練り物になりました。

残るのは内臓と頭ですがこれは今回捨てました。頭もエラを取って干しておいたらいい出汁になるかもなあ、と気づいたのは捨てた後。今度機会があれば試してみよう。

サヨリは高級魚なのか?

相場を調べてみる

サヨリはこのサイズともなるとなかなか市場に出回らず、料亭なんかに回されると聞きます。高級魚扱いですね。

気になったので価格を調べてみました。昨年1月の東京市場での統計情報を確認すると、キロ当たり2,222円。高級魚として一般的に認識されているアコウと同レベルです。天然の真鯛が1,410円とあるので、これは高級魚といえるのでは?市場での取引価格なので、魚屋の店頭に並ぶとか料亭で食べるとかすればもっと高くなっているはず。

東京都中央卸売市場-統計情報検索結果

同じソース元に昨年一年の種類別平均価格データがあったので、関西の陸っぱりから釣れる海産物を抽出してベスト10にまとめました。やっぱりサヨリちゃん上位やないか。てか、1位の”めごち”って関西でいうところのテンコチやガッチョのことやんね?小さいから単価が上がるにしても意外な高評価。

出典:東京都中央卸売市場統計情報(平成27年1月~平成27年12月)

今回の釣果を価格に換算すると

今回は30cm級が18匹。下衆な考えですが、これを買ったとしたらいくらぐらいになるだろう?残念ながら今回は重量を計測していませんので、同じような魚体のサンマを参考に重量を推測し、おおよその市場価格を算出したいと思います。

だいたいお店で売られている30cmサイズのサンマが150g程度、同サイズのサヨリはクチバシ部分の長さもサイズに入れているのでそれより軽いはず。さらに脂のりもサンマには及ばないのでそれを差し引き、低めに見積もって100gとします。

単純計算して100g×18匹で1.8kg。キロ単価2,222円×1.8kgで市場取引価格約4,000円。ここから魚屋さんに卸されて小売りされたら…どんだけ利益を乗せるのか知りませんが、仮に利益率2割として…4,000円÷0.8で5,000円!やったぜ!だけど今回の釣りに掛かった諸費用(交通費食事代エサ代等含む)と照らし合わせたら…トントンぐらいか若干赤か…。まあそんなもんですよね~。

関西の陸っぱりからの釣りで元が取れるものといったら、今回のジャンボサヨリかタチウオぐらいでしょうか。普段そんなことは考えずに釣りをしてて、楽しければそれでいいんですけども。

釣った魚で元がとれるのか?というテーマで記事を書いていますので併せてごらんください。

そりゃ漁師も獲りにくるわけだ

釣りの最中、平磯のスタッフさんと話をする機会がありました。サヨリの釣果情報を出すと、その情報を見た漁師が付近で網をひくということがあって、いままであんまり情報を出していなかったみたいです。ちょうど私がいく前日と当日、翌日はサヨリの釣果情報を出していたので、週末に限っては情報解禁というところでしょうか。

ちょうどその場にフィッシングマックスの人も居合わせて、アジュールでもサヨリの釣果情報を出すと同じ状況になると聞きました。漁師さんは生活がかかった仕事、かたやこっちはただのレジャー。仕方ないっちゃ仕方ないんだけどねえ。

詳しい漁業ルールは知りませんが、平磯に関しては沖にあるブイの内側まで入ってきて操業することは基本的に無い様なので、岸に近いサヨリの群れが残ってると。アジュールは結構近くまで船が寄ってきて網をひいてることがありますが、あれもルール的にどうなんでしょうね。

2016年01月30日@平磯海づり公園釣果まとめ

冬で一番寒いこの時期に美味しい魚がどっさり釣れる、こんなラッキーなことはそうそうないです。サヨリは夏から秋の釣りものというイメージだけど、こんな寒い時期にも特定の箇所で釣れる。どんな回遊パターンになっているのか謎ですね。

もう2月。そして3月。一年で一番水温が低くて魚が釣れない時期がきてしまいました。この冬のサヨリが終わると、個人的に釣りは小休止というところです。たぶんね…(年末も同じようなこと書いてた気がする)

釣果情報

  • 釣行時間:2016年01月30日(06:50~11:40)
  • ポイント:平磯海づり公園
  • 天気:曇り
  • 気温:10度以下。日差しがなくて肌寒いが防寒対策をしていれば問題なし
  • :北風5m前後だけど地形的に影響なし
  • 自分の釣果:サヨリ×18、ウミタナゴ×2、メバル×1
  • 周囲の釣果:サヨリ、ウミタナゴ

料理方法

  • サヨリ:刺身、昆布締め、皮焼き、一夜干し、骨せんべい
  • ウミタナゴ:一夜干し
  • メバル:リリース

平磯海づり公園 釣り場場情報

公式サイトを参照してください。