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冬の大阪湾で釣れる魚 – 海釣りのオフシーズン到来 –

季節の釣りもの

冬の寒さに震える12月から2月。大阪湾ではどんな魚が釣れるのでしょうか?

大阪湾で海釣りを始めて9年の経験から、冬の釣りについて波止釣りの回遊魚を中心に解説します。

まだ秋の余韻を感じる12月から冬本番に移ろいでいくこの時期、海釣りもオフシーズンへと突入していくことになります。結論から書くと冬は年間で最も魚が釣れない季節です。


秋の大阪湾で釣れる魚

春の大阪湾で釣れる魚


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海水温から見る冬の大阪湾と釣果

海釣りの釣果は海水温と連動します。1年のうちで冬の時期はどんな状況にあるのか、大阪湾における海水温の変化を確認しながら見ていきましょう。

年間最低水温へと落ちていく

まずは大阪湾における冬の海水温をグラフで確認。

冬における大阪湾の平均水温
データ出典:気象庁ホームページ 沿岸域の海面水温情報 大阪湾

年をまたいでいるため分かりにくいですが、12月から翌年2月までの水温変化です。2月下旬の年間最低水温に向かって緩やかに下降していく時期になります。

冬は年間で最も魚が釣れない季節

水温が下がれば魚の活性が下がってエサを食べなくなる。だからエサでもルアーでも魚を釣ることが難しくなっていきます。

また回遊魚は水温が高い海域、つまりは南の海や水深が深いところに移動していきます。結果として秋まで魚が釣れていた場所にそもそも魚自体が姿を消している可能性が高くなります。

ガシラなどの根魚は冬が本番というイメージがあるかもしれませんし確かに低水温にも強い。しかし夏のほうが明らかによく釣れます。水温が下がり釣れる魚が減る中、最後まで釣れてくれる魚だからそういう扱いをうけがちなのかもしれません。

この傾向は12月、1月と季節が進むにつれて顕著になります。そして海水温が底をつく2月は大阪湾の海釣りにとって最悪の月です。冬にもできる釣りはありますが、基本的には海釣りのオフシーズンと認識しましょう。

ガシラ
ガシラなどの根魚は普通に夏のほうが釣れる

12月はまだ秋の余韻が残る

12月に入ると気温もぐっと下がり氷点下を記録する朝もでてきます。一方で海の中はまだにぎやか。

12月の水温は初夏と同じ水準

ここでさきほどのグラフを再掲します。12月の水温を見てください。

12月と5月の水温は近いレベル
データ出典:気象庁ホームページ 沿岸域の海面水温情報 大阪湾

左に視線をずらしていくと、おおよそ5月中旬から下旬と同じぐらいの水温だということが分かります。冬とはいえ、意外と高い印象ではないでしょうか。

秋の釣果がまだ期待できる

水は熱しにくく冷めにくいもの。12月といえば外気は完全に冬なのに水温はまだ下がりきっていないのです。水温が高いままということはまだ魚が釣れるということ。

つまり秋に釣れていた魚がまだ釣れる可能性を残しています。サビキで釣れていたアジやサバ、イワシなどの青魚、それを捕食するブリやサワラなどの青物が釣れるチャンスもじゅうぶんにあります。

マイワシの群れが漁港などの狭い範囲に大挙して押し寄せてお祭り騒ぎになるのも、この時期によくある現象。

近年の大阪湾では釣果が不安定ですが、タチウオもまだまだ釣れる時期です。

暖冬傾向ならチャンスは続く

しかし日に日に低下していく水温とともに、釣果も落ちていきます。さすがに秋のような大漁は期待できません。

一方で暖冬傾向であれば水温の低下も緩やかで釣果も持続します。温かい年末であれば、お正月のために大きな魚を釣りたいという希望が叶うかも。

1月はオフシーズンを受け入れるタイミング

お正月を過ぎるとさすがに冬本番を感じる日が多くなります。そろそろ海釣りには厳しい季節。

寒波の到来がとどめを刺す

1月は12月に比べて水温の低下ペース緩やかになります。とはいえ年間の最低気温までもうすぐ。

年末年始の水温傾向

少し古いデータですが、このグラフは年末年始付近における神戸近辺の海水温変化を年度ごとに比較したのものです。

年末年始付近の海水温比較
データ出典: 第五管区海上保安本部海洋情報部 神戸港の水温

年によって3~4度も差があったり、かなりばらつきがあることが分かります。

赤い線の2015年シーズンは暖冬傾向で1月中旬まで高い水温が維持され、年が明けてもタチウオが釣れ続いていました。暖冬ではなく平均的な水温の年でもサビキや青物の釣果がまだなんとか期待できます。マイワシの群れが押し寄せるチャンスもまだあります。

大寒波の到来は終了の合図

話を戻して暖冬だった2015年シーズン。暖かい年末年始だったものの、1月後半から沖縄に雪を降らせるほどの強烈な大寒波が襲来します。急降下する折れ線グラフを見て分かるように、これが一気に海水温を下げてしまったのです。それと同時にタチウオは姿を消し、海の中は嘘のように生命感が無くなりました。

そう、1月の寒波襲来は終わりの合図。諦めて釣りのオフシーズンを受け入れるタイミングです。

2月は海釣りをするのに最悪の月

はっきり書きましょう。2月の海釣りに何も期待してはいけません。希望は捨てましょう。

2月の海は無の海

9月あたりから下がり続けた海水温は、この2月にとうとう底をつきます。大阪湾だと10度前後。寒冬だと10度を下回ることも。

秋にはあれほどにぎやかだった堤防や釣り公園から嘘のように人が姿を消します。海を覗いてみましょう。そこに魚はいません。アミエビを撒いても澄んだ海に沈んでいくだけです。

この時期に釣れる魚がいるのも事実ですが、特に回遊魚に関してはどうやっても厳しいです。そしてこの傾向は3月も継続します。じっと我慢して春が来るのを待ちましょう。

オフシーズンにはオフシーズンの楽しみ方を

冬はどうやっても海釣りのオフシーズンです。仕方ありません。

この時期は次のシーズンに向けての準備期間と割り切るのもいいでしょう。新製品が発表されるとともにフィッシングショーも開催されます。今シーズンにはまった釣りをさらに深く楽しむために探求の時間を割くもよし、新しい釣りを始めるためのきっかけを探すもよし。秋に酷使した釣具のメンテナンスにいそしむのも有意義な時間です。

来たるべく新しいシーズンに向けて冬を楽しんでみてはいかがでしょうか。


秋の大阪湾で釣れる魚

春の大阪湾で釣れる魚


この記事は関西在住の釣り人が書きました

1978年大阪生まれ大阪育ち大阪在住。

家族共通の趣味を持つべく2014年に20年ぶりの釣りを再開。京阪神の海にて活動する小物ハンター。釣りの目的は現実逃避とおかずの確保。海は大きい、自分で釣った魚は美味しい。それでいい。

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