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関西ファミリーフィッシングの雑記帳

安く釣って美味しくいただく 大阪湾岸家族で楽しめる釣り情報

ヤゴのエサってどうすればいいの?お父さんのためのヤゴ飼育ガイド

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ゴールデンウィークも過ぎて日に日に夏へ近づいていく5月後半。

全国的にみれば多少時期は異なってくると思いますが、6月のプール開きを前にプール清掃が行われる時期です。

そんな初夏の時期、小学生のお子さんがいらっしゃるご家庭ではそのプール清掃の際に採取された「ヤゴ」を子どもが突然持って帰ってきて困ったという経験をされた方、まさに今それに直面されている方がいらっしゃるのではないでしょうか?今、全国の小学校では、「ヤゴ救出大作戦」と称しプール清掃で採取されたヤゴを各家庭で育てさせ、羽化させようというプロジェクトが流行しているようです。

幼少の頃は昆虫や魚の採集に明け暮れ、今は釣りを趣味としている私。それなりに生き物については詳しいつもりでしたが、突然息子が持ち帰ったヤゴを前に「で、これどうすんの?」とその場でフリーズ。しかしあれこれ試行錯誤してなんとか羽化にまでこぎつけました。

私と同じように突然ヤゴを育てると言われて困っているお父さんお母さんに向けて、ヤゴの飼育についてまとめたいと思います。

 「ヤゴ救出大作戦」とは?

昔は無かったプロジェクトだけど

私は1978年生まれのおっさんですが、子どもの頃には「ヤゴ救出大作戦」など聞いたこと無く、2016年の初夏に子どもがヤゴを持って帰ってくるまで知ることはありませんでした。自分達でプール清掃をすることも無かったし、ヤゴはゴミとして処分されていたか、あるいはそのまま排水溝に流されていたのかもしれません。

ネット上の記事を観測する限り、どうも2000年代前半には始まっていてその後各地に広まっていったようですね。どこかの機関や団体が主導しているのか、なんらかのガイドライン的なものがあるのかは分かりません。ともあれ、子どもが生き物との触れ合う機会を設けて命の尊さ美しさを教えてあげられるいいプロジェクトだと思います。

私が子どものころは魚やヤゴを獲れる用水路などはそこかしこにありました。でも今は高い柵で囲われていたりして気軽に近づける水辺がどんどん減っています。それ自体安全を考慮してのことなので否定はしませんが生き物好きとして残念ではあります。

やるからにはぜひとも羽化を成功させてほしい

ヤゴに限らず虫の羽化というのは神秘的で美しいもの。サナギあるいは幼虫から、全く姿形が異なる生物が現れる様子は、大きな感動を与えてくれます。もちろん子どもにとっても強く記憶に刻まれる光景であることでしょう。だからぜひとも羽化を成功させて欲しい、その一心でこの記事を書くに至りました。

そしてその美しさと裏腹に、羽化に失敗したときのビジュアルはけっこうショッキングです。殻から出てこれないまま体が乾いて固まってしまった、落下や落水をして体の一部が伸びきらないままになってしまった、そんな風に何らかの原因で羽化に失敗することがあります。あえてそういう表現をしますが、召喚に失敗したモンスターのようなビジュアルといえば伝わるでしょうか。私はセミの羽化失敗を子どものころに見て若干のトラウマになっています。

そうなるとそもそも動けなかったりエサを捕食できなかったり、異形の姿をしたままただ死を待つのみの存在となります。 これは自然界でもいくらかの確率で起こり得ることなので仕方がないのですが、なるべくその確率は下げたい。だからそこにもポイントを置いて記事を書きます。

とはいえ羽化に失敗すること、それもまた子どもにとっては経験の一つです。そうなったらそうなったで、ちゃんと子どもをフォローしてあげてください。

ヤゴを持ち帰って来たその日の対応について

塩素を抜いた水を用意しておく

環境的にタフなヤゴではありますが、塩素を抜いた水道水で飼育するにこしたことはありません。

家で魚を飼っているようなご家庭には塩素を中和するカルキ抜きを常備されていると思いますが、なければとりあえずバケツなどに水を汲んで一日太陽光にさらし塩素を抜いた水を用意しておきましょう。バケツ1杯あれば羽化まで十分な量が確保できます。 

エーハイム フォーインワン(4in1) 500ml

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 ただちにエサをやらなくてもとりあえず大丈夫

そのヤゴの状態にもよるでしょうが、基本的には2~3日エサをやらなくても大丈夫だと思います。あわてず翌日以降に準備できるようにしておきましょう。エサについては後述します。

ヤゴは共食いをするので、数を減らしたくなければ早めに用意してあげたほうがいいです。まあエサが潤沢にあっても共食いするときはしちゃいますけど。

ブクブクは必須ではない

ヤゴは水中に溶け込んだ酸素を取り込んで呼吸をします。トンボの幼虫であるヤゴの段階ではいわゆるエラ呼吸をする生き物。エラはどこにあるかというと体内の直腸にあるようで、お尻から水を出し入れして酸素を取り入れます。

そうなるとエアレーション、いわゆるブクブクが必要だと思うかもしれませんが、水の流れが無いプールで獲れるような種類のヤゴの飼育においては無くても大丈夫です。念のため光合成で酸素を供給できる水草などあれば安心ですがこれも必須ではありません。

最後まで面倒をみるよう子どもに話しておく

熱中してしまうと子どもそっちのけで親が飼育してしまうような状態になるかもしれませんが、主役はもちろん子どもです。大人はあくまでフォローの立場。環境を整えてあげたらあとは子どもに日々の世話を任せましょう。後ろから見守ってあげてください。後述しますが、ヤゴの飼育でいちばん大変なのはヤサやりです。エサの調達やエサやりは根気がいる作業です。

きっちり最後まで世話をすることを話しましょう。

ヤゴはどれぐらいの期間でトンボに羽化するのか

いつまでヤゴの世話やエサの調達をしないといけないのか?

これはヤゴの個体によってまちまちですが概ね一ヶ月以内を目安にすればいいと思います。早いヤゴだと一週間以内に羽化して旅立っていくものもいます。なんにしろ期間限定の飼育なのでゴールがあります。それは案外近いかもしれません。

羽化の直前になるとこうやって水面から出てきて木によじ登ったりするようになります。同時にエサをとらなくなります。

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ヤゴの種類というかトンボの種類にもよりますが、羽化の時間帯は基本的に夜間の暗い時間に始まります。その場合、朝方には体が乾いてトンボにになっているはずです。なのでなかなか羽化の一部始終を見届けるのは難しかったり。

私たちが飼っていたヤゴのうち一匹は都合よく早朝に羽化したようで、起きた時には殻から出て羽を伸ばしている最中でした。

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子どもが帰宅するころにはすっかり乾いてカーテンに捕まっていたそうです。

もう一匹飼っていたヤゴは夜間のうちに羽化を完了させたようで、朝見たときはもぬけの殻状態でした。同じ種類でも個体差がありそうですね。

ヤゴにはどんなエサをどうやってあげるのか?

ヤゴは 基本的に活きエサしか食べない

困ったことにヤゴは、基本的に「活きて動いているエサ」しか食べてくれません。

ヤゴの飼育環境を整えるのはお金も場所も掛からず簡単なんですが、このエサの用意が最も大変です。これが上手くいかずにヤゴを死なせてしまう家庭も多いはず。

 上手くやれば死んだ状態のエサも食べてくれますが、金魚にエサをやるように簡単にはいきません。

 ベストな選択肢は「活きた赤虫」

もっとも確実に食べてくれるエサは活きた赤虫です。ミミズような見た目で体長1センチぐらいの小さな虫。

赤虫は川や池などの淡水で釣りをする際にポピュラーなエサなので、近所に釣りエサを売っているところがあれば簡単に入手できると思います。冷蔵庫に保存されていて、価格は200~300円ぐらいで数十匹入ってます。

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 やはり6月ぐらいになると釣具屋にも問い合わせが多くなるようです。

ピンセットなどでつまんでヤゴの近くに放ってやれば、お腹のすいたヤゴであれば確実に食いつくと思います。

一パックで十分に羽化までもっていける量が入ってますが、きっちり冷蔵庫で保存しても赤虫は一ヶ月も生きられません。なので飼育が長引くなら何回か買い足さないといけないかもしれません。コストパフォーマンス的には悪い。あと冷蔵庫に虫を入れるということに抵抗がある人もいるでしょう。

ちなみにこの赤虫というのは蚊の幼虫。ユスリカという種類の蚊で、万が一放っておいて蚊になったとしても人を刺すタイプの蚊ではありません。よく川原や運動場なんかで遊んでいると頭の上に群れて「蚊柱」を作るあの虫です。

冷凍や乾燥の赤虫など

熱帯魚などを飼う人にはおなじみかもしれませんが、冷凍された赤虫やイトミミズをも食べます。同じく乾燥させた赤虫やイトミミズをエサにでき、いずれもペットショップで手に入ります。値段もたいして高くないはずですし、一つ買えば羽化まで十分に足りますし保存もききます。 

ヒカリ (Hikari) 乾燥赤虫 徳用 22g

ヒカリ (Hikari) 乾燥赤虫 徳用 22g

 
フレッシュ赤虫 100g×10枚

フレッシュ赤虫 100g×10枚

 

じゃあコストパフォーマンスがいいかというと一概にそうとも言えず。

先述の通りヤゴは活きたエサしか食べません。しかし冷凍させたり乾燥させたりしていればもちろん死んでいます。解凍しても生き返りませんし水で戻しても生き返りません。だから動きません。

じゃあどうするかというと活きているように見せかける必要があります。具体的にはピンセットでつまんでヤゴの前でユラユラさせてヤゴの食い気を誘う必要が。釣り、とりわけルアーフィッシングをするひとにはリアクションバイトと言えば分かるはず。

でも正直言ってこれはかなり難しくて根気がいります。もうピンセットをヤゴの前にもってきただけでヤゴに警戒され逃げられることが常。それでも根気よくエサを動かし続けて食うか食わないかはそのとき次第みたいな感じ。

ヤゴ飼育について書かれている他のページを見るとすごく簡単なことのように書かれていたので、エサやりについて甘く見ていたら難しいのなんの。

なので活きた赤虫が手に入るのであればそれを選択するのをおすすめします。

その他に有効なエサ

その他私が試して成功したエサを挙げます。

生まれたてとおぼしき小さくて細いミミズであれば食べてくれます。釣りエサにつかうような太さのミミズだとヤゴが怯えて食べてくれません。

あと食べてくれたのは小さなヤゴ。弱弱しいイトトンボのヤゴは食べました。いずれも売っているものではないので自分で獲りにいかないといけませんけど。

小さな魚も食べるかな?と思って川で採取した何かの稚魚を入れておきましたが、ヤゴがいわゆるアカネ系の小さいものだったので食べてくれませんでした。ギンヤンマなんかのヤゴだと大きいのでメダカサイズの魚ぐらいは食べると思います。

ヤゴはどんな入れ物で飼えばいいのか

側面がツルツルした素材の水槽など

2匹程度であればヤゴを飼う容器は百均で売ってるような小さなプラスチック水槽で問題ありません。こういうやつ。 安モンでいいですよ。

マルカン プラケースワイドビューBL(大) PW-04BL

マルカン プラケースワイドビューBL(大) PW-04BL

 

 ある程度の大きさと深さがあって水が漏れない容器ならぶっちゃけなんでもいいと思いますが、かならず側面がツルツルした素材の容器を選びましょう。そうしないと羽化のときにどんどん側面を登っていってしまい水槽から脱走、水槽から離れた場所で羽化したり、適当な場所をヤゴが見つけられない場合は羽化に失敗してしまいます。

冷凍食品が入っているような発泡スチロールの容器は魚やエビの飼育にぴったりなんですが、上記の理由でヤゴの飼育にはおすすめしません。

またヤゴは共食いしますので、たくさん育てたいのであればそれ相応の大きな水槽が必要です。水槽の設置は屋内でも屋外でもいいですが、長い時間直射日光が当たる場所は避けましょう。

買うのがもったいないなら2Lペットボトルでも

わざわざ水槽を買うのも勿体無いなということであれば、ミネラルウォーターが入っているような四角型の2Lペットボトルを使うこともできます。

ヤゴの飼育について調べると、2Lペットボトルを横に倒した状態で側面を切り抜いて水槽にするアイデアを良く見ますしそれでもいいと思います。しかしそれだと羽化に使う木の棒などが水槽の外にはみ出てしまい、そこからヤゴが転落や脱走をして羽化に失敗することがあります。低い確率なのかもしれませんが、私は実際に経験しました。

なのでペットボトルを使うのであれば真ん中あたりで横に真っ二つに切って、ペットボトルを立てた状態で水槽にするのもおすすめです。それだと羽化用の木の棒なども水槽からはみ出ずに設置できるはずです。1匹か2匹ぐらいしか飼えませんけど。

ヤゴにはどんな飼育環境を作ればいいのか?

全体としてはこんな感じ

実際の写真が用意できればよかったのですが、前回は撮影しておらず、今年はシーズンがまだなのでこちらで代用させてください。小学生に大人気のマインクラフトで作りました。上から見るとこんな感じ。

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これじゃ余計分かりにくいという意見もあるかと思いますが気にせずこのまま続けますよ。水槽の中身も見ていきましょう。 

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リアリティに欠ける点は気にしないで。あくまで雰囲気。それがマインクラフト。これでも作るのに一時間ぐらいかかったんだぜ。

ではひとつつずつ補足していきます。

羽化用のとまり木

ヤゴの羽化を成功させるために絶対必要です。割り箸でも構いませんし、その辺で拾った木の枝でもいいです。とにかくヤゴがしっかり登れる素材であれば。

ヤゴが羽化前になれば自然とこの高い場所を見つけて登ってきます。その際、ヤゴの体重で倒れてしまわないようしっかり固定するのが大変重要です。石で囲って固定したり、上の参考画像とは違って水槽の角にもたれかけさせるなどするとより安心。また脱走防止と羽化の失敗を避けるために、とまり木の先端が水槽からはみ出ないようにしておくと安心です。なのである程度深さのある水槽がベター。

この木につかまってヤゴが羽化するというイメージをしっかりもって、少なくとも水面から木の先端までヤゴの体長以上の長さがあるか、余裕を持って羽化できるか確認しましょう。

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身を隠すための石を用意

自然の状態では、ヤゴは石の下に隠れたりして生きています。同じように石などで隠れる場所を作ってあげましょう。

水草があればなお良し

なくても大丈夫ですが、あれば酸素の供給と若干の水質改善効果を期待できます。わざわざ買ってまで用意する必要はありません。身近にあればよりいいということで。

砂利があればいいけど必須ではない

水草と同様に無くても大丈夫ですが、とまり木の固定用として底にしいておくと安心です。水替えの手間が増えるので無きゃ無いで問題ないです。

水はほどほどの量で

水はヤゴの体高の4倍程度あれば十分、魚を飼うわけではないのでそれほど必要ありません。ヤゴが羽化するのに十分なスペースが確保できるよう水の高さを調節しましょう。

水が汚れてきているようであればその都度塩素を抜いた水に交換しましょう。

蓋は必要?

羽化したヤゴ、もといトンボが掴まれるような網素材になった蓋であれば蓋をしておいたほうがいいと思います。せっかく羽化させたのに飛び去ってしまっていて、残されたのは抜け殻のみ。文字通りもぬけの殻というのは結末として悲しいので。

トンボがとまれないようなツルツルした素材だと羽化したトンボが水没しかねないので避けたほうがいいでしょう。

蓋をすることでヤゴが羽化するスペースが圧迫されるようならあえて蓋をする必要はありません。

ヤゴの飼育まとめ

ざっくりではありますが、私が実際にヤゴを育てて羽化させた経験を元に記事をまとめました。

最初にも書きましたが、トンボに限らず虫の羽化というのは神秘的で美しい光景です。見た事が無いという人がいれば是非観てほしいし、子どもにもみせてあげてほしい。

それにヤゴの飼育は子どもに達成感を感じさせてあげるのにうってつけ。飼育という過程の先に羽化という明確なゴールがあるので、他の虫や生き物を飼うよりもそれは大きいと思います。

この初夏に子どもがヤゴを持って帰ってきたら、それはチャンスだと思って是非挑戦してみてください。

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このヤゴ飼育がきっかけで川エビの飼育もやったので、興味がございましたらご覧ください。