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手返しの良さ抜群!「がまかつ つらぬき太刀魚仕掛」でウキ釣り釣果アップ

大阪湾岸の海釣りにおける秋の風物詩タチウオ釣り。

テンヤでの引き釣りやルアーを使ったワインドなど、様々なアプローチで狙えるのが人気の理由のひとつ。そんな数あるタチウオ釣りの中でも、太陽が沈んでどっぷり暗くなってから本領を発揮するのがウキ釣りです。赤白黄、色とりどりの電気ウキが海面を彩り、この時期ならではの風情を感じます。

タチウオのウキ釣りはアタリがあってもあわてずじっくり待たなければいけません。ウキが沈んでるんだからアワセたい…でもまだ我慢。竿先がグッと引きこまれるまで我慢。

ウキ釣りにおけるタチウオとのやりとりはとても緊張感があります。アタリがあってからじっくり待つ”静”からアワセにかかる”動”への転換は脳から変な汁が出そうなほど気持ち良いい!ウキ釣りにはワインドや引き釣りとは違う魅力があります。

関西にある釣具屋のタチウオコーナーへ行くと、単にウキ釣りと言っても多種多様なし掛けが陳列されています。どれを選べばいいんだろうか?

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ウキ釣り全般についてはこちらの記事を

 今ご覧いただいている記事ではタチウオのウキ釣りで使うおすすめの仕掛けを紹介しますが、タチウオのウキ釣り全般について興味のある方はこの記事をご覧ください。

タチウオのウキ釣りにはどんな道具が必要か、仕掛けを投入したあとはどうすればいいかなど、タチウオのウキ釣りについて概要をまとめています。

今から紹介する仕掛けは、そんなウキ釣りで特に初心者におすすめする仕掛けです。

 ウキ釣りはどんな仕掛けを使ってる?

自作の仕掛け?市販の仕掛け?

ウキから下の仕掛け、厳密にいうならオモリより下の仕掛け、みなさんはどんなのを使ってますか?ベテランの方なら自作されている方も多いかもしれませんが、このページにたどり着いた方は市販の仕掛けを使っている人がほとんどだと思われます。

一本針、二本針、ワイヤーハリスの仕掛け、保護パイプがついたフロロハリスの仕掛け、各釣具メーカーから様々なタイプの仕掛けが市販されて秋の釣具屋を賑わしています。電気ウキを含めウキ釣りに必要な仕掛けが全てセットになったお手軽なスターターキット的なものも売られています。

選択肢が多すぎて混乱した

初めてタチウオのウキ釣りを始めようと思い立った2014年。さあやるぞと釣具屋のタチウオコーナーに前に立ったものの、あれだけ多種多様だと何を選べばいいのかさっぱり分からなくて混乱しました。

迷った末、その中で一番シンプルに感じた仕掛けを手に取りレジへ。そして数年経った今もその仕掛けを使い続けています。

それがこれ。

がまかつの「つらぬきタチウオ仕掛け」

シンプルな2本針仕掛け

その仕掛けとは、がまかつが販売している「つらぬきタチウオ仕掛け」。

基本構造は2本の針が船のイカリのような形で背中合わせに組み合わされただけのシンプルな仕掛けです。

1つの仕掛けでハリスが2本3本あったり、上下2段の針があったり、とかく複雑になりやすいタチウオの仕掛けの中にあって一際シンプルです。

「ノーマル」「喰い渋り」「ななめ」の3タイプ

この仕掛けには3つのバリエーションがあり、それぞれ針のサイズが3~6号で展開されています。ひとつづつ見ていきましょう。

ノーマルタイプ(仮称)

まずはノーマル。ノーマルという商品名ではありませんが、これが基本っぽいので便宜上ここではそう呼ぶことにします。一般的なタチウオ仕掛けと同様にハリスがワイヤーになっていて、鋭いタチウオの歯でも切られにくい仕掛けです。

喰い渋りタイプ

ノーマル版のワイヤーハリスがフロロカーボンハリスになったもの。ハリスの一部は透明パイプで保護されているので、ワイヤーには数段劣るものの切られにくい構造になっています。それに加えてノーマル版よりハリスが10cm長くとられています。

喰い渋り、つまりタチウオは居るけどエサに食いつきにくい状況。そんなときに透明で長いハリスが警戒心が薄める効果を発揮するというわけです。

喰いが良かろうが悪かろうが警戒心がとけるならそっちのほうがいいわけで、私は基本的にこれを使い、予備としてノーマル版を携行しています。海が近くて頻繁に竿を出せるならいいですが、海から遠い私は貴重なチャンスを逃したくないわけで。

ただどうしてもワイヤーに比べたらタチウオの歯で仕掛けがいたみやすく、場合によっては頻繁に交換しなければいけないデメリットもあります。下手すると1回タチウオを掛けただけでズタズタにされる場合も。 特に針が飲み込まれた場合。

 ななめタイプ

サイズの異なる針が組み合わされて、結果的に餌がななめにセットできるというもの。これは使ったことがないのでノーコメント。餌は水平姿勢がいいとかななめがいいとか、はたまた垂直がいいとか、一体どれを信じたらいいの? 初心者を混乱させないで!

オールインワンセットもあるけど

ウキまでついたフルセットの商品もあるみたいですが、見る限りウキはケミホタルをウキのトップに差し込んで使うタイプみたいですね。

何回もタチウオ釣りに行くつもりならおすすめしません。電気ウキを別に買ったほうがケミホタルを買い足すより安上がりだし視認性も高いです。初めてタチウオ釣りをするけど今後続けるかどうか分からない、お試しでタチウオ釣りをする人であればお手軽でいいかもしれませんが。

 

仕掛けのキモは独特のハリス止めにあり

サルカン ハリス止め ハリス付き針の3点セット

仕掛けの内容を細かく見ていきましょう。

仕掛けはサルカン、ハリス止め、ハリス付きの針がセットになっています。サルカンより上はリールから出るラインを結んでウキやオモリ、ケミホタルをセット。通常のウキ釣り仕掛けと同様ですね。

サルカンは小さめじゃないと使えないかも

サルカンは何の変哲もないサルカン。釣具屋ではローリングスイベルとかいう、まるで必殺技のような名前で売られてるやつ。小さめのサルカンじゃないとなかなかハリス止めに通せないので、サイズだけ注意すれば標準で付属しているもの以外も使えます。

釣具屋でサルカンを買い足す際は同じサイズを選びましょう。

ヘアピンのようなハリス止め

この仕掛けで特徴的なのがハリス止め。

ハリス止めと聞くと小物釣りでハリスを挟んで固定する小さいパーツを想像するかもしれませんが、これは見ての通りヘアピンのような構造でハリスとサルカンを引っ掛けて連結する仕組み。同時にこれが餌を針付けするために餌をつらぬく器具となります。この仕掛けはこのパーツがキモとなります。これが「つらぬき仕掛け」がつらぬきたる所以です。

ハリス付き針

ハリスは前述の通りノーマル版と喰い渋り版で素材が異なります。それぞれハリスの長さが異なり、喰い渋りのほうが若干長い。そもそも喰い渋り版もちょっと短い気がします。願わくばもうちょっと長くすればより警戒心が解けるのではと思うのですが。どうでしょう、がまかつさん。

ちなみに針自体はカン付きのチヌ針が使われているようです。

で、参考程度にウキまで組み上げるた全体像はこんな感じ。

サルカンから上を順にゴム管付き中通しオモリ、ケミホタル(50mm)、からまん棒、シモリ玉、ウキスイベルと電気ウキ、シモリ玉、ウキ止め糸。ちょっとパーツの間隔を詰めすぎなので実際はもっと広げてください。

餌の付け方はカンタン!グサ!っと刺してつらぬくだけ

実際にやってみよう

それでは実際に順を追ってキビナゴを取り付けてみたいのでお付き合いください。なお、テスト用にちょっと小さめのキビナゴを使っていますが、実際はもうちょっと大きいほうがいいと思います。予めそこを踏まえてご覧いただければ。

なおキビナゴは釣具屋やエサ屋で買う以外にも、スーパーの魚売場なんかで手に入ったりします。自分で塩締めするとエサ持ちがよくて使いやすいですよ。

ハリス止めをサルカンから外す

まず、ハリス止めに引っ掛けられたサルカンを外します。仕掛けや餌の交換はラインを結び直さずともこれだけで済むのでカンタン。手返しの良さはここに秘訣あり。

つらぬく位置を検討する

そしてハリス止めをキビナゴのお腹付近にあてがって位置決め。針付けしたときバランスよく水平になる重心を自分で探してみましょう。腹ビレの手前ぐらいが目安です。

つらぬく

そしていよいよつらぬきます。きっちり中心に刺せた場合は途中で背骨にぶつかるはず。左右どちらかによけて背骨を避け背中へつらぬきましょう。

そのまま真っ直ぐつらぬいてハリス部分へ。

ハリス上を移動させる

ハリスの部分をスルスルと移動。ちょっと内蔵がついてきたりするが気にしない気にしない。

喰い渋りフロロハリス仕様の場合、保護パイプがあって山切加工してあるからそこでもつらぬいて、針のチモト付近までさらにスルスル。

2本の針をお腹に刺す

お腹の前後を2本の腕で抱えるように、キビナゴのお腹に2本針を刺す。

一説にはタチウオは小魚のお腹から喰いはじめるという習性があるらしく。それが事実ならこの「お腹に針を刺す」という針付け方法はとても理にかなっています。他のタチウオ仕掛でお腹に針付けするという処理はあまり見たことがないので、そういう視点でも他の仕掛けと異なりますね。

これで完了。やっぱりキビナゴが小さすぎて針先が出ちゃってるな。時間が経つとお腹部分が破れてきやすいので、仕掛けを打ち返す際には都度チェックをオススメ。

キビナゴを手開きで刺身にしたことがある人なら分かると思いますが、キビナゴの身は背骨を中心にして爪を差し込むだけで身をカンタンに左右に分けることが出来ます。プリプリの身なのでキレイにふたつに割れます。なので針先もちょっと中心を外して身に刺したほうが餌持ちはいいかもしれないです。

手返し良くするにはスペアの仕掛けが必須

ごめん嘘ついてました

ここまで散々手返しがいい仕掛けと書いてきましたが…実は嘘です。すいません、今謝っておきます。

そして今更だけど「そもそも手返しって何やねん?」という方がいるかもしれないので言葉の意味を補足しておきます。

手返しとは魚が釣れるあるいは餌がとられるなどして仕掛けを手元に回収したした際、どれだけ早く仕掛けを再投入できるかという意味合いの釣り用語です。手返しが良いとは再投入までに必要な時間が短いということ。

2本針がガッチリとフッキングするので針外しが困難になる

この仕掛けでタチウオを掛けた場合、いやこの仕掛に限らないんでしょうけど、針が口元ではなく喉奥にガッチリとフッキングする場合が多々あります。プライヤーを使ったとしても、ただでさえ危険なタチウオの口に手を入れないと針が外せない状態。

タチウオは魚を喉の奥に丸々飲み込む喰い方をするらしく、こんな感じで「針どこやねん?」状態になったり。

※口から白い保護パイプが見えてるけどキビナゴを丸々飲み込んで針は喉の奥にある状態

鰓蓋から手を入れて鰓から針外しすることもできるけどそれはそれで結構大変。タチウオは歯だけではなくエラにもトゲトゲがあります。たぶん魚を丸呑みするのにこのトゲトゲが都合いいんでしょう。歯ほど鋭利じゃないけど、ここでも怪我をする可能性があります。

飲み込まないパターンでも硬い口元に2本針がしっかりかかると、プライヤーを使って力をいれてもなかなか外れません。この仕掛で狙い通りキビナゴのお腹にタチウオがかじりつくというパターンがハマるとこうなります。押しても引いても針が外れなくて難儀。ただしかなりバレ難い、つまり針が外れて逃げられる可能性が低くなるので安心ではあるけども。

※下アゴ(このタチウオは上下逆になってます)に2本針がガッチリ刺さった状態で押しても引いても抜けず

時合いが到来している最中にこんな感じのタチウオから針を外すのはかなりのタイムロスだし、かといって慌ててケガをすることも避けたい。ゆえに手返しが悪い仕掛けと言わざるを得ない…

ただしそれは仕掛けを1セットのみしか用意していない場合に限ります。

ハリス止めを追加購入して餌付きスペア仕掛けを作っておこう

じゃあどうすればいいかというと、予め餌を針付けしたスペアの仕掛けをいくつか用意しておけば問題なし。

スペアはハリスとハリス止め、そして予め餌もセットしておきます。サルカンはリールから出るラインにつけたままでOK。タチウオが釣れたり餌がボロボロになったらハリス止めをサルカンから外してスペアをセットするだけ。

ウキ釣り一本なら時合いでも多少は竿から手を離せる時間もあるだろうから、その間を利用して餌を付け直したりタチウオの口から針を外せばOK。なんなら針は付けたままクーラーに入れて持ち帰り、台所で針を外してもいいです。

セットには替え針が3セット入っていますが、ハリス止めは1本しか入っていません。ただしこのハリス止めは5本入りを追加購入でき、 替え針も追加購入可能です。

10月~11月のタチウオ釣りハイシーズンになると売り切れる場合も出てくるので、必要なら早めの購入をオススメ。実際この記事を書いている10月下旬時点でAmazonの在庫はほぼ無い状況。でもまあ1,000円以下の小物なら釣具屋の方が安いし在庫も豊富なので、お店で買えるならAmazonでの購入はオススメしません。Amazonは仕掛け類の価格も高い。リールや竿は安い場合が多いけどね。

船釣りはともかく、陸からのタチウオ釣り関連商品はシーズン中にその年の生産を終了したりするから早めに用意しておいたほうが安心です。

釣れたあとの仕掛けの点検はしっかりと

私はフロロハリスの喰い渋り版を常用していますが、保護パイプがあるとはいえこのパイプはたぶんナイロン製だと思うので切られるときはスパッと切られます。

幸いにしてまだハリスまで切られたことはないけど、一度タチウオを釣り上げると保護パイプがズタズタになっていたり、カッターで切ったように切れ込みが入っていたりすることが。

もう一度ピンポイントで同じ箇所にタチウオの歯が当たるということはそうそうないと思うけど、これが原因でバラしたら悔しいのでこうなったら潔く捨てて交換しましょう。

釣れたりアタリがあって餌が取られたりした後は、ハリス部分を指で触って異常がないか確認しておく。問題なければそのまま使うし、きれいに真水で洗って次の釣行に再利用できます。

実は他の仕掛けを使ったことがない…

と、ここまで偉そうに書いてきましたが、引き釣りのテンヤは別として実はこれ以外のタチウオのウキ釣り仕掛けを使ったことがなかったりします。

ゆえに他との比較ができません。ただ、手に馴染んだらそれが自分にとって最高の道具だと思うので、たぶんこれからもこの仕掛けを使い続けることかと思います。スペアがあることを考えるとコストパフォーマンスもいいし。

20年前に多少やったことがあるとはいえ、私はタチウオ釣りを再開してまだ数年のひよっこなので初心者同然。そんな初心者である私がそれなりに使いこなしてそれなりに釣果もあげられているわけで。

というわけで、初心者がまず最初に選ぶタチウオのウキ釣り仕掛けとして候補に選んでもらえたらと思います。