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関西ファミリーフィッシングの雑記帳

安く釣って美味しくいただく 大阪湾岸家族で楽しめる釣り情報

「マアジ」と「マルアジ」は何が違う?サビキで釣れたアジを見分ける方法

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2016年夏。

今年の大阪湾は例年に比べ豆アジがたくさん釣れている気がします。朝夕まずめじゃなくカンカン照りの日中でもサビキを垂らせばアミエビ無しで豆アジが鈴なり状態。表層にまで豆アジがひしめいていて、アミエビを撒くとバシャバシャ水音を立てながらあっという間にアミエビをたいらげてしまう状況。

そのせいかこの時期にじゃんじゃん釣れ始めるはずのエンピツサヨリがなかなか釣れません。そもそもサヨリが居るんだろうかと試しにアミエビを撒いて海面を観察していると、すばしっこい豆アジが真っ先に群がります。遅れてユラユラ~っとサヨリが現れ、かろうじてアジのおこぼれにあずかる始末。おい!頑張れよサヨリ!

まあ豆アジといえどアジはアジなので南蛮漬けにでもするかと持って帰るわけです。家に帰ってさあ処理するぞと豆アジを手で掴むと、どうも身が柔らかいアジと身が締まったアジが混在している。「長いことバケツに入れたままだったから傷んで身が柔らかくなったんかな?」と思いつつ改めて魚を見比べると、身が柔らかいアジと身が締まったアジとで見た目が異なるような?

『サビキで釣れるアジは主にマアジとマルアジの2種類がいる』

これは釣りを再開した2年前からなんとなく持っていた知識ではあるのですが、その違いをはっきり認識したのはつい最近のことでした。

混同されがちな「マアジ」と「マルアジ」

釣果情報では区別無く”アジ”と記載されがち

釣具屋や釣り情報サイトが配信する釣果情報を見ると、マアジとマルアジをひっくるめて”アジ”と表記していることがほとんどです。

これはアジと同様にサビキで釣れる代表的なターゲットであるイワシとサバでも同じことがいえます。イワシはカタクチイワシとウルメイワシとマイワシ、サバはマサバとゴマサバが存在するのに関わらず、単に「イワシ」「サバ」とまとめて表記されるのが通常。

体形が違う?

世間一般でアジといえば「マアジ」のことを指します。

そしてそのマアジは魚屋やスーパーだと「ヒラアジ」とラベルが付けられて売られています。輪切りにした断面図で見た場合において、マルアジ(丸アジ)より平べったいのでヒラアジ(平アジ)というわけですね。少なくとも関西ではその名前で売られています。

色が違う?

一方、釣り場ではマアジを「黄アジ」と呼んだりします。「赤アジ」と呼ぶことも。対してマルアジは「青アジ」。後述しますがこれらは体の色からつけられた俗称です。

色に関して言うとマアジは大きく2タイプに分別され、回遊型のマアジで背中が黒っぽいものが「黒アジ」、居付き型で黄色っぽいのが「黄アジ」。別に種類が違うわけではなくてどちらも同じマアジです。同じ種でも生活パターンがまるで違うので見た目が異なってくるというわけでしょうか。人間でも体育会系と文科系では見た目が異なる場合が多いので当たり前っちゃ当たり前かもしれません。

居付き型(瀬付き型)の黄アジは産地名などの呼称がつけられて”ブランドアジ”として売られていたりしますね。関アジになんかが特に有名です。幻のアジとか黄金のアジとか上手いこと付加価値つけて売ってるなと思います。あまり一般市場には出回っていませんが、神戸沖で船から釣れる黄アジは「メクリアジ」と呼ばれ珍重されています。脂がのりまくっていて手で簡単に皮がめくれるから”メクリアジ”なんだとか。美味いんだろうな~。

体形と色の分類をまとめるとこうなる

というわけでアジには平、丸、黄、赤、青、黒があると。

もう訳分かんないですね。その地方や業界において異なるとは思いますが、自分の認識でまとめると下の図のようになります。

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マアジとマルアジはここで見分ける

さて、一見すると同じ魚にしか見えないマアジとマルアジですが、注意して魚体を見ると簡単に区別をすることが出来ます。釣り場で新鮮なうちに見分けるのに適した方法、そして持ち帰って調理するときの台所で見分けるのに適した方法があります。

【釣り場で見分ける方法】尾びれの付け根にある小さなヒレ「しょうりき」を探そう

サビキでアジが釣れた!これはマアジかマルアジどっちだろう?という場面、まだ生きているアジを確実に目視で区別する方法があります。

尾びれの付け根あたりに注目してください。

豆アジだと小さくて分かり難いかもしれませんが、垂直尾翼のような、イカのエンペラのような、はたまたペットボトルロケットの羽のような、小さな小さなヒレが尾びれの直前に1対(上下一枚ずつ)見えるかもしれません。この小さなヒレは「小離鰭(しょうりき)」と呼ばれるヒレです。

この小さなヒレ、小離鰭があるということは…そのアジはマルアジです。なければマアジ。

イラストにして位置や形状を表すとこんな感じになります。

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こちらは実際に釣ったマルアジ。これは30センチほどのマルアジなのではっきり見えますが、豆アジだとちょっと分かりにくいかもしれません。

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小離鰭はサバやマグロ、カツオなどの青魚によく見られる特徴的なヒレです。サバやマグロは上下に何対もあってノコギリの刃のように見えるあのヒレです。

これはサバの小離鰭。

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写真の都合で下側の小離鰭しか見えませんが、実際には下の小離鰭と対になるように上側にも並んでいます。

鮮度が落ちるとヒレがだんだん傷んでバサバサになってきますので、釣りたての状態が最もはっきり見えるはず。豆アジだと僅か数ミリの小さなヒレなので初見だと分かりにくいかもしれませんが、これがマアジとマルアジを見分けるもっとも簡単で確実な方法です。

【台所で見分ける方法】身の色や質感で見分けよう

マアジは白っぽく締まった弾力のある身ですが、マルアジはやや黒ずんでいて水分が多く柔らかい身という傾向があります。両方のアジを同時に処理する機会があれば明確に違いが分かると思います。

こちらは10センチぐらいのマアジとマルアジを三枚におろした半身です。

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上がマアジで下がマルアジ。

白っぽいマアジに対してマルアジの身は黒っぽく見えるのが分かると思います。これは身が傷んでるというわけではなく血合いの色や大きさが要因のようです。さらに指で押してみると弾力のあるマアジに対してマルアジは柔らかく感じるはずです。

冒頭にも書きましたが、当初の私はマアジとマルアジについて体形や色に違いがあるとは知っていたものの身の質にこれほど違いがあるとは知らず。単に鮮度が落ちたから黒ずんで柔らかいのだと思い込んでいました。

これら身の色や質の違いは、小さいサイズのほうが顕著に感じられます。

体の色で見分けられる?

先ほど体の色が黄色いのが黄アジことマアジ、青いのが青アジことマアジと書きました。どの部分の色かというと特に背中の色です。

「じゃあ釣り上げたアジで背中が黄色かったらマアジやな!」と即座に判断できるかというと必ずしもそうじゃありません。マルアジであっても釣りたてで活きのいい状態なら背中が黄色っぽかったりします。

これは釣り上げた直後、生きている状態のマルアジ。体長10センチぐらいでしょうか。

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小離鰭があるのでこれははっきりマルアジと判別できます。この写真をみて「背中は何色?」と問われたならば黄金色というか黄色っぽいと判断しますよね?なんでこれを青アジって呼ぶのか疑問に思うぐらい青い要素がありません。 

傾向としてマルアジはマアジより青っぽいことが多いのは確かですが、個体差なのか季節によるものなのか、はっきり青いと感じることは少ないです。私の経験として。

次にこの写真をみてマアジがマルアジか判断してみてください。

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これは夕方に釣り上げて下処理をしてから一晩経ったアジです。釣れ始めの時期なので5センチぐらいの豆アジサイズ。このアジの背中は青や緑に見えると思います。じゃあマルアジやな!と思いきやすべてマアジです。

せっかくなので同じサイズの両者を並べて見比べてみましょう。こちらは釣り上げて半日経ったマアジとマルアジを並べたところ。

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上がマアジで下がマルアジ。

光源や角度にもよると思いますが、明確に色の差があるかと言われれば「いや、どうだろう?」ってレベルです。なので体の色による判断はちょっとあてにならないかも。

ゼイゴの形状でも見分けられるけど…

よく見かけるマアジとマルアジの見分け方として「ゼイゴで見分ける」というのがあります。マアジのほうがゼイゴのカーブがきつかったり、マアジのほうがゼイゴのカーブが体の前方にあったり、マアジのゼイゴは体の前方まであったり。

先ほどの比較写真をもう1回貼ります。上がマアジで下がマルアジ。

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尾びれからまっすぐ伸びるゼイゴが体の中間付近でカーブを描いているのが分かりますが、マルアジはカーブの位置が尾びれ寄りですね。対してマルアジはカーブの位置が体の中心付近です。

このようにマアジとマルアジを並べて比較すればゼイゴの形状に差があることは分かるのですが、どちらか片方だけ見て判別しろと言われると難しい。やっぱり小離鰭があるかないかの違いを確認するのが確実で簡単だと思われます。

平アジ丸アジと呼ぶように基本的にはそれぞれ体形が異なるのですが、細長いマアジがいたり丸っこいマルアジも居たりと個体差があります。同じ人間でもいろいろな体形があるように。なので形状での判別も確実ではありません。

釣れる時間帯やタナが異なることも

夏の時期の日中、炎天下の下でもアジが釣れ続けることがありますが、そのアジはたいがいマルアジです。マアジは朝夕まずめつまり日の出日の入りの時間帯に集中してよく釣れる傾向があります。

また釣れるタナも違っていて、表層から中層付近はマルアジ、底層付近でマアジが掛かることが多いです。なのでマアジを釣りたいなら海面近くに居るマルアジをかわして仕掛けを沈める必要があり、重めのドンブリカゴを使って早く沈めるとか、大き目の針を使って小さなサイズは掛からないようにするなどの工夫が有効です。

この傾向は季節や釣り場によって異なる場合があるので、あくまで一例としてとらえてください。

マアジとマルアジ その食味の違い

そもそもなぜマアジとマルアジを見分ける必要があるのかと言いますと身の質が異なるからです。それによって味や適切な調理方法も変わってきます。どうせならちゃんと把握して出来るだけ美味しく食べたいですよね。

小アジに限定するならマアジの勝利

味覚は人それぞれと理解しつつあえて私の主観で言わせてもらいます。

5センチぐらいの豆アジから20センチぐらいまでの小アジに限っていうなら、マアジのほうが確実に美味しいです。

身の質がまるで違っていて、マルアジは水分が多くてグズグズな身なのに対してマアジは身が締まっていて弾力があります。この身の締まりは調理のし易さにも関係してきます。例えば三枚におろすというのであればマルアジは身が柔らかすぎて皮を剥ぐ頃にはボロボロになっているのに対し、マアジならしっかり身が残っていて皮を剥ぐ時も「ジャキッ!」という音と共に気持ちよく綺麗に剥けます。

見た目にも黒っぽい身のマルアジに対して白っぽいマアジの身のほうが美味しそうに見えます。そして実際に味もいい。例えば刺身で食べるとしたらマアジのほうが歯ごたえも旨みも勝っています。小アジの段階で素材そのものを味わうのであれば完全に「マアジ>マルアジ」の構図。

と言いますか、サビキで釣れるアジサバイワシの青魚御三家においてマアジだけが小型でも例外的にしっかり締まった身をもっている印象です。またマアジの旬は春から夏といわれていますが、それ以外の季節でもサイズを問わず一年中安定して美味しいと思います。

 小アジの刺身については詳しくまとめております。

こちらは17センチ程度のマアジを刺し身にしたもの。盛り付け難しい…でも美味い!

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季節や調理方法によってはマルアジにも軍配が

ではマルアジはどうやってもマアジに劣るのかといえば必ずしもそうではなく。

魚には旬があり、季節やサイズが違えば身の質も変わってきます。残念ながら私は口にしたことがないのですが、旬のマルアジ、つまり夏場のまともなサイズのマルアジであれば脂がのっていて刺身でも大変美味しいそうです。

夏ではなく秋の入り口とも言える時期に私も30センチサイズのマルアジを釣って刺身で食べたことがあります。これは十分に美味しいといえるものでした。旬を過ぎたせいか脂はあまりのっていなかったのですが、歯ごたえと旨みがしっかりありました。

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またマルアジは干物に加工されることが多いらしく、身の水分が多いマルアジも干すことで旨みが凝縮されるのかと思われます。なるほどマルアジの特徴を活かす利にかなった調理方法です。 小型または旬でないマルアジは塩や酢で締めたり、漬けにするなど何らかの加工する調理が向いてるんじゃないでしょうか。

しかしまあ丸ごと唐揚げにしちゃうとそれほど差は感じないです。ゆえに南蛮漬けにするならどっちでもいいと思います。

違いを知れば美味しく食べられる

なにも「マアジに比べてマルアジは不味いよ~!」と言いたいがためにこの記事を書いたわけではありません。

ほとんどの魚にいえることですが、その魚によって食べるのに適した時期があり、より美味しく食べるための調理方法があります。 一般的に不味いと思われ餌とりや外道とされている魚でも、適切な時期と調理方法を知った上で食べれば美味しいことがあります。これまでにいくつかそんな記事を書いてきました。

例えばスズメダイ。

基本は嫌われ者のサッパも。 

 そして小サバ…はあまり美味しくないけど無理矢理食べてるか…。

もしマアジもマルアジも同じ種類のアジという魚だと認識している人がいたとして、小さなマルアジを食べたとします。その結果「小さいアジってあんまり美味しくないんだな」という固定観念を持ってしまうとしたら非常に残念だと思うのです。同じ小アジでもマアジなら刺身にしようが揚げようがどうやったって美味しいのに。

また世間的な味の評価としても「マアジ>マルアジ」の図式で語られていることが多いので、サイズや時期によっては必ずしもそうじゃないんだよということも言いたい。そのために、マアジとマルアジの違いを知ってもらうために、この記事を書きました。

今度小アジが釣れたらそれがマアジがマルアジかよく観察してみてください。マアジなら小さくとも持って帰って食べてみましょう。可能なら頑張っていちど刺身にして。味は保証します!

小マルアジは…リリースしてもいいんじゃないかな…。大きくなって、そして美味しくなって帰っておいで!できれば30センチぐらいになってな!

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